特別企画

【ちょい組み】ハセガワの「レトロ自販機(ハンバーガー)」を組んでみた!

フィギュアに最適な1/12スケールキットで、レトロな雰囲気が楽しめる!

 以前から気になっていた、ハセガワのプラモデル「レトロ自販機(ハンバーガー)」が発売になったので、このゴールデンウィーク中に組み立てて「ちょい組み」としてご紹介することにしました。

 ところで皆さんは、このようなスタイルのハンバーガーの自動販売機は見たことがあるでしょうか? 自分の場合は、今から30年近く前、通っていた高校の近くに運動ができるスペースがあり、校内とは別にたまに体育祭などで利用することがありました。そこに設置されていたのが、「グーテンバーガー」というブランドのハンバーガーの自動販売機でした。中がどんな仕組みになっているのかはよくわかりませんが、たぶん冷凍された箱入りのハンバーガーを、機械の中で解凍して暖かい状態で食べられるようにしたものだと思います。

【パッケージ】
マニュアル類は付属しないかわりに、背面に作り方が掲載されています。

 そのためか、出てくるハンバーガーは、バンズがしわくちゃになっており、味もそれほど美味しいとは言いがたいものでした。しかし、そのB級感が妙に病みつきになり、今でも時たま食べたくなることがあります。

 今回のプラモデルではそんなことを思い出しながら作っていきました。前回の「『クラッシャージョウ』TR-5 ハーピィ “ノーマ機”」でプラモデルの楽しさを思い出した筆者は、今回と層にも挑戦してみました。まずはキットの魅力を語っていきます。

【レトロ自販機(ハンバーガー)】
こちらは公式の完成写真。シールの発色もレトロな感じで良い雰囲気です

少数のパーツとわずか数ステップで完成するシンプルさ

 箱を開けてびっくりというより、ある程度予想はできたことですが、パーツ類はさほど多くなく、作り方も4ステップで完成させることができるようになっています。パーツといっても、ひとつのランナーから1枚の板を取り出すだけといったものが多いので、ほぼ迷うことはないかもしれません。

【パーツ類】
水につけるデカールではなく、普通のシールが付属しています
こちらが付属するランナー。クリアとグレーのパーツを除くと、ほぼひとつに1枚の板を切り離すだけといった感じになっています

 商品カテゴリーとしてはプラモデルですが、パッケージに「1/12 可動フィギュア用アクセサリー」と書かれていることからわかるように、こちらはフィギュアと組み合わせて遊べるようなものを想定して作られたものです。そうしたこともあってか、ガチガチのモデラー向けというよりもカプセルトイに出てくるアイテムレベルで組み立てられるようにしているのでしょう。

 まずは、これらのランナーからそれぞれのパーツを切り離していきます。通常はマニュアルに沿ってひとつひとつやっていくのですが、今回はほぼ迷うことはないので、板状のパーツ類を切り離して、ヤスリでゲート処理を行ないました

【パーツの切り離し】
ニッパーなどでパーツを切り離していきます
板状のパーツ類は特に迷う要素はないので、好きなタイミングで切り離してゲート処理をしておきます

 板状のパーツに関しては、基本的に箱状のものを組み立てるための要素に過ぎませんが、もっともパーツ類が集中しているのはやはり前面部分です。ここはいくつか注意するポイントがあります。まずは、ボタン類から。パーツを前面のパネルにクリアパーツとグレーのパーツを組み合わせる形で取り付けていきます。このときに、あらかじめシールを貼る必要があります。

 シールは、クリアパーツの上に貼るものと、クリアパーツの下に貼る2種類が用意されています。クリアパーツの下に貼る方は位置合わせが難しそうだったので、今回は上に貼るタイプを選択しました。そのときに、パーツを切り離す前にシールを貼った方が楽かもしれません。

 またこのクリアパーツに関しては、上下を間違えないようにする必要があります。箱裏のマニュアルにも細かい形状が掲載されているので、そちらを参考にしながらシールを貼り、パーツを取り付けていくといいでしょう。

【クリアパーツ】
クリアパーツは上下の向きが重要なので、注意しましょう
シールを貼ったクリアパーツをグレーのパーツを組み合わせたところ。なかなかそれっぽい雰囲気に

 ボタン類のシールが貼れたら、前面のパネルに取り付けていきましょう。まださほど作業を始めてから時間が経っていませんが、これだけでもなんとな~く完成に近づいたように見えてくるから不思議ですね。

【ボタンを取り付け】
パーツ類を穴に合わせて取り付け。基本的に接着剤はなくても、すべてのパーツを取り付けられるようになっています
ババーン。ボタン類の完成!
シールはパーツをランナーから切り離す前に貼っておいた方が楽です

 続いて、ハンバーガーの取り出し口を作っていきます。こちらもあらかじめクリアパーツにシールを貼ってから組み立てていくのがいいでしょう。この取り出し口ですが、パーツが重りのような役割を持って可動するようになっています。しかし、やや遊びが少なく完成してから可動させると、空いたまま動かなくなることもあるので、気になる人はスムーズに可動するようにある程度加工した方がいいでしょう。

【取り出し口の組み立て】
これが取り出し口部分。前面パネルの背面側に取り付けます。グレーのパーツが重り代わりになって、開閉するという仕組みですね
前面パーツの取付けが完成

 ここまで来たら、後は残りの板を貼り合わせて箱状に組み立てていくだけです。形状的に、先に背面と上下のパネルを取り付けてから、左右のパネルをはめていくとスムーズに作業が進みます。それらが組み上がったら、最後に前面を取り付けましょう。

【全体の組み立て】
パーツを付ける順番を間違えるとやや面倒なので、先に背面と上下のパネルから付けていきます
前面のパーツを付ければ、組み立てパートは完了

 最後に、残ったシール類を貼っていきます。イラストが描かれた部分などはわかりやすいですが、やや神経を使うのが売り切れなどのランプ部分です。ここはシールに切り目が入っていないため、ハサミやデザインナイフなどを使って切り離していきます。同様に、四角いパーツにハンバーガーのシールも貼れば完成です。シールですが、ハンバーガーとチーズバーガーの2種類が用意されているので、好きな方を選んで貼っていきましょう。最悪予備も用意されているので、貼り替えることも可能です。

【売り切れのシールも!】
売り切れの表示は、3種類用意されています。切り目がないので、デザインナイフなどで切っていきましょう
すべてのカールを貼り終えたところ。左右の金属部分のシールは、形状的にやや剥がれやすいかもしれません

 とりあえず素組みで組んでみましたが、想像以上に良くできているのではないでしょうか? この程度なら1時間ちょっともあれば簡単に組めるので、まさに「ちょい組み」としても最適と言えるでしょう。

【完成】
イラストがなかなかいい味を出しています
ハンバーガーとのサイズ比。取り出し口に入れることもできます
素組みでもそれなりに雰囲気が出ますね!