レビュー
ガンプラ「SDガンダムワールド ヒーローズ」レビュー
「悟空インパルスガンダム」、「サージェントヴェルデバスターガンダム」、「信長ガンダムエピオン」
2021年5月3日 00:00
- 【SDW HEROES 悟空インパルスガンダム】
- 開発・発売元:BANDAI SPIRITS
- 発売日:4月17日
- 価格:660円(税込)
- ジャンル:SDガンプラ
- 全高:約10cm
- 【SDW HEROES サージェントヴェルデバスターガンダム】
- 開発・発売元:BANDAI SPIRITS
- 発売日:4月17日
- 価格:660円(税込)
- ジャンル:SDガンプラ
- 全高:約10cm
- 【SDW HEROES 信長ガンダムエピオン】
- 開発・発売元:BANDAI SPIRITS
- 発売日:4月17日
- 価格:770円(税込)
- ジャンル:SDガンプラ
- 全高:約12.5cm
今回レビューするのはガンプラ「SDガンダムワールド ヒーローズ」の「悟空インパルスガンダム」、「サージェントヴェルデバスターガンダム」、「信長ガンダムエピオン」です。始まりをどこにするかというのはありますが映像作品としてのSDガンダムはかれこれもう33年ほどの歴史を持つ1つの”ガンダム”シリーズであり、時にアニメだったりゲームだったりガンプラだったりとたくさんのメディアで愛されてきたキャラクターです。
当初、劇場版「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」との同時上映で(いろいろな意味で)ガンダムファンの度肝を抜き、ガシャポン、BB戦士などのガンプラ、カードやファミコンなどでのゲーム化なども行なわれ、一部抜粋ではありますがアニメとして2004年にフルCGで制作された「SDガンダムフォース」はその高い完成度から大人気作品となりました。そして2010年に三国志の要素も取り入れた「SDガンダム 三国伝 BraveBattleWarriors」、「機動戦士ガンダム40周年プロジェクト」として2019年「SDガンダムワールド 三国創傑伝」が制作され、その世界観を引き継ぎ2021年「SDガンダムワールド ヒーローズ」が現在配信・放送中です。
本誌ではリアルタイプのガンプラを主にレビューさせていただいている筆者も先日からようやく日本で配信・放送開始された「SDガンダムワールド 三国創傑伝」と「SDガンダムワールド ヒーローズ」を連続視聴しながら「SDガンダムフォース」からずっとフルCGで制作されている「SDガンダム」シリーズの映像の進化具合に驚きっぱなしでした。「SDガンダムフォース」ではポリゴンが荒くめり込んだりしていたなぁ……と思い出しながら楽しく観ています。そして何よりガンダム達のアクションや表情がとても多彩なのが一番の驚きポイントです。口があるわけでもないのに目と体全体の動きだけで豊かな感情が伝わってきます。現在、ガンダムチャンネルでは第1話から最新話まですべて見ることができます。
配信・放送が始まったばかりの「SDガンダムワールド ヒーローズ」ですが、突如飛来してきた赤熱の隕石から現われた“悟空インパルスガンダム”という記憶喪失状態の少年を中核キャラクターとしてワールドに降りかかろうとしている災いを止めるべく世界に散らばるオーパーツ”ハロ”を探しに諸葛亮フリーダムガンダムと劉備ユニコーンガンダムと共に旅に出る……という序盤のストーリーになっています。まだ始まったばかりですがひとまずの目標もあり、大どんでん返しもありそうな雰囲気で1話を見ただけで”SDガンダムでの冒険もの”として毎週とても楽しみなアニメ作品になっていると感じました。
今回、配信・放送を見ていてその内容と映像にくぎ付けになっていた筆者にはこのキットは非常に興味深いものでした。いつもリアルタイプのガンプラを組んでいる筆者が以前SDガンダムを作ったのはもう30年前の「機動戦士ガンダムF91」でのチケット付きのものだったと記憶しています。そこからとてつもなく進化したであろうSDガンダムを早速組んでみたいと思います。
膝関節の可動や迫力のエフェクトが楽しい「悟空インパルスガンダム」
それでは「SDガンダムワールド ヒーローズ」の中核キャラクター「悟空インパルスガンダム」を組み立てていきましょう。”インパルスガンダム”は「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」に登場する機体です。劇中同様シルエットを変えることでキャラクターが変わりますが、”悟空インパルスガンダム”も同様に”悟空シルエット”や”剛猿形態”などに変化させることができます。SDガンダムではこういった元ネタのモビルスーツをうまくキャラクターに取り込んでいますよね。ガンダムファンがにんまりする瞬間でもありますね。
パッケージを確認してみましょう。SDガンダムシリーズは関節可動などが凝っているわけではないのでパーツ数はリアルタイプのガンプラと比べてとても少ないですね。それでもこれまでのガンプラの進化の賜物で色分けはパーツで実現されていてランナー数は7枚、シール1枚という構成になっています。筆者が30年前に作ったものよりとても複雑なことができているようです。それではさっそく組んでみましょう。
SDガンダムはそのデザイン上頭部が大きく、いわゆる3頭身なのが特徴ですね。そのため頭部にデザインを集中させることで元ネタのガンダムがわかるようになっていますが、「SDガンダムワールド」でのキャラクター性をもっとも取り込んでいる部分でもあります。”悟空インパルスガンダム”ではマスクの両サイドに柄のモールドがきていますがここはガンプラの成形技術の進化を垣間見えるところとなっていて別パーツで再現されていてすばらしいですね。
豊富なパーツ分けでの色分けがされているのですが設定上まだまだ足りず、そこはシールでの再現となります。このシールちょっとシビアでした。金色などとてもいい発色のシールなのですが、”紙”ベースのシールなのと糊が強いので位置間違いで貼り直そうとすると破れやすいです。ターゲットは低年齢ではあるでしょうから、シールの材質を別のものか、もっとパーツ割りで対応してほしかったところです。どちらにせよ価格とのバランスがあるので悩ましいところですね。
”悟空インパルスガンダム”の腕部は肘関節が動きません。肩と腕全体、ハンドがちょっとずつ動かせます。そのため構造は非常に単純ですが、ここでも肩へのシールの貼り付けがあります。肩内側は前面、外側は前後面への貼り付けですので順番を間違わないようにします。
腕部と違い、脚部には膝の関節があります。こんな小さな脚部に関節を仕込めるなんてガンプラの技術革新がすごいですね。膝だけで屈伸と左右のロールとスイングを実現しています。合わせて股間、足首の接続部でデザインからは読み取れないほどの可動性能を持っています。完成後、脚のアーマーを外した”剛猿形態”で検証してみたいと思います。
ボディのクライマックスはフロントアーマーの計6枚のシールの貼り付けです。モールドとシールの形状はさすがのピッタリで非常に細い部分もありますので破れないように気を付けながらゆっくりモールドに合わせて貼り込んでいきます。貼り付けが終わると達成感がすごいです!
それぞれの部位が出来上がったら全体を組み上げます。単純にはめ込むだけですのでカンタンですね。組み上がると”悟空インパルスガンダム”の全体像が見えてきてぱっと見、だいぶカラフルでとてもかっこいいですよ!映像の中で動き回っていたあの”悟空インパルスガンダム”が目の前にそのままの姿で現われます。
装備を組み立てて完成まで進めます。なんと”悟空”だけに尻尾があります!それに如意棒も!大きな手のパーツもあり映像でしょっぱなから発動した”剛猿形態”の再現も楽しみになってきました。ひとまず”悟空シルエット”にて本体完成としますが頭部への竜の仮面や手のパーツを取り付ければさらに大きな頭部となって迫力満点です。さらに尻尾と両脚サイドのパーツを取り付け、如意棒を持たせれば全身がさらに大きくなったように感じられます。
(C)創通・サンライズ