レビュー

オプションパーツ「METAL BUILD ソードストライカー/ランチャーストライカー」レビュー

ゴテ盛りが楽しい! 3つの装備を全部取り付けた「なんちゃってパーフェクトストライク」

 ストライクガンダムには3つの装備をフル装備した「パーフェクトストライクガンダム」という姿が設定されている。この姿を再現するには、本来はシュベルトゲベールと、アグニを装備できるアームが取り付けられる特別なエールストライカーが必要となる。

 しかも3つの装備を運用するには膨大な電力が必要となるためいくつものバッテリーを吊り下げなくてはいけない。「ガンダムSEED」の劇中では主人公キラは「効率的な運用が難しい」として、使用できる環境があっても使わなかったという設定になっている。後年放映された「ガンダムSEED HDリマスター」ではキラからストライクを譲り受けたムウが1話だけこの姿で戦うシーンが追加されている。

 実は、「METAL BUILD ソードストライカー」、「METAL BUILD ランチャーストライカー」が揃っても、特別なエールストライカーはないため、設定通りのパーフェクトストライクガンダムは再現できない。ここでは玩具の遊びの幅を広げるということで、これらの装備を組み合わせていきたい。

 まずは、ランチャーストライクのバックパックに、シュベルトゲベールのアームを取り付けた、ソードランチャーストライクガンダムだ。こちらはジョイントがしっかりしているので、ポーズもしっかり決められる。ただ劇中の設定を考えるとバッテリーを搭載していないため、この燃費の悪い姿ではあっという間にエネルギー切れを起こしてしまうだろう。エールストライクがないため機動性も期待できない。

【ソード+ランチャーストライクガンダム】
ランチャーストライカーのバックパックに、シュベルトゲベールのアームを装着。凄まじい情報量だ
武器のボリュームが凄まじい。しかし武器の重みもあってポーズのバリエーションが難しい

 そして次が背中にエールストライクを背負った「なんちゃってパーフェクトストライク」だ。この姿の最大の難点はアグニ。このデカイビーム砲をアームなしの状態で、片手で支えなくてはいけない。METAL BUILDは関節に金属パーツを使い保持力が高いため何とか持てるが、それでもポーズを変えるのが難しい。

 改めてパーフェクトストライクは「ロマンがあるが、戦う姿は難しいな」という印象を持った。それぞれの装備が大型なので、まとめてしまうとそのボリュームが凄まじすぎる。ストライクガンダムは敢えて各ストライカーパックに特化した姿の方がカッコイイかも、という印象を持った。

 しかし単純に“ゴテ盛り”のこの姿も玩具としてはとてもカッコイイし、勇者シリーズの最強形態「グレート合体」に通じるロマンがある。設定を敢えて無視してこの姿で飾るのも楽しいだろう。

【なんちゃってパーフェクトストライク】
背中にエールストライカーを装備。アグニもアームの支えがないので武器を落とさないように気をつけなければいけない。確かに「これで戦えるの?」という大ボリュームだが、だからこそのロマンがある

 さらに「METAL BUILD ストライクガンダム」シリーズはディスプレイベースで“飾る遊び”を楽しくさせてくれる。コレクターズ事業部は超合金から凝ったディスプレイを可能としており、「METAL BUILD」シリーズにも受け継がれている。3つのストライカーパックを、並べて展示することが可能なのだ。

 ディスプレイにはアームもあり、さながらストライカーパックを換装できる整備工場のようなディスプレイをさせることができる。エールストライカー、シールド、ビームライフルも飾れるので、ここからどんな装備を選びストライクガンダムに装備させるか、「基地遊び」が楽しめる。「出撃前のロボ」はやはり強いロマンを感じさせられる場面だし、このボリュームはとても楽しい。

【ディスプレイベースに装着】
ストライカーパックに同梱されているディスプレイベース
各ストライカーパックを装着していく。ビームライフルやシールドも装着
背中にエールストライカーを装備。アグニもアームの支えがないので武器を落とさないように気をつけなければいけない。確かに「これで戦えるの?」という大ボリュームだが、だからこそのロマンがある

 今回のオプションパーツは、「METAL BUILDガンダムアストレイ レッドフレーム改(オルタナティブストライク ver.)」、「METAL BUILD ガンダムアストレイ ブルーフレームセカンドリバイ」にも対応している。筆者は所有していないが、これらに組み合わせるのも楽しいだろう。

 劇中ではストライカーパックを運搬する「スカイグラスパー」という戦闘機も登場する。パーフェクトストライクガンダムを再現する装備はもちろん、「METAL BUILD スカイグラスパー」も今後登場するのではないだろうか、これらの展開も楽しみだ。

 一方で、これだけ遊んでくると本体である「METAL BUILD ストライクガンダム」の関節の耐久などが不安になってくる。異なる装備をつけたストライクガンダムを並べるのも面白いと思うし、「METAL BUILD ストライクガンダム」の再販も期待したいところだ。また、「ガンダムSEED」の世界ではストライカーパックを使用できる「105ダガー」という量産機も登場する。量産好き筆者としては「METAL BUILD 105ダガー」もぜひ発売してもらいたい。

 オプション装備はプレミアムバンダイ限定の販売であり、今回紹介した商品は現在では入手が難しいものばかりだが、METAL BUILDシリーズは人気が高く、カラーバリエーションという形で再販されることも多い。「METAL BUILD パーフェクトストライクガンダム」の発売もあるかもしれない。このプロダクトの展開を見つつ、メーカーは魅力を感じた人の手にきちんと商品が届く状況を実現して欲しい。