特別企画
【年末特別企画】冬休みに遊びたい「RC」5選
お部屋でも外でも、子供からお年寄りまで楽しめる年末年始のお供に最適なRCカー!
2021年12月28日 00:00
昨年からお世話になりました、こもとめいこ♂(52)です。おたく・サブカル全般が得意分野です。1970年代後半のスーパーカーブーム世代でして、黎明期の「ラジコンカー」で遊び、タミヤのRCカーに憧れていたおじさんです。
HOBBY Watchにおいて昨年に引き続きRCカーの企画を担当しまして、タミヤの「TT-02シャーシ NSX」でツーリングカーに挑戦の年となりました。
2021年の締めくくりとしまして、今回は「冬休みに組み立てる・遊ぶという観点」でRCカーを5種類選んでみました。
子供からお年寄りまで室内で皆で遊べるRC「縦横無尽! ガンガンタンク レーザーバトルセット」
- 発売日:2021年11月27日
- 価格:8,690円(税込)
- スケール:ノンスケール
- メーカー:タカラトミー
「縦横無尽! ガンガンタンク レーザーバトルセット」は、東京玩具人形協同組合主催「おもちゃ屋が選んだクリスマスおもちゃ2021 バラエティ部門」に入賞した、縦横無尽の動きによる新感覚シューティングバトルRCです。
スペシャルホイールという特殊なタイヤによって、水平移動を可能にした「超絶スライド走行」や、360°フル回転による「超高速回転」など従来のRCでは成しえなかった独自の走行機能を実現しています。その車体に、バトル対戦が可能なレーザーを搭載した、赤と黄の色違いの「ガンガンタンク」2台が1セットになっています。
機体とコントローラーが2台セットなっているので、本体とコントローラー用の単3アルカリ乾電池14本があればすぐに白熱のレーザーバトル対戦が楽しめます。また、本体は1人でも遊べるCPU対戦モードも搭載されいるので、1人でも熱いバトルが可能になっています。
発売前の秋、茨城県つくば市の「RCランド」に取材に行った際に見かけて「おっ」と思った製品です。
まず、画像や公式動画を見ただけでも解る動きの面白さが特徴。大きな4つのタイヤそれぞれに、沢山の小さなローラーを斜めに取り付けた「スペシャルホイール」が、文字通り縦横無尽な動きを可能にしています。これは「ナカナムホイール」という、1972年に特許が取得された機構が元になっていると思われます。「ナカナムホイール」は、「ロボットコンテスト」のロボットや無人運搬車の様な、障害物のある倉庫や屋内など小回りが要求される場面で特に活躍する車輪で、室内で遊ぶRCカーにはうってつけの技術です。4輪を制御するのも難しいと思いますが、その操縦を対象年齢6歳以上でも可能にしているところが特に素晴らしいです。
そしてその「スペシャルホイール」を備えた車体にレーザー砲がマウントされているフォルムは、第2次世界大戦時の「突撃砲」をイメージさせるデザインです。実車を元にSFチックに昇華させるのは「ミクロマン」の頃からのタカラトミーのお家芸で、とてもカッコ良いです。
特殊な動きだけでも面白いのに、さらにレーザーバトルが8台まで一緒に楽しめるのですから、オススメしない理由がありません。他社で物理的な弾を発射する製品もありますが、乳幼児やペットがいる場合にレーザーなら誤飲の心配も無用。この冬は、2年振りに田舎に親戚が集まるという方も多いと思います。6歳からお年寄りまで直感的に操作できて、室内で皆で遊べるRCとして要注目の逸品です。
迫力ある外見とキビキビした動き「CEN Racing 1/12 2WD RTR モンスタートラック スズキジムニー」
- 発売日:2021年7月
- 価格:38,500円(税込)
- 全長:約280mm
- スケール:1/12
- メーカー:CEN Racing/ヨコモ
- シャーシサイズ:全長280mm、全幅270mm
- ホイールベース:210mm
- ギヤ比:1:26.44
ヨコモが日本国内向けに販売している、台湾CEN Racing社製の「モンスタートラック」シリーズです。軽快なリヤ2輪駆動ながら、大径のオイルダンパーを備えた4リンクサスペンション、実車を思わせる機関部に収められた駆動系で迫力の走行を実現。ホビーRCカーの走行性能を備え、2.4GHz 3チャンネルのデジタルプロポーショナルシステムを組み込んだ完成品なので、走行用バッテリー(T型コネクタータイプ仕様の物)と充電器、送信機用の乾電池があればすぐに遊べます。ボディはしなやかで割れにくいポリカーボネート製、メカボックスは簡易密閉防水となっています。
「RCランド」で鈴木浩所長が走らせているのを見て「楽しそうだな」と思った製品です。まず、海外製品らしい、日本国内の「可愛い軽のRV」というジムニーのイメージを覆す迫力の見た目が特徴。さらにポリカーボネートがベースのボディにグリルやフェンダーなど部分的にプラパーツを配し、ライトにLEDを仕込む事も可能で、より精悍さが増しています。
走行の方もホビーRCカーらしいキビキビした動きを見せつつ、レーシングバギーの様に速すぎないので初心者でも安心。大径タイヤと簡易防水のメカを備えているので、屋外でも走れそう。
そして海外製品ながらヨコモが国内の窓口となっているので、アフターパーツやカスタムパーツも取り扱いがあり、壊れた場合も安心できる点もオススメしたいポイントです。
室内での遊びに適したトイラジ「R/C 1/16 ザ・軽トラ スバルサンバー TU005」
- 発売日:2020年6月
- 価格:4,378円(税込)
- 全長:約215mm
- スケール:1/16
- メーカー:京商
- 周波数:2.4GHz(10台同時走行、電波到達距離25m)
- 走行時間:約60分
京商EGGブランドで発売されているスバルの軽トラ「サンバー」のRCカーです。車両本体と送信機がセットなので、本体と送信機用の単3アルカリ乾電池6本があればすぐに走らせられます。また、スポイラー、スカート、ホイルカバーなどのエアロパーツ、荷台に積むためのみかん箱も付属しているので、カスタマイズも楽しめます。
GWに入手して、室内で走らせて楽しめた製品です。いわゆる「トイラジ」で、ホビーRCカーに比べると当然ながら走行性能はかないません。だからこそ、障害物のある部屋を走るのに丁度良いのです。また、荷台に付属の段ボールを積んで落とさないように走ったり、遊び方を工夫する楽しさもあります。さらにボディはプラの成型品でディティールも細かく、外観はトイラジと侮れない1/16のスケール感です。実車の特徴を良く再現していて、フィギュアやミニチュアと飾ってみるだけでも楽しめます。
自分に買うのも良いですが、6歳以上のお子さんへのお土産やプレゼントに手頃な製品だと思いますし、その場合に「京商」ブランドという安心感があるのもオススメしたいポイントです。
’80年代の名機が蘇る「電動RCカーシリーズ No.685 1/10RC コミカル ホットショット (GF-01CBシャーシ)」
- 発売日:2021年7月17日
- 価格:18,700円(税込)
- 全長:約345mm
- スケール:1/10
- メーカー:タミヤ
- シャーシサイズ:全長345mm、全幅244mm
- ホイールベース:174mm
- ギヤ比:18.03:1
RCレーシングバギーブームだった1980年代の少年を夢中にさせた「ホットショット」をデフォルメした組み立てキットです。モノコックフレームギヤドライブ4WD、サスペンションは4輪独立懸架のGF-01CBシャーシを採用。舗装路からオフロードまでパワフルな走りが楽しめ、前輪を持ち上げたウイリー走行も簡単に行えます。ポリカーボネート製のボディは塗装済みが付属。豊富にそろったオプションパーツで性能アップやセッティングも楽しめます。送受信機、スピードコントローラーなどの「プロポーショナルシステム」と走行用バッテリー、充電器、送信機用電池などを別途購入する必要があります。
冬休みで時間があれば、是非組み立てる楽しさも味わってほしいので選びました。昨年から今年前半にかけて、組み立てからカスタマイズまでを行った「コミカルアバンテ」も楽しめた経験上、同じGF-01CBシャーシという事で間違いなくオススメできます。ギヤを組み合わせた独特の4WDメカは難しい調整が不要ですし、説明書通りに進めていけば特に難しい点はなく、初心者でも充分組み立てられます。塗装済みボディなので、スプレー塗料の臭いが気になる方でも安心。かつてのRCブームで「ホットショット」を買えなかったリターンRCファンからRC初心者まで、是非手にしてほしい製品です。
従来のRCバギーとは一線を画す斬新デザイン「電動RCカーシリーズ No.696 1/10RC スーパー アバンテ (TD4シャーシ)」
- 発売日:2021年11月20日
- 価格:34,980円(税込)
- 全長:約387mm
- スケール:1/10
- メーカー:タミヤ
- シャーシサイズ:全長387mm、全幅:246mm
- ホイールベース:283mm
- ギヤ比:10.71:1
シャーシ・ボディともに空力と走りを進化させた次世代4WDバギー「スーパー アバンテ (TD4シャーシ)」の組み立てキットです。タミヤの電動RCカーのアイコンともいえる「アバンテ」の名を冠した4WDレーシングバギーで、車高を徹底的に抑えたスリムなフォルムを実現するために、ダンパーを縦置きに寝かせた「フロント・インボード・サスペンション」をレーシングバギーで初採用しています。モーターをミドシップに横置きしたシャフトドライブ4WD、前後にボールデフを装備し、フルベアリング仕様となっています。
ボディデザインは社外の「znug design」根津孝太氏が担当。透明部分を設けて内部を見せたり、コクピット後部に、実車のスーパースポーツカーに採用されている空力アイテム「バットレス」を別部品で再現するなど、これまでのレーシングバギーの概念に囚われない斬新なデザインとなっています。540タイプモーター 、プロポーショナルセット(送信機、受信機、ESC、ロープロファイルサーボ推奨) 、走行用バッテリー、充電器、送信機用電池等を別途購入する必要があります。
最後はタミヤの組み立てキットから、「TAMIYA SHOWCASE」で取材した「スーパーアバンテ」です。
「ボールデフ組み立て動画」が用意されるなど、組み立てに若干の慣れが必要なキットになっていますが、それでも挑戦したくなるオールニューモデルということで選びました。「スーパーアバンテ」は何といっても、これまでのRCバギーとは一線を画した斬新なデザインが特徴。「アバンテ」でありながらこれまでになかったフォルムと空力アイテム、透明デザインなどを盛り込んだ革新性は、まさに「スーパーアバンテ」の名に相応しいと思います。
そして完全新規のTD4シャーシは、走行性能の向上と同時に、組み立てる楽しさも味わえると思います。
レースに参戦しているベテランユーザーは勿論、RCカーブームで「アバンテ」に憧れたリターンユーザーにもオススメしたい新基軸です。
コロナ禍でレースから室内へ……RCは明暗?飛躍の2022年に!
2021年も引き続き世界的な巣ごもり需要ということで、RC関係の業績は海外も含め好調だった様です。一方で、人が集まるレースなどのイベントは開催するのが難しい1年でした。タカラトミーからは今回取りあげた「ナカナムホイール」以外に「人機一体ブットバスター」の人型、童友社の「建機シリーズ」、タミヤから無限軌道のクローラーを備えた「クワッドトラック」が発売され、いわゆる「自動車」ではない、室内や不整地で楽しめるRCが目立った年だったと思います。ドローンもそうですが、これまで高額でヘビーユーザー向けだった特殊なRCが、手頃に買える価格で楽しめるのは大歓迎ですね。
また、個人的に今年は「ツーリングカー」へ挑戦を始めたものの、コロナ禍で中々レースに参加出来ないジレンマを抱えた1年となりました。そんな中、つくば「ラジコンパーク」で「プリミティブなラジコンの楽しさ」を再確認できたことは、特に印象深い取材となりました。
コロナ禍の開ける来年はレースへ参加しつつ、プリミティブな面白さのあるRCを紹介していきたいと思います。