レビュー

ガンプラ「EXモデル 09 1/144 ガンペリー」レビュー

充実度を増す「ククルス・ドアンの島」ガンプラ。ガンペリーを並べてみたかった!

【EXモデル 09 1/144 ガンペリー】

開発・発売元:BANDAI SPIRITS

発売日:2002年6月(現在2023年8月発送分を予約受付中)

価格:7,150円(税込)

ジャンル:プラモデル

全高:約160mm

 今回レビューするのは2022年に大ヒットを記録したガンダム映画作品「機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島」に登場し、ガンダムやガンキャノンを輸送するためのホワイトベースの艦載機である「ガンペリー」です。

 最初にお断りですが「EXモデル 09 1/144 ガンペリー」(2002年発売)はククルス・ドアンの島に登場するものとは違いますのでご了承ください。劇中に登場したガンペリーがあまりにも印象的で、1/144スケールで存在するのはこのEXモデルだったためククルス・ドアンの島系ガンプラと共に紹介しましょう。

【『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』ロングPV】

 ガンペリーは基本的にMSや大型ミサイル等を搭載して戦場へ輸送するための航空機であり、3基のローターと4基のジェットエンジンで空を飛びます。TV版ファーストガンダム劇中では敵対するジオン公国軍兵士から“ナカワレ”とも呼ばれました。

 なぜ“ナカワレ”かというと、このガンペリーのコンテナ左右半分ずつ、それぞれを上方へ跳ね上げるとガンダムのAパーツ(上半身)とBパーツ(下半身)が胴体中央部に出現。単独出撃したコアファイターとの空中ドッキングのためのABパーツ投下機構を持っているためです。

【TV版とククルス・ドアンの島版での違い】
左がTV版、右がククルス・ドアンの島版です。
※「機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島」公式サイトから

 映画「ククルス・ドアンの島」ではこの機構は登場せず、ガンダムとガンキャノン、もしくはガンキャノン2機を搭載して“帰らずの島”ことアレグランサ島に輸送するために使われます。モビルスーツはコンテナ左右の開閉するベース部に張り付けられる形でマウントされ、目的地に付いたらモビルスーツはベッドに寝たままコンテナを展開してそこから作戦行動に入ります。

【ガンペリーから出撃するガンダムとガンキャノン】
展開する左右の壁をベッドとしてMSを運べる

 今回レビューする「EXモデル 09 1/144 ガンペリー」はモビルスーツ2機分を飲み込むほどの大きなコンテナを持つ航空輸送機です。いつも担当させていただいている人型の“モビルスーツ”とは勝手の違う組み立てとなりそうです。

 映画「ククルス・ドアンの島」大好き筆者がこれまでレビューさせていただいた同作品のガンプラたちと共に並べてみたく、今回この大型キットを組んでみたいと思いました。それではさらに充実度を増す「機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島」ガンプラに色を添えるべく、ガンペリーいざ出撃!

「EXモデル 09 1/144 ガンペリー」のキット内容をチェック!

 それではキットの内容をチェックしていきましょう。ランナーはA~Gで計10枚とかなりのボリュームですが、コンテナをはじめ一つ一つが大きなパーツで構成されていてパーツ自体の数は少ない印象です。人型であるMSタイプのガンプラと比較すると少々ものたりないでしょうか?

 いやいや、そんなことはまったくなくBANDAI SPIRITSのプラモデルだけあって航空機でも接着剤はいらずにぐいっと固定できるようになっています。細かなパーツによる色再現はありませんがある程度のパーツ分割はされていますのでそこは自分のイメージで作っちゃえば良いかと思います!

【キット内容】
パッケージ:EXモデル共通デザインのパッケージ。下部にはガンペリーの図面的デザインがあります
A:フロントのローターとウイング類
B:【2枚】左右のローターとジェットエンジン
C:ガンペリー胴体部
D:【2枚】左右のコンテナ部
E:コンテナ中央部
F:【2枚】左右の対艦ミサイル
G:風防のクリアーパーツ、組立説明書、シール

組立開始。おおきなコンテナをかんたん箱組して本体に組付けるだけ!

 EXモデルのガンペリー、組んでみると大きいだけでパーツ数も少なくパチパチと直線主体でパーツ割りされたコンテナを箱組し、フロントとサイドにあるローター、左右を張り合わせる大きな胴体にウイング等を組付ければほぼほぼ完成となります。

 と、まぁだいぶ簡単な部類に入る組立工程ですしコンテナは面が広く間延びしている印象ですので、コンテナや胴体にはモールドが掘ってありますからこれを利用してざざっとスミ入れしてつや消しコートすることにしました。

【組立:脚部】
コンテナパーツは大きなサイズでパーツが設計されています
面が大きい分間延びする印象ですね
なので、気になる部分にだけですがスミ入れしていきます
市販のスミ入れ用塗料を使いました。溝に沿ってツーっと流れていくのが気持ちいいです
スミ入れの起点やはみ出し部分を拭いてきれいにします
胴体部分も同様にスミ入れしました。コクピットには風防のクリアーパーツが付きます
胴体内は空洞ですが隔壁もありますので、コンテナへの導線やタラップ等を作って劇中再現することもできそうです
胴体左右のインテークとウイング
機体後方にある4発のジェットエンジン
フロントとサイドのローターを組みます
各ローターは軸をもっていて回転させられます
機体後部のウイングとジェットエンジンを組みます
それぞれを裏側から組み込んでフタする構造です
機体前後を組み合わせてみました。1/144スケールガンダムがすっぽり入りますのでだいぶ大きいですね
フロントローターなしにして貨物機的な胴体部にすればそれはそれで説得力ある雰囲気!
コンテナ上部と下部を組みます
左が下部、右が上部です
上部は“ナカワレ”用ヒンジが入る場所が深くなっています
下部にも“ナカワレ”も可能そうなモールドがありますが実際には不可です。残念!
上部と下部を左右と前後からがっちり挟み込んでいきます
その前に下部に左右のローターを取り付けます
ローター基部は回転可動しません
左右のMSベッドになる外販を組み込みます
外販を閉じると完全なコンテナになります
ここまで組んでみて、黄色いコンテナと緑色の胴体だけだとどうしても物足りませんでした。そこでノーズコーンを黒、ローターブレードをガンメタ色にし……
ジェットエンジンのインテークと機体前方のインテークを黒ベース+赤色にしました
そうするとこの通り、若干ではありますが情報量が増えて楽しい完成品になりそうです
このあと全体をつや消しコートします
本来ならローターブレードカバー部も黒+赤なんですが、今回は割愛しました
大型の対艦ミサイルは張り合わせで計6発作ります