特別企画
ナーフだけじゃない! 撃って楽しいスポンジ系トイガンの世界
2021年5月14日 00:00
スポンジ系トイガンメーカーの連合軍「アドベンチャーフォース(Adventure Force)」
アドベンチャーフォースは、大手スーパーマーケットである「ウォルマート」が、ZURU社、BAZZ BEE社、Prime Time Toys社の協力を得て展開しているスポンジ系トイガンブランド。まさにスポンジ系トイガンメーカーの連合軍ともいうべき存在で、各社のブラスターを使ったOEMはもちろんのこと、アドベンチャーフォースだけで販売されているブラスターもある。
アドベンチャーフォースの特徴としては、性能の良いブラスターが揃っていることにある。OEM版は人気があって性能の良いブラスタ-がチョイスされているだけでなく、オリジナル版よりも性能が高い気がする。また、オリジナルブラスターに関しては、装弾数の多いモデルがそろっており、最大45発撃てる「Savage Spin」などもあるところが凄い。
特に2020年は当たり年で、Prime Time Toysと組んだ、「Spectrum」、「Sportsman」、「Villainator」といった人気ブラスターが発売され、本家メーカーよりも人気があるようだ。特にPrime Time Toysとは「Nexus Pro」や「Aeon Pro」といったDart Zone Proシリーズの設計を継承した高性能モデルや、「Liberator」などのRIVAL互換ブラスターも発売されているのが嬉しい。
3つのメーカーの商品があるので、アドベンチャーフォースの特徴というのは一概には言えないが、Prime Time Toys同様「当る」ブラスターを発売することで、ナーフ系サバイバルゲームのコアユーザーを市場として意識していると思う。
ある意味、このアドベンチャーフォースブランドさえ日本上陸をしてくれれば、BAZZ BEE社とPrime Time Toys社のブラスターが手に入るようになるので、スポンジ系トイガンメーカーのほとんどをカバーできたことになる。
なおアドベンチャーフォースのブラスターの性能を知りたければ、以下の「スポーツマン(Adventure Force Sportsman)」からの動画を観て、そのパワーを知ってほしい。
今後スポンジ系トイガンはどうなる?
今回紹介した以外にも、海外では小ロットでオリジナルブラスターを販売している小さいメーカーや、3Dプリンタなどを使ったオリジナルブラスターを販売している個人もいて、彼らはスポンジ系トイガンファンが何を求めているのかを意識して商品開発をしている。だから、ショットガン型ブラスターなら、きちんとシェルを使ったモデルにするし排莢ももちろんできる。
だがここまでは、既存の大手メーカーもしていることだ。彼らはそこに、バレル下部のマガジンチューブに弾をセットできるようまでしてくれる。私もいくつか、そのような個人メーカーのモデルを所有しているが、撃っていてとても楽しい。まさに、欲しかった銃がそこにある感じだ。問題は、そのような生産スタイルのために、意外と高額で「エアガン買っても変らなくね?」と頭をよぎる価格の場合もある。
また、パチものっぽいブラスターを販売している業者も、このような波にのって、本格的なライフルや重機関銃のような商品を開発している。いずれにしろ、市場の成長がとても楽しみだ。
なお個人制作ブラスターの性能を知りたければ、動画「スプリングサンダー」からの動画を見てほしい。
価格的には、少しづつだが定価が下がっている印象もある。これは前述したパチものっぽいブラスターを販売している業者が価格帯を下げているのかもしれない。ユーザーとしては嬉しい部分もあるが、それで生産や開発を止められたら元も子もないので、できる限り応援したいところ。実は、今回は「スポンジ系」ということで紹介しなかったが、ヨーロッパのMattel dart blasters社から「ブンコ(BOOMco)」というトイガンが出ていた。
これはストローみたいな本体で先端がゴムのような素材の弾を撃つトイガンで、日本でも発売されていたのでご存じの方もいるだろう。スポンジ系トイガンの一種ともいえるが、2014年にスタートしたものの、2017年にはすぐに開発をやめてしまった。商品ラインアップの中にはゲーム「Halo」や「DCコミック」などとコラボしたブラスターも販売していたので、かなり本格的だったと思う。無理に独自路線に走らず、ナーフ互換にすれば生き残ったのではないかと思うと残念だ。
結果として言えるのはナーフの弾を共通のプラットフォームとした互換ブラスターが、これからもドンドン登場するのではないだろうか。実際、ダイソーであ200円で買えるブラスターがあるし、西松屋などでもナーフの弾を撃てるブラスターがある。UFOキャッチャーの景品にも互換ブラスターを見かけこともあるくらいだ。何はともあれ、プラットフォームが認知されれば、ナーフやX-SHOTの売り上げ増え、結果として今回紹介したメーカーの日本上陸につながればいいなーと思う今日この頃である。