レビュー

「HG スコープドッグ」レビュー

全高約120mmにギミックを詰め込みつつ組み立てやすさも両立したキット

 組み立ては頭部からスタート。この「HG スコープドッグ」は、コクピットの再現がオミットされていて、さらにバイザーも非可動なので、頭部も含め内部構造は再現されていない。その代わりに可動のための関節が各所に仕込まれていて、この頭部には首関節の軸受けが存在している。ターレットレンズは単純な機構ながらスライドと回転を可能としている。レンズに使用するプラスチックシールは鏡面仕上げで、角度によって光を反射する仕様だ。

【頭部の組み立て】
頭部のパーツ群
頭部を組み立て。バイザー裏ののぞき穴はない
ターレットレンズの組み立て。プラスチックシールは緑と赤を1枚ずつ使い、残りは予備となる
バイザーとアンテナを取り付ける。バイザーは非可動
バイザーのスリットにターレットレンズを取り付けて頭部が完成

 設定ではコクピットが入る胴体内部も当然その設計はなく、関節が設けられている。胸部と腹部はボールジョイントで接続され、これが比較的広い可動域を持つため、これまでのスコープドッグのプラモデルでは見られなかった前屈姿勢が取れるのだ。肩関節は比較的単純な引き出し式だが、これもまたポージング時の大きなポイントとなる。

【胴体の組み立て】
胴体のパーツ群
胸部の組み立て。中央に見えるのは首のジョイント
腹部の組み立て
肩関節の組み立て。引き出し式の機構だ
肩関節を内部に収めて胴体が完成

 腕は肘の曲げと上腕のロールに加え、アームパンチのギミックが備わっている。前腕が前後にスライドするだけの簡単なギミックながら、スコープドッグには欠かすことのできない接近戦時のポージングも楽しめる仕様だ。肩のアーマーは腕側から延びたボールジョイントで接続されていて前後左右に動かせるようになっている。

【腕部の組み立て】
腕のパーツ群。こちらは右腕
前腕の組み立て。青いパーツがアームパンチの内部となる
装甲を取り付ける。この段階でアームパンチの機構は完成している
上腕と手首の装甲を取り付ける。上腕の先端に見えるのは、肩アーマー用のボールジョイントだ
肩アーマーの組み立て。懸架用フックを取り付けた状態
組み立てた手首と肩アーマーを取り付けて右腕が完成
左腕も同様に組み立てて、両腕が完成

 脚部は差し替えなしで行なえる降着ポーズのギミックの関係でパーツの数がやや多め。組み立てに難しいところはないが、関節パーツはパチンと音がするまでしっかりとはめ込むのが基本だ。この仕様により、はめ込みが甘くてパーツが外れてしまうことがなくなる。

【脚部の組み立て】
脚部のパーツ群。こちらは右脚
太ももの組み立て。降着ポーズギミックのための関節パーツを組んでいく
脛のパーツを取り付ける
足首の装甲と膝のステップを取り付け。後者は右脚のみに存在する
足首の組み立て。ジョイントは引き出し式で、引き出すと可動範囲が広がる
装甲を取り付ける。ターンピックの射出ギミックはない
脚部に足首を取り付けて右脚の完成
同様に左脚を組み立てて、脚部が完成

 最後に組み立てるのは腰部。前後左右の装甲はもちろん可動し、脚の動きを妨げない仕様。この部分も含め、各所の装甲は1パーツで厚みを持たせた肉厚成形で、説明書にそのことが表記されるほどのこだわりポイントであるようだ。またこの内部にも可動の機構があり、上半身の軸受けがある天板の部分が前方にスイングすることでより深い前屈姿勢を取れるようになっている。

【腰部の組み立て】
腰部のパーツ群
股関節の組み立て。腹部を受けるダボ穴のあるパーツは前後にスイングする設計
組み立てた股関節に装甲を取り付けていく
腰部左右の装甲に取り付けるマガジンケース
左右の装甲を取り付けて腰部が完成
【本体完成】
完成した全身のパーツを組み立ててスコープドッグが完成
【武器の組み立て】
ヘビィマシンガンのパーツ群
色分けされた銃身を挟み込む設計。肉厚なマガジンも1パーツで成形されている