インタビュー
「METAL ROBOT魂<SIDE MS> GQuuuuuuX」&「METAL ROBOT魂<SIDE MS>赤いガンダム」企画担当者インタビュー
2025年2月14日 00:00
- 【METAL ROBOT魂<SIDE MS> GQuuuuuuX】
- 8月 発売予定(一般店頭発売商品)
- 価格:22,000円(税込)
- 【METAL ROBOT魂<SIDE MS> 赤いガンダム】
- 2月3日 予約開始
- 6月 発売予定(一般店頭発売商品)
- 価格:24,200円(税込)
- 【METAL ROBOT魂<SIDE MS> 白いガンダム】
- 2月3日 予約開始
- 9月 発売予定(魂ウェブ商店限定販売)
- 価格:19,800円(税込、送料・手数料別途)
バンダイナムコフィルムワークスとスタジオカラーによる「ガンダム」シリーズ最新作『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』が昨年2024年12月4日に発表され、今年1月17日よりTV放送に先駆けた劇場先行版『機動戦士Gundam GQuuuuuuX -Beginning-』が公開されている。
そして、本作の主役機「GQuuuuuuX」(ジークアクス)がMETAL ROBOT魂シリーズで商品化され、8月に発売を予定している。メカニックデザイン・山下いくと氏による“新たなガンダム”のシルエットや濃密な情報量が再現されている。
さらに、劇中に登場する衝撃のモビルスーツ「赤いガンダム」もMETAL ROBOT魂シリーズで立体化。2月3日より一般店頭販売予約が開始され、「白いガンダム」も商品化され、こちらは通販サイト「プレイミアムバンダイ」内の「魂ウェブ商店」にて2月3日より予約を受け付けている。
「GQuuuuuuX」と「赤いガンダム」は1月20日に公開された新規映像PVにも登場し、その性能や物語内での活躍に注目が集まる新時代のガンダムだ。そして、「白いガンダム」の存在も気になるところだろう。
今回はダイキャストを使用した「METAL ROBOT魂」シリーズで「GQuuuuuuX」と「赤いガンダム」がどのように表現されているのか、デザインや可動など気になる本商品の魅力をBANDAI SPIRITS コレクターズ事業部で本商品の企画担当をされている天笠泰伸氏に話を聞いてみた。
METAL ROBOT魂による精密なディテールと可動で立体化された新時代のガンダム
――最初に「METAL ROBOT魂<SIDE MS> GQuuuuuuX」の立体化の経緯をお聞かせください。
天笠氏:「METAL ROBOT魂<SIDE MS> GQuuuuuuX」の企画は約1年前に始まりました。『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』はスタジオカラーとバンダイナムコフィルムワークスがタッグを組んだ新しいガンダムシリーズです。
私もスタジオカラーの前身となるガイナックスのころから様々な作品を見ていましたので、そうしたスタジオカラーらしい作風のガンダムが見られるのは新鮮に感じました。
そして、本作では『トップをねらえ2!』や『フリクリ』などを手掛けてきた鶴巻和哉さんが監督を務められているのも、新しいガンダム像が創造されると思いました。
――今回「METAL ROBOT魂<SIDE MS>」シリーズでの商品化の決め手は何でしょうか?
天笠氏:「GQuuuuuuX」は設定画の段階で塗分けが複雑で細かいマーキングもあり、パーツも多いデザインだったので、「ROBOT魂」シリーズのフォーマットでは再現しきれないと思いました。肘や膝の特徴的な片持ち関節や足先のノズルを囲うようなソールデザインもあり、強度も必要だと感じました。
なので、「METAL ROBOT魂<SIDE MS>」シリーズの塗装やダイキャストを使用することで彩色や強度を担保できるとファーストインプレッションで決めました。
――続いて「METAL ROBOT魂<SIDE MS> 赤いガンダム」の立体化の経緯を教えてください。
天笠氏:こちらの「赤いガンダム」が「METAL ROBOT魂<SIDE MS>」として「METAL ROBOT魂<SIDE MS> GQuuuuuuX」よりも先に発売されます。
実は商品化にあたり、本商品の企画担当として『機動戦士Gundam GQuuuuuuX-Beginning-』の脚本を拝見させていただきまして、その中でも「赤いガンダム」はインパクトがあり、開発自体はこちらが先でした。
一方で「GQuuuuuuX」は主役機なので「METAL ROBOT魂<SIDE MS>」シリーズが最後発の発売商品になったとしても、いいものを作るために時間をかけて開発を進めました。
――次に「METAL ROBOT魂<SIDE MS> GQuuuuuuX」本体、武器の造形についてお聞かせください。まず本体はスマートなシルエットや複雑なカラーリングが特徴的かと思います。
天笠氏:「METAL ROBOT魂<SIDE MS> GQuuuuuuX」のカラーリングに関しては、一見同じ色のように見える部分、例えば二の腕と前腕部分では色が異なりまして、前腕部分には少し水色が入っており、二の腕は白になっています。他にも、肩の球体パーツもグラデーションのように半分が水色になっています。
そういった繊細な色の違いが各所にありまして、赤もアンテナ部分や顎、腹部で違っています。「GQuuuuuuX」をデザインされた山下いくとさんの彩色を再現するしかないと思い、設定のカラーリング再現にこだわりました。
――シールドの裏面もびっしりメカディテールが施されていますね。
天笠氏:やはり「METAL ROBOT魂<SIDE MS>」シリーズでの立体化ですので、設定にあるものは作っていくように意識しました。また、シールドにもギミックがあります。
天笠氏:ビームを展開する近接武器もリング状の柄で、こちらは腰にマウントができます。リング状の柄に取り付けるビームエフェクトパーツも中抜けした特徴的な形状で、大きめのクリアパーツとなっています。バックパックのスラスターも大きく動かすことができます。
――足首部分も目を引く造形かと思いますが、こちらはダイキャストを使用されているのでしょうか?
天笠氏:そうですね。足首部はダイキャストを使用しています。今お見せしているのは試作品ですが、製品版ではカラーリングとしてメタリック感を強めに出していけるように考えています。
――「METAL ROBOT魂<SIDE MS> 赤いガンダム」の造形はいかがでしょうか?
天笠氏:「METAL ROBOT魂<SIDE MS> 赤いガンダム」はガンダム・シールドを背中にマウントするギミックや、バックパックのビーム・サーベルなどそうしたイメージを踏襲されています。
一方で、この機体は肩部に取り付けられるビットなどこれまでにない武装が付いており、スタンダードな部分と革新的な部分が共存しているデザインになっている印象を受けました。
カラーリングも胸部のフレーム部分は設定ではソリッドカラーの赤なのですが、本商品ではメタリックな赤を使用しています。「METAL ROBOT魂<SIDE MS>」シリーズとしての見栄えや金属パーツを使っている箇所のアピールとして、違和感のないように色のアレンジは入れています。
――特に印象的な頭部も細かく造形されていますね。
天笠氏:そうですね。カラーパターンが複雑になっていて、塗分け箇所が多くなっています。そうした箇所は精度を求められるので、どうにか再現できるように開発を進めています。頭部バルカンも緻密に造形されています。
天笠氏:また、肩部や肘部のハードポイントとなるパーツはダイキャストが採用されています。肘部のハードポイントはアタッチメントパーツを使用してガンダム・シールドを保持できるようになっています。
――「赤いガンダム」の武装であるビットも大きくて迫力がありますね。オールレンジ攻撃による展開状態も再現できますか?
天笠氏:設定でもビットは大きめの武装となっています。展開状態も専用支柱がついているので、こちらで支えて展開状態にすることができます。
天笠氏:また、ハンマーも付属します。チェーン部分は金属製になっていまして、球体部分も大きいので重量感を表現できているかと思っています。こちらもジョイントパーツを付けることで、投擲しているシーンを再現することができます。
付属するだけですと物足りないので、しっかり飾って楽しめるようになっています。
天笠氏:それから『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』では「白いガンダム」も登場し、こちらも「METAL ROBOT魂<SIDE MS>」シリーズで商品化されます。
こちらには劇中で使用している武装やハイパー・バズーカが付属します。
――「METAL ROBOT魂<SIDE MS> GQuuuuuuX」の可動についてはいかがでしょうか?
天笠氏:可動範囲はこれまでの「METAL ROBOT魂<SIDE MS>」シリーズの中でもトップレベルの高さを持っていると思います。特に首の可動で表情付けがしやすいものになっています。
――劇中の「GQuuuuuuX」の動きを意識したところはありますか?
天笠氏:そうですね。本商品でも柔らかい動きや柔軟な可動は意識しています。“モビルスーツとしての新鮮な動き”、「GQuuuuuuX」らしい動きを再現できるようにしました。
天笠氏:「METAL ROBOT魂<SIDE MS> 赤いガンダム」の可動でいえば、股関節周りの設定が複雑で太もものひねりはもちろん、片膝立ちなど大きく足を上げる動きでは、フロント部分の装甲(フロント・アーマーのような造形)が太ももの装甲で隠れるような仕組みになっています。また、水平開脚の動きも可能です。
ソール部分も分割構造になっているので、強く踏み込むような力のかかった動きの表現もできます。
――「METAL ROBOT魂<SIDE MS> GQuuuuuuX」と「METAL ROBOT魂<SIDE MS> 赤いガンダム」のこだわりポイントはどこでしょうか?
天笠氏:やはり「GQuuuuuuX」は圧倒的に情報量が多い機体で、特にラインディテールやマーキングなど今までのモビルスーツとは異なる情報量と表現が詰め込まれています。設定にある情報はできるだけ再現できるようにしています。
そのため、その精度の高さと工場での出力品のバランスに苦労しました。塗装の工程数も多くカロリーの高い機体ですが、その分の満足感をユーザー様に感じていただけるかと思います。
天笠氏:「赤いガンダム」は従来のガンダムに近いシルエットになっています。その点では過去の商品でのノウハウを活かすことができました。
そのうえで、股関節の可動もありつつ、肩部の可動では胸部のフレームも連動して動くようになっています。デザインを見た時に「ここを動かしたらカッコよくなりそう」というのが明確になったので、それを再現する方向で進めていきました。
――最後にユーザーへのメッセージをお願いいたします。
天笠氏:今回のインタビュー記事をご覧になって「METAL ROBOT魂<SIDE MS> GQuuuuuuX」と「METAL ROBOT魂<SIDE MS>赤いガンダム」、「METAL ROBOT魂<SIDE MS>白いガンダム」に興味を持っていただけましたら幸いです。
ぜひ劇場に足を運んでいただいて、活躍シーンを見てほしいです。今までと違うガンダムの世界の幕開けを感じられる作品となっていると思います。
「METAL ROBOT魂<SIDE MS> GQuuuuuuX」を手にとっていただき、『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』の世界観に浸りながら遊んでいただければと思います。
――ありがとうございました。
(C)創通・サンライズ
※画像は試作品を使用しています。実際の製品とは異なる場合がございます。ご了承ください。