レビュー
ミリタリー雰囲気と可愛らしさが合わさったプラモデル「アルシア」レビュー
2022年10月13日 00:00
作りこまれたディテールと柔軟なアクションが魅了する
完成した「アルシア」は、重装甲や武装が搭載されていない分、可動や本体のディテールが光る。
下半身は極限まで削った造形に加え、股関節の引き出し機構によって柔軟な可動ができる。上半身やブーツなどは少ないパーツ構成だが、細かなモールドや精密機器の描写が追求されてる。
首元の造形やメカ腕のみならず、耳元にはインカムも造形されている。「フレームアームズ・ガール」シリーズ特色である「ロボットの擬人化」とは異なるミリタリーの機能美と洗練されたフォルムが魅力となっている。
フェイスパーツは「通常右向き」、「正面微笑顔」、「正面笑顔」がある。また、各フェイスパーツはマスクパーツを装着することができ、キリっといた印象となる。
また、首元のパーツを差し替えることで、ガスマスクを装着することができる。そして、腰のパーツの他、二の腕、太もものパーツをジョイント付きのパーツに差し替えることができる。
武装のマウントや別売りのM.S.Gシリーズとの併用も可能となっており、カスタマイズもしやすい。
アクションも広い可動を活かしたアグレッシブな動きが楽しめる。銃を構えた姿や剣を両手持ちにするなど、カッコよくポージングが決まる。
別売りの「ニューフライングベース」と組み合わせればアクションの幅も広がる。
服腕を装着し、腰回りのオプションを外すことで島田フミカネ氏のキャラクターデザインの可愛さが全面に押し出されたデザインにすることができる。
頭部の帽子パーツも脱着ができ、違った魅力を引き出すこともできる。
M.S.Gシリーズとの組み合わせで、ポージングの設定が広がる。銃系の武装との相性抜群で、シチュエーションやアクションの幅が広がる。
「アルシア」を組んでみて、「フレームアームズ・ガール」のノウハウを詰め込みつつ、島田フミカネ氏の世界観全開のデザインで攻めた新鮮なキットとなっている。
カスタム要素はもちろん含まれているが、「アルシア」の個性や世界観がしっかりと表現されているため、装甲を纏うカスタムよりもミリタリー雰囲気を追求するイメージが湧きやすい。
また、パーツも最小限となっているため組み立てやすさやポーズの取りやすさも大きな魅力だ。
島田フミカネ氏の世界観を立体で楽しむことができ、遊びごたえ抜群のキットとなっているので、ぜひ手に取ってほしい。
©Humikane SHIMADA