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タカラトミーのハイターゲット向けホビーレーベル「T-SPARK」の注目アイテムをおさらい【年末特集】
2024年12月30日 00:00
2024年5月に開催された「第62回静岡ホビーショー」にて稲妻のごとく発表されたタカラトミーのハイターゲット向け新レーベル「T-SPARK(ティースパーク)が発表された。
本レーベルはハイクオリティな合体変形トイをはじめ、ダイキャストを使用した高級感、重量感を表現した塗装済み完成品、より緻密な機構を備えたものから人気IPの拡充と大人向けの玩具を取り扱われている。
タカラトミーといえば、変形ロボット玩具「トランスフォーマー」をはじめ、ムービングキット「ゾイド」、現代版ベーゴマである「ベイブレード」、そして、ミニカー「トミカ」とドール「リカちゃん人形」と大人から子どもまで幅広い世代に愛されるホビーを生み出しているメーカーである。
それぞれの玩具のクオリティの高さは言わずもがなだが、対象年齢が低く設定され安全面を考慮して一部造形の簡略化や丸みのあるフォルムが採用されているものもある。
そんなタカラトミーから対象年齢を上げることでよりハイクオリティでさらなる遊びを追求した「T-SPARK」の登場は、「どんなホビーが出てくるのか?」、「あの玩具が最新技術満載で再登場する!」という期待感とももに、ホビー業界にとってもセンセーショナルなものだった。
そして、2024年に同レーベルの商品の予約が開始され、2025年には様々な商品の発売が予定されている。
本稿では「T-SPARK」の振り返りと注目商品をピックアップして紹介していく。
40周年超えて「ゾイド」の進化と新たな挑戦。「ADVANCED Zi」と「リアライズモデル」
2023年に40周年を迎え、大きな動きを見せているタカラトミーのIP「ゾイド」シリーズ。
その中で「ゾイド」シリーズといえば、ゼンマイやモーター駆動によって歩行ギミックを備えたムービングキットだろう。2023年に40周年を記念したムービングキット「40TH ANNIVERSARY ZOIDS」シリーズ、その前身となる「マスターピース」もあり、大人向けのムービングキットは展開されていた。
そして、「T-SPARK」のブランドの一つに、ゾイドごとに設定したテーマを元に「再構築」・「洗練」・「練磨」が内包された究極の姿を具現化する最高峰ブランド「ADVANCED Zi」が始動した。
「ゾイド」の40年培ってきた技術を集約し、造形と動きのリアリティを追求したブランドとなっている。動く、光るというハイブランドホビーらしいギミックを持ちつつ、「ゾイド」の持つ金属生命体というメカであり、動物としての設定を「動き」の魅力を最大限に発揮している。
2023年11月にはタカラトミー100周年記念商品として「AZ-07 デスザウラー」が発売。「ADVANCED Zi」の巨大な一歩を踏み出した。
2025年にはゼンマイ駆動だったキット「モルガ」がモーター駆動となり、小さいながら前進・後退など動きを進化。そして、恐竜の動きを再現した「AZ-09 ジェノザウラー」が登場する。
そして、可動プラキットとしてより自由なポージングとアクションを表現したアクションプラキットシリーズ「リアライズモデル」でも「ゾイド」が展開する。
「リアライズモデル」は「超可動」、「組み立てやすさ」、「コレクション性」を高めた1/100 スケールのアクションプラキットシリーズで、2024年は「ゾイド」の「ブレードライガー」、「ジェノザウラー」をはじめ、様々な機体の立体化が発表された。
「ゾイド」のムービングキットは1/72スケール、「ゾイドワイルド」シリーズでは1/32スケールが展開されているが、「リアライズモデル」では1/100スケールで統一される。「自由にポーズを取らせたい」という方はもちろん、コレクションしやすいサイズというのも魅力となっている。
そして、パーツ数を抑えプラキット初心者にも組み立てやすく設計されているのも特徴となっている。「ゾイド」シリーズはすでに6商品が発表され、さらなる展開も控えているので今後のラインナップも気になるところだ。
合金による重厚感と濃密なディテールで魅せる「鋼鉄機神(アダマスマキナ)」
タカラトミーロボット・メカコンテンツのカッコよさを新たな解釈を交え、合金モデルとして表現した完成品合金モデルシリーズ「鋼鉄機神(アダマスマキナ)」。
ロボットやメカの魅力を引き立てる合金素材を採用し、質感までにもこだわって新たなるロボ・メカ像を構築していくハイエンドモデルだ。
第1弾として「トランスフォーマー」の「ロディマス」が登場。コミックス版にインスパイアされたロボットモードのデザインやスポーツカー風のビークルモードの造形再現に加え、醍醐味である変形機構を洗練し、ロボットモードとビークルモードのプロポーションの両立、そしてロボットモードでの可動に至るまで追求されている。
そして、第2弾として「ゾイド」より「バーサークフューラー」も展開。背中のバスタークローの展開や野生体の再現など新たな魅力を引き出した商品となっている。そして、「バーサークフューラー」の特徴であるCAS(チェンジングアーマーシステム)のシュトゥルムユニット、ヤークトユニットの企画も進行中となっており、完成品合金モデルではどのように表現されるのかが楽しみだ。
ユーザーの想像力を刺激する独創的な遊びを実現する「トイライズ」
「トイライズ」は単なる新しいギミックに留まらず、ユーザーの想像力を刺激する独創的な遊びを提供する完成品リアルトイシリーズだ。第1弾として巨大ロボットが活躍するTVアニメ「勇者」シリーズ第1作目となる「勇者エクスカイザー」から「キングエクスカイザー」が商品化がされた。
「勇者」シリーズの玩具を手掛けていたタカラトミー(当時はタカラ)から、再び勇者ロボが商品化されるのは感慨深い。培われた技術とノウハウを注ぎ込み、新たなコンセプトで様々なロボットが立体化されるのは期待に胸が膨らむシリーズといえる。
「トイライズ」第2弾として2024年に放送されたアニメ「勇気爆発バーンブレイバーン」から「バーンブレイバーン」、第3弾に「勇者王ガオガイガー FINAL」から「ジェネシックガオガイガー」が商品化され、続々ラインナップが発表されている。
また、イベント会場では「装甲騎兵ボトムズ」、「Bビーダマン 爆外伝」と合体・変形だけではない仕掛けが期待される参考展示もあり今後の展開から目が離せない。
コトブキヤとのタッグによるキャラクタープラキット「メタモルバース」
「メタモルバース」はタカラトミーとコトブキヤのタッグによる1/10スケールキャラクター可動プラキットシリーズ。本シリーズはVRゲーム「メタモルバース」を舞台となっている。
そのため、「キャラクターの擬人化」というよりもマルチバース設定を取り入れ、アニメや玩具IPとのコラボイベントなどでプレーヤーが楽しめる世界観となっている。そして、本シリーズではキャラクター可動プラキットとして表現される。
イベントではオリジナルキャラクターである斬山碧(きりやまあお)が公開され、「メタモルバース」内で相棒のように力を貸してくれるデフォルメされたロボ・メカ「バディアーマー」として、「ブレードライガー」が登場。さらに、NPC(ノンプレイヤーキャラクター)としてアニメ「ゾイド -ZOIDS-」のヒロイン、フィーネのイラストも公開された。
公式ページではオリジナルキャラクターや「トランスフォーマー」の展開も予定され、キャラクター可動プラキットとしてはもちろん「メタモルバース」で繰り広げられる世界観や物語にも注目したいシリーズだ。
新川洋司氏が手掛ける完成品アクションフィギュアシリーズ「オルタードナノ(PROJECT:M)」
「PROJECT:M」こと「オルタードナノ」は「メタルギア ソリッド」シリーズのアートディレクターなどを務める新川洋司氏がフィギュアデザインを手掛けるアクションフィギュアシリーズ。
2024年ではイベントにて参考展示が実施され、「オルタードナノ」の名前が明らかとなり、メカニックデザインに「機甲創世記モスピーダ」などを手掛けた荒牧伸志氏の参加が発表された。
参考展示では人型のアクションフィギュアが登場。名称などは謎に包まれているが、機能美に優れたSF的なエッセンスがふんだんに散りばめられている。また、設定イラストとしてパワードスーツやビークルなども公開され、どのような世界観、設定となっているのか発表が待ち遠しいシリーズとなっている。
「トランスフォーマー」「ZOIDS」「ダイアクロン」などが夢のコラボコンテンツ「SYNERGENEX(シナジネクス)」
「SYNERGENEX」は「T-SPARK」の支柱となる「トランスフォーマー」、「ZOIDS」、「ダイアクロン」をはじめとしたタカラトミーのIPが、様々なIP・ブランドとのコラボレーション商品・コンテンツを展開するシリーズ。
2024年8月29日より開催された「東京おもちゃショー」では「トランスフォーマー」×「ゴジラ」や「ZOIDS」×「スパイダーマン」が展示された。さらに、「トランスフォーマー」×「モンスターハンター」も発表され、それぞれのシナジーを最大限引き出す驚きに満ちたラインナップとなっている。
中でも「トランスフォーマー」、「ZOIDS」、「ダイアクロン」の3つのコンテンツがコラボする「TRANSFORMERS × ZOIDS × DIACLONE COLLABORATION PROJECT」はまさに夢のコラボであり、驚愕のアイテムだろう。「トランスフォーマー」の変形、「ZOIDS」の動物らしさ、「ダイアクロン」のSF設定などどんなシナジーが生まれ、商品化されるのか2025年が楽しみなシリーズだ。
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