レビュー
「FULL MECHANICS 1/48 メイレスケンブ」レビュー
HGからのアップスケールにとどまらない、可動やディテールの優秀さも備えた、全高約220mmの大型キットが登場
2022年3月1日 00:00
- 【FULL MECHANICS 1/48 メイレスケンブ】
- 開発・発売元:BANDAI SPIRITS
- 発売日:2022年1月29日
- 価格:5,280円(税込)
- ジャンル:プラモデル
- サイズ:全高約220mm
昨年10月のTVアニメ放送開始以降、番組と連動する形で展開されてきた「境界戦機」のプラモデル。劇中に登場する人型特殊機動兵器「AMAIM(アメイン)」を中心に「HG」シリーズが現在までに10種類が発売され、モデラーから好評を得ている。
そんな「境界戦機」のプラモデルのラインナップとして、放映開始の頃から発売が企画されていた主役AMAIM「ケンブ」の1/48スケールプラモデルが、1月29日に発売となった。ガンプラでも展開中の「FULL MECHANICS」のシリーズで、大型かつ高密度なディテールに加え、組み立てやすさも考慮したコンセプトのもとに設計されている。
この「FULL MECHANICS 1/48 メイレスケンブ」は初回限定生産特典として、クリア外装のパーツが付属している。本稿ではそのパーツも反映させたレビューをお届けしていきたい。
▼大型のパッケージながら、パーツ自体はそれほど多くなく、作りやすい仕様
▼HGケンブの構造をベースに、ディテールアップやギミックの追加を実現
▼1/48スケール・全高220mmの迫力、そして自在な可動は、作ってみないとわからない!
大型のパッケージながら、パーツ自体はそれほど多くなく、作りやすい仕様
SUNRISE BEYONDとBANDAI SPIRITSによって共同製作された「境界戦機」は、2021年10月より全13話が放映された。4つの世界主要経済圏によって分割統治された日本を舞台に、16歳の少年「椎葉アモウ」がI-Les(アイレス:自律思考型AI)「ガイ」やAMAIM「YM-02 ケンブ」と偶然出会い、ケンブの保有組織「八咫烏」の仲間とともに戦う物語を描いている。
ケンブはI-Lesを搭載したAMAIM「MAILeS(メイレス)」で、アモウが合流した八咫烏によって完成形となった。フレームの軽量化により機動力に長け、それを生かした近接戦闘を得意としている。鉄塚ガシンが駆る遠距離攻撃型機体「YM-01 ジョウガン」、紫々部シオンが駆る高機動飛行型機体「YM-03 レイキ」とトリオを組み、八咫烏のレジスタンス活動を支援する。
各国のAMAIMによる迫力の戦闘シーンとともに、仲間や旅先で出会う人物との交流や敵士官との遭遇など人間関係も密に描写され、その後半では敵軍も巻き込んだ正体不明の無人AMAIM「ゴースト」を巡る戦いが展開。そして物語は4月より放映される第2期へと続くこととなった。2月23日現在、第1期の全話がBANDAI SPIRITSの公式YouTubeチャンネルにて無料配信されているので、見逃したという人はぜひチェックしてみてほしい。
弊誌ではHGシリーズ第2弾として発売された「HG 1/72 メイレスケンブ」(以下、HGケンブ)をレビューにてお届けし、その完成度のみならず、工業デザインの概念を取り入れた構造の面白さなどをお伝えしている。今回の「FULL MECHANICS 1/48 メイレスケンブ」(以下、FMケンブ)はフレーム構造を採用し、劇中で新たに登場した武器が付属するなど、HGケンブからの単純なスケールアップにとどまらない仕様での発売となった。
製品を手にしてまず驚くのは、パッケージの大きさだ。実寸でH約39cm×W約31cm×D約9cmと、ガンプラの「MG」シリーズのかなり大きめなキットに匹敵するサイズだ。なおこの初回限定生産分はクリア外装パーツのランナー1枚が特典として追加されるため、厚みが1.5cmほど大きくなり、パッケージアートも一部にクリア外装を施したCGが採用された仕様となっている。ランナーは12+1枚で、ディテール用のメタリック3Dシール(シールA)とマーキングシール(シールB)が付属している。
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