特別企画

「ポケプラ BIG コイキング」を偏光塗料で色違いの金コイキングに!

見る角度によって色が変わる、おめでたい仕上がり

【ポケモンプラモコレクション BIG 01 コイキング】

発売元:BANDAI SPIRITS

価格:3,520円(税込)

 皆さんは偏光塗料というものをご存じでしょうか?偏光塗料とは通常のメタリック系塗料と違い、見る角度によって色が変わる性質を持つ不思議な塗料です。偏光塗料は様々な塗料メーカーから発売されており、これら塗料を塗るだけで簡単に色の変化を楽しむことができます。

 今回はガイアノーツから発売中の偏光塗料「プリズムメタリック」の2色を使用して「ポケモンプラモコレクション BIG 01 コイキング」を新年らしく、おめでたい金色に塗装していきます。コイキングは「ポケットモンスター」において色違いポケモンとして希少な金色の個体が存在します。ゲームなどでは黄色のようにも見えますが、偏光塗料を用いてその艶やかな黄金のボディを再現しました。

見る角度によって色が変わる偏光塗料

 今回の塗装で使用する偏光塗料について紹介していきましょう。偏光塗料とは見る角度によって色を変える変わった塗料です。今回はガイアノーツより発売された偏光塗料である「プリズムメタリックオレンジライトグリーン」と「プリズムメタリックレッドパープル×レッドゴールド」を仕上げ色に使用していきます。

ガイアノーツの偏光塗料「プリズムメタリックオレンジライトグリーン」をスプーンに塗装したサンプル。ゴールドがグリーンに変色していることがわかります。
今回使用する塗料。左から下地用のサーフェイサーとスプレー塗料、主役の偏光塗料、トップコート、仕上げ用のコーティングポリマーという順番で使用します。

 また、偏光塗料を扱う注意点として、その特性から塗膜を平たんにすることが求められるため、塗装にはエアブラシが必須となります。

「ポケモンプラモコレクション BIG 01 コイキング」を偏光塗料で塗装する

 それではコイキングを制作していきましょう。まずは全体の様子見るために素組を行なっていきます。組み立てについては掲載中のレビュー記事をご覧ください。

 素組が完了したら一度分解し、塗装がしやすいように加工をしていきます。今回は目のパーツを塗装後にはめ込めるよう後ハメ加工を施しました。

加工を行なう目のパーツ。斜線部をカットしていきます。
最初にニッパーにて大まかなカットを行ないます。
やすりで断面を仕上げていきます。
加工が完了した目のパーツ。これにより塗装後に目を取り付けられるようになりました。

 パーツ加工が完了したら各パーツのパーティングラインを処理していきます。パーティングラインはゴッドハンドの「神ヤス」400番で処理していきます。

全パーツにパーティングラインは存在するため、見落としがないように注意しながら作業していきます。

 パーティングラインの処理が完了したら合わせ目消しを行なっていきます。今回は溶剤系接着剤を使用し、合わせ目消しを行なっていきます。

接合面にたっぷりと接着剤を塗布し張り合わせます。
接着剤が乾燥したら棒やすりで粗削りを行ないます。
仕上げに「神ヤス」の400番で整えたら完了です。

 全パーツの加工が完了したら洗浄し、塗装に入っていきます。今回はサーフェイサーにクレオスの「Mr.サーフェイサー 1000(グレータイプ)」を使用しました。

使用したサーフェイサー。今回は缶スプレータイプを使用してみました。
サーフェイサーを塗布した頭パーツ。この時点でパーティングライン等の処理が残っていないか確認していきます。

 サーフェイサーの塗装が完了したら下地を塗装していきます。下地色はクレオスの缶スプレー塗料「Mr.カラースプレー ブラック」を使用していきます。

今回下地色に使用したクレオスの「Mr.カラースプレー ブラック」。
下地色を塗装した頭パーツ。偏光塗料の下地はより輝かせるために光沢仕上げとしています。

 下地色の塗装が完了したらついに偏光塗料の塗装です。メインのカラーはガイアノーツの「プリズムメタリックオレンジライトグリーン」で塗装していきます。

メインカラーに使用したガイアノーツの「プリズムメタリックオレンジライトグリーン」。筆者もお気に入りのカラーです。
偏光塗料にて塗装した頭パーツ。きれいなゴールドに仕上がりました。

 ここで、すべてを同じカラーで仕上げてしまうと面白くないので胸びれと尾ひれは違う偏光塗料で塗装してみたいと思います。この部分は、本来はホワイトですが、今回はガイアノーツの「プリズムメタリックレッドパープル×レッドゴールド」を使用します。偏光色が補色となるため、メインのゴールドを引き立ててくれることでしょう。

胸びれと尾ひれに使用したガイアノーツの「プリズムメタリックレッドパープル×レッドゴールド」。レッドパープルとレッドゴールドに偏光します。
実際に塗装を行なった胸びれパーツ。きれいなパープルメタリックに発色しています。

 仕上げ色の塗装が完了したらトップコートを行っていきます。トップコートにはクレオスの「Mr. スーパークリアUVカット 光沢」を使用しました。

トップコートに使用したクレオスの「Mr. スーパークリアUVカット 光沢」。缶スプレータイプなので簡単に光沢仕上げができます。
トップコートを行なった頭パーツ。より偏光がわかりやすくなったように思います。

 トップコートまでの作業が完了したら、より光沢を出すために磨いていきましょう。今回はハセガワの「コーティングポリマー」を使います。ポリマーが表面に薄いコーティング層を作るので、ツヤ出しと塗装面の保護も兼ねています。

磨き工程に使用したハセガワの「コーティングポリマー」。塗膜をより光沢に仕上げることができます。

 コーティングポリマーによる磨き工程が完了したら組み立てて完成です。早速完成したコイキングを見てみましょう。

金色の輝きと偏光により縁がグリーンに輝くことで異質な雰囲気を醸し出しています。
尾ひれのアップ。アクセントとして色を変更することで全体の印象を引き締めています。
跳ねるポーズにしてみました。偏光塗料のおかげで金属製の置物のような雰囲気が出ています。

 いかがでしょうか。なかなかに面白い仕上がりになったと思います。今回使用したガイアノーツの偏光塗料は流通限定商品のため、なかなか入手することができませんが、見かけた際はぜひチャレンジしてみてください。

今回使用した塗料一覧
工程使用塗料
下地色GSIクレオス Mr.サーフェイサー 1000(グレータイプ)
下塗りGSIクレオス Mr.カラースプレー ブラック
上塗りガイアノーツ プリズムメタリックオレンジライトグリーン
上塗りガイアノーツ プリズムメタリックレッドパープル×レッドゴールド
トップコートGSIクレオス Mr. スーパークリアUVカット 光沢
磨きハセガワ コーティングポリマー