特別企画

【エアガン施設探訪】「強ポジ」がないから面白い! 裏取りしやすい千葉老舗フィールド「SEALs」レポ

進化しつつも自然と一体化するのが良い

【SEALs/シールズ】
所在地:千葉県千葉市若葉区小倉町1336番地
営業時間:8時〜18時
定例会:予約制
料金:
男性3,800円~
女性3,300円~
アクセス:
電車 千葉都市モノレール「千城台北駅」から徒歩約10分
車  京葉道路 貝塚ICから約10分

 今回紹介する「SEALs(シールズ)」は、千葉県千葉市若葉区にある屋外のサバイバルゲームフィールドだ。2007年夏のオープンから数えて19年目、来年には20周年を迎える老舗である。

 森林フィールドと聞くと、木々とブッシュ、そこにバリケードが点在する光景を思い浮かべる読者も多いだろう。だが本フィールドは少し違う。歩みを進めるごとにジャングルからアジアの市場、中東、アフリカへと風景が切り替わり、常連から名付けられた名称が定着した建造物が随所に建っている。19年という時間が、フィールドそのものを育ててきたのだ。

 本記事では、フィールドの様子を中心に、設計に込められた考え方から季節ごとの変化まで、運営責任者への取材を交えてレポートしていく。

電車でも車でも行きやすい! 駅から徒歩10分の森林フィールド

 まずはアクセスから紹介したい。屋外フィールドは車前提の立地になりがちだが、本フィールドは電車でも車でも行きやすいのが魅力的だ。

 電車の場合、総武本線・都賀駅から千葉都市モノレールに乗り換え、「千城台北駅」で下車。そこから徒歩10分ほどで到着する。道順も分かりやすい。改札を出て左の階段を下り、「ピザーラ 千城台店」を右に曲がれば、あとはほぼ一本道。平坦な道が続くので、装備を担いでいても負担が少ない。公式サイトには駅からの道順を撮影した動画も用意されているので、一度目を通しておくと安心だろう。

【SEALsサバイバルゲームフィールド徒歩案内】

 さらにありがたいのが、フィールドから徒歩3分ほどの場所に「セブン-イレブン 千葉小倉東店」がある点だ。飲み物や補給食を現地調達できる屋外フィールドは、それだけで価値がある。

 車の場合は、京葉道路 貝塚ICから約10分。ICを降りてからの道もシンプルで、迷いにくい。駐車場は50台ほど収容できるので、複数台に分乗して訪れるグループでも安心だ。

入口の看板を右へ。ゲートは8時30分にオープンする

料金・レギュレーション・設備をチェック

 次に、利用にあたっての基本情報をまとめておく。

公式HPのイベント予約や貸切予約から参加可能

 まずはフィールドで遊ぶための費用やプランについて。本フィールドは予約制で、定例会のほか、ガスガン定例会や10禁GUN定例会(10才以上用エアガンを用いた10才以上から参加できる定例会)など多彩なイベントが組まれている。定例会の参加資格は18歳以上だ(10禁GUN定例会、年2回の親子サバゲー&BBQなどを除く)。

 参加費はゲームの内容によって変わるが、一例として平日の水曜定例会(8時30分〜17時00分)の場合、男性が3,800円、女性が3,300円だ。半日開催となるハーフナイト定例会は、サイリウム込みで男性3,500円、女性3,000円となっている。食事が必要な場合は別途800円で名物の「オリジナルチキンカレー」を用意してもらえる。参加するイベントごとに条件が異なるため、予約時に確認しておきたい。

 また、レンタルでは「初心者パック」が用意されている。ゲーム代・食事代・フルセットレンタル・BB弾(0.2g/約1,000発)が含まれており、個別にレンタルすると通常8,700円のところ6,000円になるお得なセットだ。まさにオールインパックとなっており、サバゲーを始める方にオススメしたい。

ゲーム代と各種レンタル品、さらに食事まで付いたお得パック

 もちろん貸切プランも用意されている。貸切の区分は「Aフィールド」「Bフィールド」「全面(A・Bフィールド)」の3パターン。8時間のフルタイム(9時00分〜17時00分)は、Aフィールドが10名まで38,000円、Bフィールドが15名まで57,000円、全面が25名まで95,000円。規定人数を超える場合は1名につき3,800円が加算される。

 さらに、平日限定で4時間のハーフタイムプラン(9時00分〜13時00分or14時00分〜18時00分)も用意されている。こちらはAフィールドが28,000円、Bフィールドが42,000円、全面が70,000円。こちらは1名追加ごとに2,800円となる。

 加えて、貸切ならではの特典も手厚い。電子ホーンまたは電子フラッグ、タイマー、無線機、カウンター、マーカー、拡声器、放送設備を無料で貸し出してもらえるほか、貸切時に限りBBQも楽しめる(コンロ・網・鉄板・トングは無料貸出、食材と調味料は持参)。

 また、貸切の場合でも食事が必要な場合は、1名につき別途800円でオリジナルチキンカレーを用意してもらえる(要予約)。貸切なら小学生以上から参加可能(保護者同伴または同意書が必要)なので、家族や職場のレクリエーションにも使いやすい。撮影スタジオとしての利用も相談できるという。

 ここからは設備について見ていく。本フィールドにはシューティングレンジが2カ所設置されている。専用レーンが用意されている方は50mレンジで、10m刻みに的が設置されているのが特徴だ。的はレーザーで実測してフラットに調整したもので、ゼロインする際の基準として使えるようになっているという。もう一方についてはフィールド内に向けて撃つスタイルとなっている。

最長50mのシューティングレンジ
もう一方のシューティングレンジは、フィールド内に向けて撃つスタイル

 さらに、セーフティエリアの快適さも素晴らしい。高さのある屋根付きで、テーブルには電源が完備。扇風機も要所に配置されている。

広々としたセーフティ。ちなみに100名以上収容可能だが、現在は快適なゲーム回しのために80名で止めているという
各テーブルに電源があるのが非常にありがたい

 さらに感心したのが暑さ対策。今回は7月の蒸し暑い日に伺ったのだが、金属製の屋根に井戸水のミストを散布して天板の温度を下げており、セーフティ内の体感温度が明確に低い。日除けと合わせて、屋外フィールドの夏とは思えない快適さだった。

セーフティの天井に散布されている冷えた井戸水ミスト

 また、他の設備も充実している。温水シャワーは男女別に用意され、自由に利用可能。入口付近にカンパ用の箱が置かれているので、維持してもらうためにも気持ちを入れておきたいところだ。自動販売機は各種ドリンクに加えてアイスもあり。冷蔵庫、電子レンジ、ポット、マガジンウォーマー、貴重品入れ、コインロッカー、工具の揃った作業スペースも備わっている。

 更衣室もあり、エアコンの効いた更衣室には、男性用の簡易着替えスペースと、扉付きの女性用着替えスペースが設けられていた。運営責任者が「電車で来る方にこそ安心してほしい」と話していた通り、装備を担いで来て、汗を流して帰れる環境が整っている。

温水シャワー内。シャンプー、コンディショナー、ボディーソープ完備
自動販売機の一例。夏に食べるアイスは格別
喫煙所は全2カ所
冷蔵庫、ロッカーなど
工具の揃った作業スペース
広々とした更衣室
女性専用更衣室には椅子や鏡なども完備
もちろん食事メニューもある。ちなみに、完全オリジナルレシピで作られる「SEALsカレー」が名物だ

エリアごとに世界観が変わる、19年かけて育った森

 ここからはフィールドを見ていく。本フィールドは中央をキャットウォークが貫き、それを挟んでAフィールドとBフィールドが広がる構成だ。ブッシュ主体のAに対し、Bは建造物やバリケードが多いのが特徴だ。

エリアの中央にあるキャットウォーク。左がAエリア、右がBエリアだ
フィールド入り口には簡易マップも用意されている。各数字の場所には対応するフラッグが設置されている

 Aフィールドに入ってまず驚かされるのが、歩くだけで楽しいということ。Aフィールドはジャングルのイメージで、笹薮が迷路状に続くブッシュエリアが広がる。「誰か潜んでいるかもしれない」という緊張感を抱えて進む独特の高揚感がたまらない。

 また、実際に歩いて感じたのだが、藪を進む際に枝葉が邪魔にならないということ。スタッフたちが横に垂れた枝葉を切り落とし、垂直に切り立った“壁”になるよう整えているおかげである。ここは特に気をつけているポイントだそうだ。

Aフィールドの中央に位置する洋館風建造物「キャサリン」。2階への侵入も可能
キャサリン2階からの風景。かなり目立つが占拠できれば強いかも21.jpg
雑木林が壁のようになっている

 一方でBフィールドは開けた印象で、アジアンマーケットからハワイアンを挟み、中東風のエリアへ。奥に進むほどアフリカのイメージへと変わっていく。設置されたオブジェクトの素材や色が切り替わるため、移動しているだけで場面転換の感覚がある。

 また、Bフィールドの中心には巨大な要塞「ハイドアウト」が設置。かつては立体構造だったが、老朽化を受けて現在は狭い迷路状に作り替えられている。もともと香港の九龍城砦をイメージして作られた場所で、方向感覚を失うように設計されているという。

 長物を振り回しにくい狭い通路設計で、実際に足を踏み入れてみると、どこから敵が現れるか読みづらく独特の緊張感があった。ちなみに、この付近は黄色いプラチェーンで囲まれており、内側は安全面を重視したセミオート限定エリアとなっている。

アジアンマーケット風エリア。建物内に潜む敵に注意すべし
朽ちた自転車などのオブジェクトが雰囲気を盛り上げる
Bフィールドの名物要塞「ハイドアウト」
中はやや入り組んでおり、方向感覚がやや乱れる

 SEALsで面白いのは、常連客がつけた通称がそのまま定着している建造物があることだ。ピンクに塗られた「カメハウス」は、もともと亀の甲羅を模したバリケードがあった場所に小屋を建てたことから、その名で呼ばれるようになったという。

 他にも「馬小屋」「かまぼこ」「メルヘン」など、運営側がつけた名前ではなく、遊んでいるうちに誰かが呼び始め、いつの間にか共通言語になったものも多い。19年という時間の中で、フィールドが愛されてきた証だろう。

今ではまさに「カメハウス」という名にふさわしい外観になっている
亀仙人が出てきそうな雰囲気だ
なるほど、たしかに「かまぼこ」
パステルカラー風の壁が特徴的な市街地エリア、通称「メルヘン」

 フィールド中央には、運営責任者が自ら設計して後から作り上げた「センターコンテナ」が設置されている。ゲームの邪魔にならないよう、支柱の間隔(スパン)を可能な限り長く取り、通常の足場を使わない構造にこだわったという。

 また、両フィールドをまたいで3番フラッグと5番フラッグの間に設置された「ディフェンスライン」は、フィールドでもトップクラスの激戦区だそうだ。2階がキャットウォークとつながっており、見晴らしが利く代わりに狙われやすいという、緊張感のあるポジションになっている。

 なお、中央を貫くキャットウォークは、広範囲を見渡せる観戦台であると同時に、セーフティエリアへの安全通路も兼ねている。ヒットを取られたあともゲームを眺めていられるのがうれしい。

A・B全面で戦う場合、かなりの重要拠点になる「ディフェンスライン」
キャットウォークからの景色一例

 他にも、石垣の隙間から木が生えている箇所もあった。石垣を作ったあとに鳥が種を運び、そのまま根付いたものだそうだ。今では補強の役目まで果たしているという。自然と人工物が19年かけて一体化していく光景は、屋外フィールドならではの面白さだと感じた。

「強ポジを作らない」という設計思想

 本フィールドの最大の特徴は、フィールドの作りそのものにある。運営責任者にコンセプトを尋ねると、返ってきたのは明快な回答だった。それは「強ポジを作らない」「そして回り込めば必ず倒せるようにする」の2点である。

 実際に歩いてみると、その意図がよく分かる。射線の多くは20〜25m、長くても30m前後で交わるように設計されており、抜けている箇所ではロングレンジの撃ち合いも成立する。一方で、どの拠点も背後や側面に回り込むルートが確保されており、「ここさえ取れれば勝てる」という場所が見当たらない。籠城が有利になりすぎないよう、建物の内部に入れない構造にしている箇所もあった。

攻め込むルートは多岐にわたる。これが本フィールドの真骨頂だ

 正面から撃ち合うのが苦手なプレイヤーでも動き続けて回り込めば戦果を上げられるだけでなく、初心者にも裏取りのチャンスがある作りだ。単純な正面戦ではないぶん「難しい」と評されることもあるそうだが、裏を返せば戦略の幅が広いということでもある。

 こうした設計は一度で完成したものではないという。レイアウトには頻繁に手が入っており、壁を追加したり、走り抜けられるスポットをあえて消したりと、細かな更新が続いている。運営責任者はこれを「プチアップデート」と表現していた。大きく変えるとゲーム性を壊してしまうため、あくまで小刻みに、しかし確実に。毎週来る人よりも、2〜3カ月に一度訪れる人が「また変わっている」と気付けることを意識しているという。

取材当日に新たに設置されたゴリラ段幕。こういったプチアップデートが次々に行われる

季節でフィールドが顔を変える

 屋外フィールドである以上、季節の影響は避けられない。だが本フィールドは、それを弱点ではなく個性として取り込んでいる。

 今回訪れたのは7月の蒸し暑い日だったが、フィールド全体が木々のカーテンに覆われているため、屋外とは思えないほど過ごしやすかった。運営責任者は「夏場は日かげのサバゲーの聖地」と笑っていたが、実際に日差しがほとんど届かない。屋外の夏がどれほど過酷かを知る身としては、これは大きな武器だと感じた。

木々による天然のカーテン(明るさ補正なし)

 そして冬になると、落葉によって上部が開け、日差しが差し込んで暖かくなるという。同時に見通しも変わるため、同じフィールドでも難易度がまるで違ってくる。下層の植生は残るので完全に丸見えになるわけではないが、夏と冬では別のフィールドと言っていいほど表情が変わるそうだ。

 だからこそ、公式が動画を継続的に公開している意味がある。写真だけでは今の茂り具合が分からない。2〜3カ月に一度のペースで通う人ほど、来場前に動画で状態を確認しているという。訪れる前にチェックしておけば、装備選びの精度も上がるだろう。

【【公式】#002 SEALs定例会【サバゲー】(2026年1月定例会)】

両手でボタンを押し続ける、自作フラッグの妙

 本フィールドを語るうえで外せないのが、独自のフラッグシステムだ。

 フラッグは箱の両端にボタンが配置された2ボタン式で、左右を同時に長押しすることで10秒間で3回鳴る仕様。押している途中で手を離すとカウントはリセットされる。拠点はチームカラーのLEDで点灯するため、どちらが押さえているのかが遠目にも分かるのが嬉しい。ダウン中は緑のLEDが点灯し、周囲からも状態を確認できるようになっている。

 音が鳴るまでにかかる10秒という設定は、走り込みでのフラッグゲットを防ぐために設けられたものだという。銃から手を離し、両手を使って押し続けなければならないため、周辺を制圧していなければ獲得は難しい。フラッグ戦の緊張感を高める非常によく考えられた仕組みだと感じた。

弾薬箱型の特徴的なフラッグ
両手を離して10秒間押し続けるのは、周囲をしっかりとクリアリングしなければかなり難しい
各地点のフラッグと対応しており、LEDの色で現在の状況が分かるようにしている

 フラッグはフィールド内に多数設置されており、これを活かしたルールも用意されている。番号順に拠点を制圧していく「順位制圧」形式や、キャットウォークを境にエリアを制限する形式など、その日の盛り上がり方に応じてゲーム内容を変えているそうだ。

19年続いた理由と、これから

 これだけの規模と作り込みが19年続いてきた背景には、明確な出発点があった。

 運営責任者によれば、フィールドを作り始めた当時、多くの屋外フィールドはパレットやドラムを置いただけで、色すら塗られていない状態だったという。

 潤沢な資金があったわけではない中、他と差別化するために選んだのが「色を塗る」「映画の世界に入り込んだような雰囲気を作る」という方向性だった。その勝負があたり、以来ずっと続いている。エリアごとに世界観を切り替える現在の作りは、この原点の延長線上にあるわけだ。

 もうひとつ、繰り返し語られたのが客層への感謝だった。常連は時代とともに入れ替わっていくが、昔から通う人が新しいプレイヤーを受け入れてくれる空気があるという。体感的に20年近く前のサバゲー界は今よりも閉鎖的だったが、本フィールドではマナーの良さが自然と受け継がれてきた。初心者が来ても優しく接し、相手によって距離感を変えてくれる。それに助けられていると、率直に話していた。

 また、SEALsでは裾野を広げる取り組みも早かったという。年2回の親子サバゲー、隔月の10禁GUN定例会と、子どもが参加できる場が現在でも継続されている。未成年も参加できるイベントでは中高生の上達ぶりに目を見張るものがあるそうで、運動量に加え、飛距離の出ない銃で距離を詰めてくるため、大人が押し負ける場面も少なくないという。

 中には祖父と孫で通う常連もいるそうだ。世代をまたいで遊べる場になっているのは、19年という積み重ねがあってこそだろう。

□SEALs「イベント」一覧ページ

イベント告知ポスター

 今後については、イベントの幅をさらに広げていく考えとのこと。セミオート限定の定例会が人気を集めているほか、冬場には休憩をほぼ挟まずに回し続ける形式のイベントもある。8月からはLMGなどで援護射撃が楽しめる定例会を新設予定で、ハーフナイトの開催も検討しているという。

 来てほしい相手を尋ねると「初心者はもちろん、かつて遊んでいたリターン組にもぜひ」という答えが返ってきた。ブランクがあると足を運びづらいと感じる人は多いが、「おかえりなさい」と迎えたいのだという。19年の間にフィールドは相当変わっている。記憶の中のSEALsとの違いを確かめに行くだけでも、十分に価値があるはずだ。

 強ポジを作らず、回り込みもできるようにする設計。エリアごとに切り替わる世界観。季節ごとに変わる顔。そして、19年かけて自然と一体化してきた造形。ここでしか味わえない要素が、確かに揃っている。来年は20周年だ。節目を前に、一度足を運んでみてはいかがだろうか。