トピック

ガス・次世電動ガン対応! 東京マルイ製エアガンメンテナンスガイド

次世代電動ガンのメンテナンス

「MP5 A4」編

 次世代電動ガンのメンテナンスはガスガンとは大きく異なっており、今回の「MP5 A4」では、「バレル内のクリーニング」、「弾づまりの解消」、「ギアかみ合わせの微調整」までがマニュアルで推奨されている。またバレル内のクリーニングについても、「命中精度が落ちてきたとき」、「弾づまりを取った後」に行なうものとされている。

 ただ本記事では、「ファイネストBB」や、他社製のバイオBB弾を使用した場合には、インナーバレルのクリーニングを実施することを強く推奨する。これらのBB弾は表面にワックスが使用されているのが一般的であり、使用していると少しずつインナーバレルに付着する。

 しつこくこびりつくのを避けるためには、こまめにクリーニングしたほうがいいからだ。ただし毎回実施するバレル内のクリーニングについては、シリコンメンテナンススプレーを使用する必要はない。空拭きでOKだ。命中精度が落ちたときのみ、東京マルイが推奨するシリコンメンテナンススプレーを使用した下記のクリーニングを実施しよう。

 基本メンテナンスとしては、エアーコンプレッサーなどを用いたチリ、ホコリ、砂などの除去、水分、油分の拭き取りは実施しておきたい。

エアーコンプレッサーを常備しているフィールドもあるが、「電動エアダスター」などを用意しておくと、マガジンマウジングやチャンバーなど、手の届かない箇所も清掃できるので重宝する

 さて、インナーバレルのクリーニングは下記のように実施する。手順を守らないと、チャンバーパッキンを傷めることがあるので注意してほしい。

 まずは本体から、バッテリーとマガジンを取り出す。その後、コッキングレバーを引いてロックしてから、エジェクションポート内部のホップ調整ダイヤルを下方向に回してホップを最弱にする。

 その後、マガジンハウジング奥の給弾口からシリコンメンテナンススプレーを0.5秒程吹きかけ、綿布を取り付けたクリーニングロッドでバレル内を拭き取る。クリーニングが終了したら、バッテリー、BB弾装填済みのマガジンをセットして、100~200発ほど発射して、シリコンオイルを飛ばせばメンテナンス完了だ。

 なおBB弾が詰まったときには、クリーニングロッドでは対応できないので、東京マルイのアフターサービスに頼ることをお勧めする。

マガジンとバッテリーを取り外す前には、マガジンをはずした状態で空撃ちして、チャンバー内のBB弾を確実に抜いておこう
コッキングレバーを引いてロックする。この後、ホップ調整ダイヤルを回す際には、レバーに触れて、エジェクションポートが閉まらないように注意しよう
ダイヤルは上がホップ(強)、下がホップ(弱)。ホップを最弱にしたら、エジェクションポートを閉じておく
マガジンハウジング奥の給弾口にシリコンメンテナンススプレーを0.5秒程噴く。外側に噴くとゴミが付着しやすくなるので、プラノズルはしっかりと給弾口に差し込むこと
クリーニングロッドに9mm×25~30mmの綿布を取り付けて、回転させながらインナーバレルに差し込んでいく。回さずに差し込んでいくと、綿布がはずれてインナーバレル内に残ってしまうことがあるので注意
東京マルイのクリーニングロッドには目印が付いている。これ以上差し込むと内部のノズルに当たって傷つけてしまうので気をつけよう
1日サバイバルゲームで使ってもこれほどの汚れは付着しない。ここまでしつこく汚れてしまうと、シリコンメンテナンススプレーなどを拭かないと綺麗にできない

 電動ガンならではのメンテナンスとしては、まずバッテリーの金属端子の確認。普通に使っていれば汚れにくい箇所だが、定期的に目視で確認し、ホコリが付着していたらエアダスターなどで吹き飛ばそう。しつこい汚れにはスマートフォンの端子用クリーニングキットが便利だ。

東京マルイの「MS・Li-Po バッテリー」用の端子は隙間がほとんどない。このような端子を掃除するには、スマートフォンのUSB Type-C端子に使用できるクリーニングキットが重宝する

 電動ガンならではのもうひとつのメンテナンスが、ギアかみ合わせの微調整だ。グリップ底部中央にネジ穴があるので、「六角レンチ」(M3止めネジ用、1.5mm)を差し込み、左右に少しずつ回しながら音が小さくなる箇所に調整する。緩めすぎ、締めすぎはギアやモーターに大きな負担をかけるので、初めて調整する際には自宅など静かな環境で、慎重に作業してほしい。

東京マルイ製電動ガンについては正しく調整された状態で出荷されている。購入時の音をしっかりと覚えておこう。スマートフォンで動画を撮影しておくと、あとから比較しやすい

 「MS・Li-Po バッテリー」の使用方法について要点のみお伝えすると、「MS・Li-Po バッテリー」は満充電状態で1日以上放置しないことと、使用後は「ストレージモード」機能で設定電圧に調整すること。また保管時には難燃性の「セーフティバッグ」を使用することを徹底してほしい。

「ストレージモード」機能を実行すると、「MS・Li-Po バッテリー」は保管時の適正電圧である7.4~7.8Vに自動調整される
「MS・Li-Po バッテリー」の保管・移動には「セーフティバッグ」が必須。東京マルイの「MS・Li-Po セーフティバッグ」であれば2重構造なので、さらに安全性が高い ※写真はイメージ

「マーク18 モッド1」編

 同じく次世代電動ガンである「マーク18 モッド1」だが、電子トリガーを採用した「M-SYSTEM」は搭載されていないので、メンテナンス方法は一部「MP5 A4」とは異なる。まずはほぼ共通するインナーバレルのクリーニング方法から解説しよう。

 とは言っても異なるのはエジェクションポートの開け方だけ。「MP5 A4」ではコッキングレバーを使用するが、「マーク18 モッド1」ではチャージングハンドルでエジェクションポートを開く。

 あとは「MP5 A4」と同様にホップ調整ダイヤルを最弱にして、給弾口からシリコンメンテナンススプレーを0.5秒吹き、綿布を取り付けたクリーニングロッドでバレル内を拭き取れば作業完了だ。最後にBB弾を100~200発ほど発射して、余分なシリコンオイルを飛ばすことを忘れずに。

「MP5 A4」はエジェクションポートを開いたままにできるが、「マーク18 モッド1」はチャージングハンドルを引きっぱなしにしなければならないので、やや慣れが必要だ

 ギアかみ合わせの微調整については「MP5 A4」とまったく同じ。右に回転すると締まり、左に回転すると緩むので、トリガーを引いて空撃ちしながら、もっとも音が静かになるのを探るという作業だ。東京マルイ製の電動ガンは調整されて出荷されているので、「ギャッ!」というように回転音が甲高くなったときに初めて調整すればいい。

「六角レンチ」(M3止めネジ用、1.5mm)は製品には同梱されていないので、別途購入する必要がある

 「M-SYSTEM」搭載次世代電動ガンや「PLUSシステム」搭載電動ガンプラスと大きく異なるのがヒューズの存在。「マーク18 モッド1」には、ガラス管ヒューズ(20Aヒューズ)がストック内部に搭載されているので、もしトリガーを引いてもモーターが回転しない場合には、まずヒューズが切れているかどうかを確認しよう。

 万が一切れてしまったときのために、予備のヒューズを購入しておくことをお勧めする。なおなんらかの原因で瞬間的に過電流が流れたヒューズが飛ぶこともあるが、連続して切れる場合にはメカボックス内に故障が起きている可能性が高い。その場合は東京マルイのアフターサービスに連絡して、修理を依頼しよう。

ガラス管ヒューズ(20Aヒューズ)は2本入りで100~200円で購入できる。予備をバッグに入れておいたほうが安心だ。※最近は平型ヒューズになっているものもある

 もうひとつ異なるのがバッテリー。「マーク18 モッド1」には「8.4V ニッケル水素1300mAh SOPMODバッテリー」が採用されている。ニッケル水素バッテリーに自己放電量が多いというデメリットがある。よって、使う直前に充電する、充電した状態で保管する、2~3カ月に1回ぐらいの頻度で「充電→保管」するというのが基本的な運用方法となる。

ニッケル水素バッテリーはメモリー効果が起きにくいので、充電された状態で保管可能だ