特別企画

ナーフだけじゃない! 撃って楽しいスポンジ系トイガンの世界

“排莢(はいきょう)”のガンアクションが楽しめる「バズビー(BUZZ BEE)」

 X-SHOT以外に、スポンジ系トイガンで忘れてはいけないのが「バズビー」だ。バズビーは香港の玩具メーカーで、2003年ごろからボールやミサイルのような弾を撃つブラスターを発売していた。

 しかし、2003年にハズプロから「N-STERIKE」が発売され、一気にスポンジ系トイガンが人気になると、2005年には「Double Shot」や「Rapid Fire Tek」といった一種のナーフ互換のブラスターの発売を開始する。一種の……と書いたのは、バズビーの弾も、X-SHOT同様ナーフの弾よりも少し短い弾を使っているので、こちらも絶対的な完全互換ではないためだ。

 実はこの2つのブラスターに共通しているのが、なんとシェルの中に弾(ダーツ)入れて撃つタイプのモデルであることで、「Double Shot」はチェンバーに直接シェルを入れるので問題ないが、「Rapid Fire Tek」はマガジンにシェル(薬莢)を入れてから装填するため、ナーフの弾だと内部で干渉してしまうケースがあるのだ。

 この現象はシェルを使わないタイプのブラスターにも不思議と継承されており、最近でも「Monorail Blaster」など、ナーフの弾を入れると撃てない(時がある)ブラスターがある。なお、バズビーには、いわゆるナーフやX-SHOTのようなブラスターブランド名はなく、「Air Warriors」というナーフでいうN-STERIKE的なメインシリーズがあり、それに派生したサブシリーズがあるイメージだ。

【BUZZ BEE】
ウインチェスターライフルのようなレバーアクションと排莢が楽しめる「ラピッドファイヤテック」。現在の販売価格は不明
本格的なボルトアクションが楽しめる「ウォーキング・デッド」とのコラボブラスター「アンドレアのライフル」。現在の販売価格は不明
30連発のドラムマガジンで敵を制圧する「サイドワインダー」。現在の販売価格は不明

 だが、そんなデメリットをすべて吹き飛ばす魅力が、バズビーのブラスターにはある。さっきは不具合の原因みたいに書いたシェルの話だが、逆にこのシェル式のブラスターは撃ち終わったあとに排莢できるのだ! ショットガンやライフルで撃ち終わったあとに排莢できるのは、ガンアクションが好きな人にとってはたまらない! そしてバズビーにはライフル系ブラスターが多いが、これらのボルトアクションはナーフのボルトを引くだけのものと違い、ボルトを上げて引いて戻して下げるという本格的なライフル撃ちができるのだ。

 もちろん、ウインチェスターライフルなどでおなじみのレバーアクションタイプのライフルもある。中には撃ったあとに煙が出るといういい意味でバカなギミックを仕込まれた「GunSmoke」などのブラスターもあるし、海賊が持つような「フリントロック式 」のブラスターもある。版権ブラスターとしても、「ウォーキング・デッド」とのコラボブラスターがある。

 このように全般的にガンマニアがニヤリとするデザインやギミックが多いのが嬉しいが、全体的にエッジが甘い気がするのはマイナスポイントだ。なお、通常のナーフ互換の弾以外に、MEGAシリーズと互換のブラスターや、メガミサイルと互換性の高いブラスターもある。ブラスターの能力としては筐体によるので何とも言えないが、時折高性能なブラスターが出てくるので、侮れないメーカーだ。

 バズビーのブラスターに興味を持ったら、以下の「Abraham's M16(エイブラハムのM16)」から様々な動画を色々とアップしてあるぞ。

【バズビー「Abraham's M16(エイブラハムのM16)」:M16をベースにしたアサルトライフル型互換ナーフをレビュー】

ナーフ系サバイバルゲームを意識した「ダートゾーン(DartZone)」

 ダートゾーンはPrime Time Toys社が発売するスポンジ系トイガンブランドだ。スポンジ系トイガンへの参入は2010年で、それ以来たくさんのブラスターを発売している。ダートゾーンブラスターの魅力は、ナーフ系サバイバルゲームを意識した設計ではないだろうか。その理由のひとつが、多弾倉モデルが多いこと。

 例えばベルト式の「Enforcer Belt Blaster」でも40発、どこに分類していいかわからないハンドガンの「Magnum X2」でも40発と、なかなかの火力だ。エアガンを使ったサバゲーと違い、一発必中というのが難しいことも多いので、ナーフ系サバイバルでは弾数が多いほうが安心だ。だから、リボルバー式のハンドガンの「Legendfire」でも9発と多めだが、それだけに留まらず交換用の予備シリンダーも付いてくるので、18発携行できる。

【ダートゾーン】
40連発のドラムマガジンを持ったハンドガン「マグナムX2」。現在の販売価格は不明
プロ仕様の命中精度を持つ「MK II」。79.99 USドル

 もちろん、単発式のブラスターもあるので、あくまで特徴のひとつとしてだが、ダートゾーンは、よい設計をしてくれていると思う。コッキング方式は手動だけでなく、電動モデルもある。命中率に関しても、そういう前提を見ているせいか、かなりよい部類に感じる。ちなみに、使える弾は、基本的にはナーフの互換弾しかないが、他のメーカーのようにほかのシリーズの互換ブラスターや水鉄砲などのラインアップはない。デザイン的な特徴というのは特にないが、多弾倉を実現するため、ちょっと不思議なデザインになるケースもあるようだ。

 また、さらにダートゾーンには「Dart Zone Pro」というブランドがあり、さらに高性能なブラスターを提供している。こちらも、基本的にはナーフ互換なのだが、ナーフ弾の半分くらいのサイズしかないショートダーツしか使えない「Dart Zone Pro MK-2」もある。これはハンドガンであることも影響しているので、仕方ないだろう。しかし、命中率は抜群で、エアガンにもひけをとらないと思う。もちろん、設計思想は同じなのでホルスターや予備弾倉なども付いてくるのが嬉しい。

 Dart Zone Pro MK-2に興味を持ったら、以下の「ダートゾーン(Dart Zone Pro MK-2)」からの動画を見てほしい。

 3ページ目で紹介するのは、大手スーパーマーケットである「ウォルマート」が小さなトイガンメーカーの商品を扱う“連合軍”とも言えるブランド「アドベンチャーフォース」を紹介する!

【ダートゾーン(Dart Zone Pro MK-2):ショートダーツ仕様ながら互換ナーフの最高峰ともいえるハンドガンをレビュー】