レビュー
「HG 1/100 YF-21」レビュー
2024年1月19日 00:00
YF-21特有の腰高のプロポーションを再現したバトロイド形態
YF-21は他のバルキリーと比べても細い手足をしている。特に足が長く、腰が高い独特のプロポーションをしている。この手足の長さはゼントラーディのパワードスーツ「クァドラン系」を思わせる。
腕部分では前腕部分にファイター形態時の尾翼がついているのがシルエットとしての特徴になる。劇中ではこの部分にピンポイントバリアを展開、シールドとして使用しているのも印象的だった。
脚部は他のVFと比べ細く長い。エンジンを内蔵していないというのもあるが、この長さが印象的だ。足はフレームの上に外装を取り付けるような形で組み立てる。足首周辺の装甲に肉抜き穴のような意匠があるが、こちらはフレーム部分の出っ張りを利用しての色分けとなっている。塗装したかのような色分けが見事だ。
腰ブロックを組み立て足を付ければバトロイド形態の完成だ。さらにガンポッドを組み立てる。YF-21は2つのガンポッドを搭載している。両手の持ち手も付属しているので両手にガンポッドを持たせることも可能だ。
次章ではガウォーク形態にしていこう。
一旦分解してから組み直す本作ならではの変形
VFはファイター、ガウォーク、バトロイドの3段変形が大きなウリだが、「HG マクロス」シリーズではあえてパーツ差し替えの変形をさせることで組立のハードルを下げ、各形態のプロポーションを追求している。「HG 1/100 YF-21」でも組み替えにより各形態への変形を実現している。
まずは機首パーツの組立だ。赤や黄色の差し色が入る機首をパーツの組み合わせでうまく表現している。この機首部分はバトロイドの胸部部分と同じパーツだが、比べると長さが異なっている。各形態でアレンジが加えられるのが差し替え変形の利点だろう。
機首パーツはコクピットも再現されている。パイロットシートに座るフィギュアは小さいながらもちゃんとガルドのパイロットスーツと、座禅を組むかのようにお腹の前に手を置く操縦姿勢を再現しているのが楽しい。コクピットはキャノピー部分が最小限で装甲に覆われているのもYF-21の特徴だ。
機首パーツを組み立てたら本体の組み替えと変形だ。機体を上半身とバックパック、胸部、下半身に分ける。また胸のダクトカバーは外す。胸部パーツはバトロイドでしか使わない。上半身パーツはバックパック部分を跳ね上げ、胸部分と水平にする。首の接続ブロックを動かすことで頭を前に出し、機体に埋め込むようにセットする。翼を拡げれば準備完了となる。
下半身パーツはガウォーク形態ならではの膝関節を逆に曲げた形態にする。機首パーツと下半身パーツを本体に組み込めばガウォーク形態の完成だ。VFの変形は模型で再現しようとすると非常に複雑だが、差し替え変形システムを採用することで変形させやすく、そしてプロポーションも良好なのが確認できた。次ページではファイター形態、そしてYF-21ならではのハイ・マニューバ・モードへと変形させていきたい。
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