レビュー
「SAA.45 アーティラリー 5-1/2インチ ブラック」レビュー
2022年4月19日 00:00
カウボーイハットにガンベルト、西部劇の世界に浸ってSAAを撃つ!
「SAA.45 アーティラリー 5-1/2インチ ブラック」は「シングル・アクション・アーミー」の名前通り、ハンマーを起こし引き金を引くことでBB弾を発射できる。引き金を引くだけでハンマーが起きる「ダブルアクション機構」は搭載されていない。
だからこそいかに素早くハンマーを起こし射撃をするのかという「早撃ち」が注目され、西部劇などではお互いが対面に立ち合図と共に銃を撃つ「早撃ち」の決闘が行なわれたりする。相手が銃を抜こうとする動作に合わせて先に銃を抜き相手を撃ち倒すと言ったシーンも多い。
また、「ファニングショット」も印象に残る射撃テクニック。引き金を引いたまま、もう片方の手でハンマーを操作することで目にもとまらぬ連射を可能にするこの撃ち方は、映画のクライマックスシーンで居並ぶ悪党を一瞬に撃ち倒す演出を可能とする。クリント・イーストウッドの「許されざる者」のラストシーンなど印象に残る映画もある。「SAA.45 アーティラリー 5-1/2インチ ブラック」はエアーコッキングガンでありながら、こういったアクションも可能である。
今回、まずゆっくりハンマーを起こし、両手撃ちで的を撃ってみた。しっかり飛び、的に当たる。エアソフトガンとしての充分な実射性能を確認できた。「SAA.45 アーティラリー 5-1/2インチ ブラック」は、10歳以上対象商品のため、18歳以上対象商品と比べて弾速は下がっているが、10mくらいまでは充分弾がまっすぐ飛ぶのが確認できた。やはり「狙って当たる」というのはトイガンの大きな魅力だ。単純に的に当てるのが楽しく、何発も撃ってしまった。
そして「抜き撃ち」と「ファニングショット」である。こちらは目の位置まで銃を上げない「腰だめ」での射撃となる。数発撃ってコツを掴む感じだが、的に当てるのはなかなか難しい。素早い抜き撃ちと共に練習が必要だ。
今回実際にやってみて、しっかり両手に構えて的に当てるのも楽しいが、やはり腰だめ、ファニングショットが楽しいと感じた。この状態で弾を思った方向に飛ばすためには銃を握った手をしっかり保持するかが大事になる。これはかなり練習のしがいがあると感じた。「SAA.45 アーティラリー 5-1/2インチ ブラック」ならではの遊び方として、もっと突きつめたいところだ。
今回、筆者は本製品を試射するにあたり、革のカウボーイハット、革のチョッキ、ガンベルトにホルスターというかなり物々しい衣装を用意している。実は以前入手したモデルガンの「戦士の銃」のホルスターを製作していただいたてから西部劇にハマってしまい、コツコツ衣装や小道具を買いそろえているのだ。
中でもガンベルトと、ホルスターは自慢の品で戦士の銃のホルスター同様、ネットオークションでオリジナルホルスターを製作・販売しているJon & Maggy Factory氏の作品、ガンベルトは筆者の体型に合わせた特注品である。
「SAA.45 アーティラリー 5-1/2インチ ブラック」は第2次大戦後に製造された2ndジェネレーションをモチーフとしているため、必ずしも「西部劇の銃」ではないかもしれないが、やはり西部劇の格好をしてホルスターにSAAを収めると独特の高揚感がある。昨今、TwitterなどのSNSでも西部劇のコスプレをする人達の活動も活発であり、筆者も機会があれば是非交流してみたいと思っている。「SAA.45 アーティラリー 5-1/2インチ ブラック」はこういった新しい世界を見てみるきっかけにもなるだろう。
今回、銃の撮影は西部劇の小物を配してみた。保安官バッジ、おもちゃのドル札、ナイフなどこういった小物をそろえて撮影するのも楽しい。もちろん中心となるのは「銃」である。銃は独特の世界観があり、使っている人や、使われた時代をイメージさせる。銃を中心に様々な小物を配置し、雰囲気のある「風景」を作り出すのもトイガンの楽しみ方だ。
「SAA.45 アーティラリー 5-1/2インチ ブラック」は、SAAという人気の高い銃を、東京マルイならではの高い実射性を持ったエアソフトガンとして発売してくれたところに大きな価値があると感じた。エアコッキングガンのためパワーソース不要、比較的低価格でありながら造型や、金色のカートリッジなど雰囲気は抜群、さらに西部劇アクションも可能と、初心者はもちろん、西部劇マニアもうならせる「遊びごたえ」がある製品となっている。ぜひ手に取って欲しい。