インタビュー

ゾイド「RMZ-001 ブレードライガー」&「RMZ-002 ジェノザウラー」開発担当者インタビュー

すべてのゾイドを立体化!? アクションプラキットで広がるゾイドの世界

【RMZ-001 ブレードライガー】

7月5日 予約開始

2025年2月 発売予定

価格:4,950円(税込)

【RMZ-002 ジェノザウラー】

7月5日 予約開始

2025年2月 発売予定

価格:6,600円(税込)

 タカラトミーのハイターゲット向け新ホビーレーベル「T-SPARK(ティースパーク)」より展開される1/100スケールアクションプラキット「REALIZE MODEL(リアライズモデル)」シリーズで、「ZOIDS(ゾイド)」の「ブレードライガー」、「ジェノザウラー」が立体化。

 「REALIZE MODEL」シリーズは2024年に開催された「第62回 静岡ホビーショー」にて発表され、「超可動」、「組み立てやすさ」、「コレクション性」を高めたアクションプラキットシリーズ。「パーツ数・サイズ感・デザイン・構造だけでなく、ユーザー目線を追求することで、潜在的欲求を具現化していく。第1弾では「ZOIDS」が1/100スケールで展開し、そのほかにも様々なコンテンツでも展開を予定している。

RMZ-001 ブレードライガー
RMZ-002 ジェノザウラー

 今回アニメ「ゾイド-ZOIDS-」にも登場した主人公、バン・フライハイトの相棒ゾイド「ブレードライガー」とライバルのレイヴンが乗る「ジェノザウラー」が1/100スケールアクションプラキットになって登場。

 「ブレードライガー」はアニメ劇中では傷ついた「シールドライガー」がジークとフィーネの力を借りて「エヴォリューション・コクーン」によって進化した機体となっている。「シールドライガー」から強化されたEシールドに加え、最大の武器であるレーザーブレードとより白兵戦に特化したゾイドとなっている。

 「ジェノザウラー」はアニメ劇中では「セイバータイガー」に次ぐレイヴンの搭乗機として登場。バンが駆る「シールドライガー」を撃破する強さを見せつけた。背中にロングレンジパルスレーザーライフル2門、頭部レーザーガン、そして圧倒的火力を誇る荷電粒子砲などを装備。また、アニメ版では脚部のスラスターによるホバリング移動も披露された。

 さらに、「RMZ-001 ブレードライガー」、「RMZ-002 ジェノザウラー」の予約に合わせて、バン役の岸尾だいすけさん、レイヴン役の斎賀みつきさんがナレーションを務めるPVも公開された。

【【REALIZE MODEL】RMZ-001 ブレードライガーPV ナレーション:岸尾だいすけ】
【【REALIZE MODEL】RMZ-002 ジェノザウラーPV ナレーション:斎賀みつき】

 本商品の開発を担当しているタカラトミー ホビーキャラクター事業室コレクター事業部の片山 周氏とマーケティング担当の内藤 豪氏にお話を聞いた。

 アクションプラキットで表現される「ゾイド」の魅力と新たな挑戦とは?

タカラトミー ホビーキャラクター事業室コレクター事業部の片山 周氏
マーケティング担当の内藤 豪氏

アクションキットで広がる新たなゾイドの世界

――「REALIZE MODEL」シリーズで「ゾイド」が立体化される経緯をお聞かせください。

内藤氏:2021年の冬くらいから企画が動き始め、それと同時期に市場調査もしていました。「次の『ゾイド』の新シリーズをどのようにしていくか?」と企画段階から昭和世代、平成世代、令和世代の方々に「『ゾイド』そのものに求めるもの」を調査をしていく中で、従来の動力を持ったムービングキットを求める方と自由にポージングが楽しめる可動プラキットを求める方とで要望が真っ二つに分かれていました。

 その中で初期の「ゾイド」シリーズを知る昭和世代の方々が動力を持ったムービングキットを求めていて、一方でアニメ「ゾイド-ZOIDS-」などアニメシリーズを見ていた方々はポージングを求める調査結果が出ました。

 では、どうするかとなった時に我々は最初、「動力+可動」というのをワンセットでできる「ゾイド」を企画で進めていました。

 しかし、“動力のいいところ”と“ポージングのいいところ”が、お互いのいい部分をそぎ落としてしまう結果になりました。機構試作まで作ったのですが、「これではファンの方々は喜んでくれない」と判断し、従来のムービングキット「AZ(ADVANCED Zi)」シリーズで展開しつつ、可動、ポージングに特化したキットをやろうというところで、「REALIZE MODEL」シリーズのモデル原型がスタートしていきました。

――今回、「ブレードライガー」と「ジェノザウラー」が選ばれた理由は何でしょうか?

内藤氏:やはり、2023年から「ゾイド」40周年もあり、自分は最初から「全面アニメ押し!」で行こうと決めていました。平成の4作品「ゾイド-ZOIDS-」、「ゾイド新世紀スラッシュゼロ」、「ゾイド フューザーズ」、「ゾイドジェネシス」を改めて打ち出した中で、アニメのパワー、特に第1作目となる「ゾイド-ZOIDS-」がいかにファンの方々に愛されているかを我々ゾイド事業部も改めて実感しました。

 であれば、ふさわしい機体はこの「ブレードライガー」と「ジェノザウラー」しかないと思いました。

片山氏:また、2023年に開催しました「40周年記念ZOIDS展」、「40周年記念 大ZOIDS博2023」でアニメのキャラクターのアクリルスタンドが好評で、アニメから入っているファンを強く感じました。

 今までの商品を買ってくださっているファンの方や「ゾイドバトルストーリー」から支えてくれている方がいる中で、アニメから入ったファンにも届けたいというところで今回この2機を選びました。

【【ゾイド40周年記念】『大ゾイド博2023』告知CM】

――アニメではバンとレイヴンの愛機として、キャラクターと密接に結びついている印象がある機体ですね。今回の魅力は可動の自由度の高さとうかがっていますが、工夫されたポイントなどをお聞かせください。

片山氏:可動もそうですが、タカラトミーが「ゾイド」のプラキットに挑むところで、コトブキヤさんから展開されていますHMMシリーズがあり、「ゾイド」コンテンツを広め続けてくださっています。

 そのため「ゾイド」でプラキットを購入してくれる層が増えて、その下支えもあり「やっとできた」という気持ちです。

 また、HMMシリーズではデザインアレンジをしている部分もあると思いますので、タカラトミーの「REALIZE MODEL」では「アニメの思い出や思い入れを詰め込みつつ、当時キットのカッコよさを残してどうアレンジするか?」が難しい点ではありました。

アクションプラキットとして立体化される「RMZ-001 ブレードライガー」、「RMZ-002 ジェノザウラー」

片山氏:デザインはアニメの印象的なシーンや「自分が見てきたあのブレードライガーだ」と感じさせるようなプロポーションやディテールになっているかと思います。

 可動に関しても「ブレードライガー」は特殊な機構を採用しておりまして、肩の軸可動の引き出しで、肩を前に寄せるような動きのほかに、上へ振り上げる動きができるようになっています。

 前脚の動きでも胸の下に足先が入るように肩口を引き出して内側に入る、ネコ科の動物らしい動きが表現できるようになっています。

 「ブレードライガー」でいうとアニメの爪を立てて飛び掛かったりなどのシーンや雄たけびを上げるシーンを自然に体験できるような軸の取り方は開発陣でこだわって作っています。

――そのうえで組み立てやすさはどうでしょうか?

片山氏:先程、内藤からもありましたが、アニメのファンもいれば旧キットから親しんでいる方もいらっしゃいます。

 今回ははじめて「ゾイド」に触れる方やアニメから入った方といった「ゾイド」を“玩具”というよりも“コンテンツ”として愛してくれている人に届けたいと思い、組みやすさはおのずと必要だと感じました。

 なので、パーツ数の設定は大事にしました。箱を開けて、パーツ数の多さに滅入ってしまう方も多いかと思いますので。

 そのため、ランナー数を抑え、パーツ数も抑える方向にしていきました。コトブキヤさんのHMMシリーズが細かいパーツまでこだわって凝縮したエキスパートモデルとするなら、それよりも組み立てやすいビギナーモデルを目指しつつ、ディテールも追加したキットのイメージとなっています。

 今回の「RMZ-001 ブレードライガー」では200前後くらいのパーツ数となっていて、割り切ったパーツ構成も一部しています。パーツ分けが細かいというよりは「しっかり可動するためのパーツ数」という考え方で作っています。

内藤氏:また、「REALIZE MODEL」シリーズでは「昔ゾイド好きだったけど、最近触っていない」ような方にも目に留まっていただけるように、パーツ数も抑えた組み立てやすくて馴染みやすいところも視野に入れています。

――プラキットに触れたことがない初心者も作りやすいキットとなっているのですね。今回拝見させていただいている見本ですが、成型色もこれに近いものでしょうか?

片山氏:そうですね。素組でイメージに近い色分けができるようになっています。「RMZ-001 ブレードライガー」の場合は、レーザーブレードが一部塗装を施しています

――「REALIZE MODEL」シリーズでの各ゾイドのギミック表現はどのようになっていますか?

片山氏:ギミックの特徴としては基本的に「アニメで見たシーン」は再現できるようになっています。「ブレードライガー」の場合、キャノピーの開閉やブレードの展開、Eシールドのフィンの展開などが可能です。また、背中のブースターも展開が可能となっています。

背部の加速ブースター展開など劇中のギミックを多数搭載

片山氏:また、今回「REALIZE MODEL」というネーミングにした理由も、ユーザの潜在的な欲求を実現するというコンセプトがありますので、アニメのブレードアタックのシーンを再現するといった「リアライズサポートパーツ」と呼んでいるパーツを封入しております。

 「RMZ-001 ブレードライガー」ではブレードアタックを再現するクリアパーツ、「RMZ-002 ジェノザウラー」では背部のロングレンジパルスレーザーライフルの発射エフェクトパーツ、荷電粒子砲の充填エフェクトパーツがついています。

 荷電粒子砲の充填エフェクトパーツには口の中の砲身が伸びた状態のパーツも付属していまして、差し替えによってシーン再現をすることができます。

 「ゾイド」シリーズではやっていない、「REALIZE MODEL」シリーズならではの表現となっています。

「ブレードライガー」を象徴するブレード展開に加え、「リアライズサポートパーツ」で迫力のブレードアタックを表現
「ジェノザウラー」は背部のロングレンジパルスレーザーライフルの発射を表現したエフェクトパーツが付属
荷電粒子砲の充填は長い砲身パーツと合わせて再現

――「ゾイド」のムービングキットといえば1/72スケールが主流でしたが、「REALIZE MODEL」シリーズでは1/100スケールとなっています。今回1/100スケールになった理由は何でしょうか?

片山氏:一番の理由は省スペースで飾りやすく、集めやすいという点。スケールを小さくし、日本の住宅環境に合わせたサイズ感を意識しました。ディスプレイするスペースは限られているところがありますので、新しいシリーズを始めるとなった時に従来の1/72スケールだとスペースを使ってしまう。

 スケールを小さくすることで、例えば1/72スケールの「AZ-01 ブレードライガー」1体をおけるスペースに、「REALIZE MODEL」シリーズの「ブレードライガー」や「静岡ホビーショー」でも展示しました「コマンドウルフ」や「ヘルキャット」3体を置けるように意識しています。

 そうすることで世界観を作ることができる。小さいスペースで「ゾイドの世界」を作りやすいようにしています。そこが狙いの一つでもあります。

「AZ-01 ブレードライガー」(左)と「RMZ-001 ブレードライガー」(右)の比較
大きさもコンパクトな印象に

――「ゾイドバトルストーリー」を知っていると、ジオラマづくりも楽しみになってきますね。

片山氏:スケールが小さくなったことでより緻密な雰囲気が出せるようになっているかと思います。

 組み立ても簡単になったことでタイムパフォーマンスの向上も考えておりまして、これまでの1/72スケールキット1つを組み立てる時間で「REALIZE MODEL」1体を組み立てつつ、もう1体組み立てたり、塗装を加えたりとできるように意識しています。

――ちなみに「REALIZE MODEL」1体を組み立てるのにどれくらいかかりますか?

片山氏:イメージは素組みで1時間以内を想定しています。初心者の方にも組みやすく、ポーズを楽しんでいただければと思います。

――なるほど。そうなると価格帯の設定も難しいところだったかと思います。

内藤氏:そうですね。ファンの方々もSNSで「これくらいの価格だと嬉しい」という反応もいただいておりまして、今回「RMZ-001 ブレードライガー」が4,950円、「RMZ-002 ジェノザウラー」が6,600円で希望に近い価格帯になったかと思います。

片山氏:現在もプラスチックの値段高騰であったりとコストも増えていまして、その中でプラキットを出すのはチャレンジングではありました。

――「REALIZE MODEL」シリーズの「ゾイド」ではこれまでのムービングキットのノウハウが活かされいるのでしょうか? このシリーズのために新たに造形などを設定・構築したのでしょうか?

片山氏:商品自体はもちろん新規設計になっています。「ゾイド」のムービングキットを発展させたというよりも、“玩具メーカーであるタカラトミーが培ってきた遊びやすさや手ごろな可動”をふんだんに入れられたと思います。

――「RMZ-001 ブレードライガー」と「RMZ-002 ジェノザウラー」のこだわりポイントを教えてください

片山氏:「RMZ-001 ブレードライガー」は最後まで開発チームでこだわりぬいたデザインとなっています。頭部の大きさであったり、体のプロポーションであったり、チーム内で揉んでいきました。

内藤氏:難産でしたね(笑) 「RMZ-002 ジェノザウラー」の方がサクッと満場一致でデザインが決まりました。

片山氏:やはり「ブレードライガー」は「ゾイド」シリーズの“顔”なので、かなりこだわりました。商品化となる今回の「ブレードライガー」が一番の出来栄えになっています。

――間近で拝見させていただいて、コンパクトサイズながらディテールもしっかり入っていて満足度の高いシルエットになっているかと思います。

内藤氏:我々が意識したところでいくと、旧キットやアニメ放送時に発売された「ブレードライガー」がベースイメージになっています。そのイメージをなるべく崩さないようにしながら、“令和のブレードライガー”として進化も見せていこうとデザインしています。

コンパクトサイズながら作りこまれたディテールで並べて飾っても臨場感あるものに

内藤氏:SNSで商品情報を断片的に出していた時に「アニメの良さもありながら、カッコイイブレードライガーに仕上がっている」と反応もいただけて良かったです。

――アニメの3Dモデルの良さを出しつつ、立体としてのカッコよさも現れていますね。

片山氏:「AZ」シリーズではデザインアレンジ強めとなっていますので、比較するとデザインの違いがわかるかと思います。

内藤氏:なので、「RMZ-001 ブレードライガー」は「AZ」シリーズと旧キットの間にあるようなシルエットやデザインとなっています。

片山氏:「本当はこういうデザインだったのでは?」と設定上のディテールの深掘りと「アニメのデザインがいい」という部分をうまく混ぜ合わせたものになっているかと思います。

 アニメ放送当時の当時キットは箱型のデザインで、四角で表現できるシルエットだったので、それをうまく動物のしなやかなシルエットにする塩梅が難しかったですね。

――「RMZ-002 ジェノザウラー」はいかがでしょうか?

片山氏:「ジェノザウラー」は上から見た時の“有機的な可動”がポイントになっています。尻尾が大きく動くのに加えて、腹から首にかけて関節が大きく分けて4節ありまして、そのすべてに引き出し機構が入っています。

 そのため、しっかりと見返りポーズを取ったり、「後ろから見て目が合う」といったシチュエーション表現もやりたかったので実現できてよかったです。

 尻尾の動きもこれまでにない可動になっています。上にも可動しますので、かなり表情付けをすることができます。

内藤氏:そして、荷電粒子砲充填時のフィンの展開もできます。

――差し替えなしで展開ができる!?

片山氏:もちろんです。アニメのシーンだと、アコーディオンの蛇腹のようなフィンで、HMMではそこからアレンジが加わった3枚ほどのフィンが立つ形になっています。

 「RMZ-002 ジェノザウラー」ではアニメのシーンを思い出していただけるようなイメージで、説得力あるデザインとなっています。アニメではフィン部分は黒だったのですが、印象付けのために今回はあえて色を紫にしています。

 そのほかにも脚部のアンカー展開であったりコックピットの開閉も可能となっています

内藤氏:本商品ではそれぞれバンとフィーネ、レイヴンの1/100スケールパイロットフィギュアも付属しておりまして、コックピットに乗せることができます。

「RZM-02 ジェノザウラー」は胸部のコックピットハッチが開閉可能

内藤氏:さらに同スケールの一般兵士のパイロットフィギュアや「ジェノザウラー」ではレイヴン専用機仕様の頭部レーザーガン、「ブレードライガー」はバン専用機仕様の頭頂部のフィンパーツがついています。

レイヴン専用機仕様の頭部レーザーガン(左)、バン専用機仕様の頭頂部のフィンパーツ(右)でアニメのデザインを再現できる

――アニメ仕様から量産機仕様まで楽しめるわけですね。ちなみにディスプレイ用のベースなどはありますか?

片山氏:ディスプレイベースを入れる選択もありましたが、今回は「REALIZE MODEL」第1弾になりますので本体をじっくり楽しんでもらいたいのと、価格を抑えるために付属していません。ゆくゆくは商品化できればと考えています。

――ギミックなどで苦労された点はありますか? 例えば「ジェノザウラー」のフィンの展開など。

片山氏:1/100スケールであれば、差し替えなしのギミックを入れようとなりました。

 差し替えパーツがあることで「ここは開くんだよ」とパーツを差し替えながら脳内で補完するのが好きではないので、だったらしっかり開いた方がいいと思っています。

 今後展開する商品にもそういうこだわりを入れています。

――今後の展開についてもお伺いできればと思います。先ほども出ました「静岡ホビーショー」で「コマンドウルフ」、「ヘルキャット」、「モルガ」の原型が展示されましたが、ほかにも想定されているゾイドはありますか?

片山氏:結構先々まで決めています。

内藤氏:ほぼ毎月出せるような形で提供できればと考えています。

 PVでもチラッと映っているシルエットのゾイドや、これまでのムービングキットでキット化されていなかったゾイドの初キット化も予定しています。

【【特報】タカラトミー新ホビーレーベル「T-SPARK」ティザーPV】

片山氏:また、アニメから入ったファンに触ってほしいところで「ブレードライガー」と「ジェノザウラー」が第1弾として展開しますが、のちのち「ゾイドバトルストーリー」やゲームから入ったファン、最近の「ゾイドワイルド」を見てくれたファンも楽しんでいただけるシリーズになるかと思います。

 1/100スケールで統一するので同じスケールで違う世界線の「ゾイド」を並べられるのも魅力かと思います。例えば1/24スケールで展開していた「24(ツーフォー)ゾイド」や1/35スケールの「ゾイドワイルド」が並べることができます。

 全ゾイドを「REALIZE MODEL」化する意気込みでやっています。

――全ゾイドになるとかなりの規模になりそうですね。

片山氏:カスタム機を含めるとさらに数がありますからね。

――ちなみに「ブレードライガー」のアタックブースターのようなカスタムパーツの展開はありますか?

片山氏:考えています。

内藤氏:結構早い段階でラインナップに入っています。アニメでいえば「ゾイド-ZOIDS-」のシュバルツ専用の「アイアンコング」のガトリングなどですね。

――「REALIZE MODEL」シリーズではカスタム要素もあると?

片山氏:最初からカスタム要素を押していくわけではありませんが、アニメで出てきた機体を再現するためのオプションパーツは考えています。

 例えばアニメでしか出ていない「コマンドウルフ」の市街地戦仕様など、単体で販売するのは難しいけどオプションパーツを購入して持っているゾイドを「市街地戦仕様に変えてみよう」という形で提供できればと思います。

――今後「REALIZE MODEL」シリーズで出したい「ゾイド」はありますか?」

片山氏:「REALIZE MODEL」というシリーズができましたので、僕は「24ゾイド」や「ゾイドワイルド」などスケールが違ったゾイドを往年の「ゾイドバトルストーリー」などに登場したゾイドと一緒に並べるというのはやってみたいです。

【ゾイドCM「メガトプロス」 製作:1988年】

【『ゴーレム』  製作:1988年】

【【ゾイドワイルドシリーズ】「ワイルドライガー激突ライバル」篇CM 大公開!】

片山氏:また、アニメ「ゾイド-ZOIDS-」で登場した「デスザウラー」や「ウルトラザウルス」などの超大型ゾイドなのですが、1/100スケールでも子どもくらいのサイズになりまして、それを頭部や胴体などパーツ分け販売をしてすべて揃えることで完成、というのもひとつの野望ですね。

――アニメ準拠のサイズ感を再現する!?

内藤氏:「REALIZE MODEL」シリーズの「ウルトラザウルス」のグラビティカノンから「RMZ-001 ブレードライガー」が出てくるみたいな(笑)

片山氏:いつかはやってみたいですね。

――内藤さんのやってみたい「ゾイド」はありますか?

内藤氏:自分は先ほど片山も言っていましたが「ゾイドワイルド」ですね。「ゾイドワイルド」は片山とともに立ち上げから関わっているので、ワイルドシリーズに思い入れがあって、特に「ワイルドライガー」をやりたいなと思っています。

 また、「ゾイドジェネシス」の「ムラサメライガー」、「ハヤテライガー」、「ムゲンライガー」のようなパワーアップ形態のバリエーションを出していきたいですね。

 動力だと制限がかかってしまう部分もあるので、それこそ「ムラサメライガー」などの劇中のカッコよさをムービングキットでは出し切れなかったところもあるので、「REALIZE MODEL」シリーズでは可動の制限少なくできるので、初代アニメだけなく網羅していきたいですね。

――最後にユーザーへのメッセージをお願いいたします。

片山氏:手に取っていただきやすい価格とサイズなので、まずは1体触っていただいてほしいです。僕も内藤もユーザーの声をSNSやイベントで拾っていますので、色々発信していただいて忌憚なきご意見も含め一緒に「REALIZE MODEL」を含めた「T-SPARK」を作っていけたらと思っています。

 これまで「ゾイド」シリーズは40年でいろんな「ゾイド」が出ていますので、本当に「全ゾイドを『REALIZE MODEL』化」したいと思いますので、ぜひ「REALIZE MODEL」シリーズをよろしくお願いいたします。

内藤氏:「ゾイド」の開発メンバーとは違った視点になりますが、自分は子どものころからアニメを見て玩具を買うタイプで今もそれは変わっていなくて、ずっどアニメの再現性をちゃんとできるキットをやりたかったんです。

 ムービングキットとは異なる魅力を持った、自由にポージングが出来て、アニメ劇中再現度も高いキットを世に出せることが嬉しいです。

 自分のようにアニメの再現性を求めていた方も待っていたかと思いますので、一つ「REALIZE MODEL」を手に取っていただいて、楽しんでいただけると嬉しいです。

――ありがとうございました。