レビュー

ガンプラ「HG 1/144 ジム/ジムII/ジムIII セット」レビュー

恐竜的進化を遂げる敵機に対応するためさらに進化した「RGM-86R ジムIII」

 「RGM-86R ジムIII」はU.C.0087年代にはすでに旧世代機となっていたジムIIをさらに近代化改修させた機体です。ジオン系の技術を積極的に投入し、「RX-178 ガンダムMk-II」や「RMS-154 バーザム」等の新鋭機の技術を取り込み大幅な強化がされた“ジム”としての最終進化型ともいえます。新世代機として「RGM-89 ジェガン」が開発されるまでの代替え的な側面を受け持つ機体でもありました。

 肥大化を続けるモビルスーツの開発競争により、コストパフォーマンスが重要な量産型であっても性能向上は不可避の方向性となり、ジムIIIはガンダムMk-IIとほぼ同形状のバックパックとビーム・サーベル(共に量産仕様)を装備、両肩にはミサイル・ランチャー、両腰には大型ミサイル・ランチャーを備えるという装備の拡充が行われています。

【ジムIII|昼MS【ガンチャン】】

 U.C.0088年代(機動戦士ガンダムZZ)ではエゥーゴの地上支援組織“カラバ”がアナハイム・エレクトロニクスと共に開発、テスト採用されたのち第一次ネオ・ジオン抗争終結後の地球連邦軍によるカラバ統合の際に地球連邦軍に正式採用されたといい、U.C.0093(機動戦士ガンダム 逆襲のシャア)では地球へ落下するアクシズを止めるべくアムロ大尉の「RX-93 νガンダム」と共に闘ったとされています。

 ガンプラとしてのジムIIIはジムIIのところでも触れた通り、ジムIIIが先に発売されました。TVアニメ版設定とは若干違うデザインラインでもありカトキハジメ氏が描いた当初のジムIII的なデザインを採用している部分がソール等に見受けられます。それはバリエーションキットのジムIIでも同様です。

 機体解説のところでも触れた通り、最終進化型のジムであることからその装備もかなり充実しています。肩や腰のミサイル・ポッド、ガンダムMk-IIタイプのバックパックは見ていてモビルスーツの進化を感じさせる部分でもあり楽しいですね。実質量産型ガンダムMk-IIということもできるでしょうか。

【組立:ジムIII(上半身・バックパック・頭部)】
当然ですがほぼ同じランナーで構成されるジムIIと同じボディと、ガンダムMk-IIタイプのバックパックが目を引きます
ポリパーツでの肩と首の関節部
首周りにはシールでカラーリングを行います
ガンダムMk-IIタイプのバックパックを装備したジムIIIを初めて見た時の衝撃はすごかったですね
形状的にはオリジナルとほぼ同じですね
ビーム・サーベル基部はパイプとともにボールジョイントで接続されます
もうこのバックパックだけで高性能を印象付けますね
頭部は前後と左右、メカ部のクリアーパーツで構成されます
ジムIIIで拡大されたカメラ・センサー部はメインとサブカメラが一体となったためですね
【組立:ジムIII(腕部)】
肩部のミサイル・ポッドはシャッターの開閉状態を組み換えで再現されます
腕部は部分的なフレーム構造とポリパーツをカバーするパーツ構成になっています
前腕はポリパーツを内包します
肩部にはミサイル・ポッドを接続するためのポリパーツを組み込みます
ハンドパーツは平手と親指が独立したリアルな握りこぶしがあります
上腕は1パーツの筒状で組み立てやすさを感じられます
腕部本体を全て接続して……
ミサイル・ポッドを肩部装甲に装備します
上半身が完成。すでに強そうです
装備ゆえ可動が制限されますが、表情は豊かです
【組立:ジムIII(脚部)】
脚部も強化された推進器等盛りだくさんの内容です
ソールにはつま先可動的ギミックのためのポリパーツを組み込みます
ひざ下のパーツにポリパーツを内包します。脛下のフレーム的ディテールパーツも導入されています
膝関節はパイプディテールなどが入った簡易的なフレーム構造となっています
ひざ下とソールは足首パーツで接続、可動性能を上げています
股関節部と膝関節でフレーム的な構造となり、大腿部を挟む構造です
ひざ下はシールでスラスターをカラーリングします
ひざの装備とふくらはぎ外側部に追加スラスターを組付ければ脚部完成
ぐいっと曲げられる可動性能
追加スラスター部にシールでのカラーリングを行います
【組立:ジムIII(腰部)】
腰部はシンプルかつ質実剛健な印象です
リア装甲部に左右装甲用、中央に股関節用のポリパーツを組み込みます
フロントは左右分割して独立可動としました
脚部を股関節にドッキングして腰部本体へ接続します
ジムIII本体が完成
【組立:ジムIII(装備)】
ジムIIIの装備の目玉は腰に装備する大型ミサイル・ポッド!
シールドは初代ジム(ガンダム)から継続されるデザイン
イエローの連邦軍エンブレムでポリパーツを押さえる構造
大型ミサイル・ポッドは片側3パーツ構成
ミサイル本体は別カラーパーツだとなおよかったですね
ミサイル・カバーは脱着が可能
ビーム・ライフルはフォアグリップを備えた強化型。設定ではジムII用と形状はほぼ同じながら若干のパワーアップがされているとのこと
ビーム・サーベルを持てる握りこぶしが付属
ジムIII、フル装備!
そして三世代ジム、そろい踏み!