レビュー

東京マルイ「G36Cプラス」レビュー

MP5譲りの操作性、使い勝手は良好

 ここからは使い勝手についてレビューしていく。ストックは折り畳み式で、ストックロックボタンを押せば右方向に軽い力で折り畳める。伸ばす際はストックを少し上に持ち上げて広げればOK。どちらのロック機構もしっかりと固定される。

 特筆したいのがストックを伸ばしているときの剛性の高さ。肩に乱暴に当てても、キシミはまったく感じない。非折り畳みのストックとまったく遜色なく利用可能だ。チークピースは、高さをチークインナーのみ「低(スペーサーなし)」「中(3mmスペーサー)」「高(6mmスペーサー)」の4段階に調整できる。ご自身にピッタリの高さに合わせてほしい。筆者自身は最も低いチークインナーのみがしっくりときた。

ストックロックボタンを押すと固定が解除される
ストックは右方向に折り畳める
ストックを折り畳んだ状態での全長は500mm
ストックはストックロックリブで固定される
チークピースは高さをチークインナーのみ4段階に調整可能

 本体上部には10スロットの20mmレールを標準装備。「MTD(マルイタクティカルドットサイト)」のようなドットサイトや、スコープなどを装着できる。マウントはメタル製で剛性が高い。MP5のように別途マウントを購入する必要がないのは、サバゲー初心者には嬉しいポイントだ。なお、「MTD」などの光学機器を乗せる場合はチークピースの高さを調整する必要がある。

10スロットの20mmレールを標準装備
ハンドガード下部には7スロットの20mmレールを用意

 コッキングレバーは左右どちらからでも操作できるアンビ仕様。横にしてから押し込めば、どちらからでもロック可能だ。コッキングレバーを引けば、エジェクションポートが開き「ホップアップ調整ダイヤル」が現われる。ホップアップ調整ダイヤルはドラム式なので、細かな調整がしやすい。

コッキングレバーはアンビ仕様
ホップアップダイヤルは上が強、下が弱

 ハンドガードをはずすと、バッテリー収納スペースが現われる。「8.4Vニッケル水素1300mAhミニSバッテリー」は「2P-3P変換コネクター」経由で、「MS•Li-Poバッテリー[スタンダードタイプ]」は直接接続が可能だ。

 バッテリー収納スペースは、前述した2種類のバッテリーサイズに対応しつつ、初心者でも簡単に組み込める設計になっている。というのも、輪っか状に取り付けられたマジックテープでバッテリーを固定することで、ハンドガードをかぶせる時にバッテリーがずれるのを防げるのだ。

 さらに、バッテリーのコードを一緒に固定することでハンドガード内でバッテリーがガタつかないようにもできる。また、コードの余長を比較的ルーズに収めた状態でもハンドガードを組み込める。こうした細かい部分でもユーザーへの配慮を感じられる。

「MS•Li-Poバッテリー」・「8.4Vニッケル水素1300mAhミニSバッテリー」共にマジックテープにコードの根元を巻き込んで収納することでガタつきを抑えられる

 マガジンはマガジンキャッチレバーを押しながら抜き取る。マガジンキャッチレバーはマガジンのすぐ手前に付いているので、右利き、左利きのどちらでも自然に操作可能だ。なお、出し入れ自体はスムーズだが、マガジンキャッチレバーを押しただけではマガジンが落下することはない。

マガジンはマガジンキャッチレバーを押しながら抜き取る
給弾口

 アイアンサイトは、KACタイプフリップアップフロントサイトと、KACタイプフリップアップ600mリアサイトを標準装備。フロントサイトは上下に、リアサイトは上下左右に調整できる。リアサイトの小穴のサイズは1種類だが、個人的には素早く、狙いやすいサイトピクチャーだと感じた。

フロントサイト(上)とリアサイト(下)
サイトピクチャー

 セレクターは左右に用意されており、「セフティ(安全装置オン)」「セミオート(単発)」「フルオート(連発)」を切り替えられる。クリック感はしっかりと備わっているが、さすがに次世代電動ガン「MP5」シリーズほどの剛性感はない。なお、構えている状態でセレクターを操作するのであれば、左側を親指、右側を人差し指で動かすのがおすすめだ(右構えの場合)。

セレクターは「セフティ(安全装置オン)」「セミオート(単発)」「フルオート(連発)」の3モード

40m先のマンターゲットを十分狙える素直な弾道

 最後に性能テストの結果を紹介する。まずは精度について。これまでの電動ガンプラスシリーズと同様に非常に優れている。今回は30m先のマンターゲットの頭部中央を狙ったが、0.25g弾だけでなく、0.20g弾でもほとんどヘッドショットとなった(どちらも東京マルイ製ファイネストBB)。40m先のマンターゲットを十分狙える素直な弾道だ。

気温24.2℃、湿度37.9%の環境で測定
【電動ガンプラス「G36Cプラス」実射】

 次に初速だ。初速は0.2g弾使用時で最高93.3m/2、平均93.0m/s、最低92.7m/s、0.25g弾使用時で最高83.1m/s、平均82.7m/s、最低82.5m/s。誤差の範囲は0.20g弾と0.25g弾を比べて0.6m/sと非常に優れている。箱出しでこれだけの安定した初速を実現しているのだから、本当に安定した品質だといえる。

初速は0.2g弾使用時で最高93.3m/2、平均93.0m/s、最低92.7m/s
0.25g弾使用時で最高83.1m/s、平均82.7m/s、最低82.5m/s

 連射速度は、「MS•Li-Poバッテリー[スタンダードタイプ]」使用時で18.3~18.4rps、「8.4Vニッケル水素1300mAhミニSバッテリー」使用時で16.3~16.4rps。「MS•Li-Poバッテリー」のほうが「ニッケル水素ミニSバッテリー」よりも1秒間に2発多く撃てる。

連射速度は「MS•Li-Poバッテリー[スタンダードタイプ]」使用時で18.3~18.4rps
「8.4Vニッケル水素1300mAhミニSバッテリー」使用時で16.3~16.4rps

 動作音についてはセミオート発射時で78.6~81.7dBA、フルオート発射時で97.4~98.79dBAとなった。メカボックス内のギア、モーターの音は比較的静かなので、サイレンサー装着の効果は高い。静粛性を求める方は「プロサイレンサー」などの装着を強くお勧めする。

セミオート発射時の動作音は78.6~81.7dBA
フルオート発射時の動作音は97.4~98.7dBA

 トリガープルは0.48~0.53kgで滑らか、かつ軽く感じられた。ただ個人的にはトリガーストロークはもう少し短いほうが好みだ。しかしあまりにトリガーストロークが短いと、サバゲー中に誤操作してしまう可能性がある。東京マルイが考える万人に向けた設定ということだと思う。

トリガープルは0.48~0.53kg