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【年末特集】冬休みに組み立てたい、魅惑の「キャラクタープラモデル」6選
ディテール、プロポーション、可動、ギミック……各社の個性が光るアイテムが勢揃い
2023年12月29日 00:00
この2023年もプラモデル界は好調という印象で、弊誌でも5月の静岡ホビーショー、9月の全日本模型ホビーショーを中心に、各社の最新アイテムを紹介してきた。プラモデルにおける人気商品の筆頭、BANDAI SPIRITSの「ガンプラ」はもちろんだが、同社も含めそれ以外の「キャラクタープラモデル」も多数発表・リリースされ、しかもそれぞれが高いクオリティを誇っていて、店頭に並んでいるアイテムのどれを購入するか迷ったのではないだろうか。
本稿では筆者が個人的に推したい、今年発売された各社の個性が光るキャラクタープラモデル6選を紹介していきたい。どれも非常に面白いアイテムなのでこの年末年始の購入や制作の参考にしていただければ幸いだ。
レイバーファン垂涎、4足歩行型整地作業用レイバー(海外向け輸出仕様)がプラモデル化
- 発売日:2023年8月
- 価格:7,500円
- メーカー:グッドスマイルカンパニー
「機動警察パトレイバー」に登場する作業用ロボットの「レイバー」を数多くプラモデル化してきたグッドスマイルカンパニーの「MODEROID」シリーズ。「AV-98イングラム」や「TYPE-J9 グリフォン」など、主役級の機体だけでなく、作業用の汎用レイバーや試作戦闘用の「HAL-X10」まで立体化され、コアな「パトレイバー」ファンを歓喜させた。
その究極とも言えるアイテムが、8月に発売されたこの「TFV-EXクラブマン・ハイレッグ」だ。篠原重工の整地作業用レイバー「クラブマン」の輸出仕様で、その名の通りカニを思わせるシルエットを完璧に造形している。トレードマークの4本足は描く関節で可動。車輪パーツを装着することで走行状態も再現可能だ。今年2月の「ワンダーフェスティバル2023冬」の「第一回幕張国際レイバーショウ」では、このキットの拡大版を外装として使用した「電動クラブマン・ハイレッグ」の起動デモンストレーションも行われた。
発売中の「MODEROID AV-98イングラム」は1/60の同スケールなので、劇中の格闘シーンを再現していただきたい。
NAOKI氏の模型オリジナル企画「ティタノマキア」第1弾は、同氏がデザインを手がける強化外骨格スーツを立体化
- 発売日:2023年10月
- 価格:8,800円
- メーカー:コトブキヤ
マルチクリエイターのNAOKI氏が、その世界観やストーリーの構築、デザイン、商品監修などを手がけ、複数の模型メーカーをまたいで展開される「ティタノマキア」が今年ついに始動。その最初のアイテムとして、コトブキヤから「ゲイルハウンド」が発売された。
大災害後の地球で巻き起こる戦乱に現れた異形の怪物「クリプデッド」を駆逐するための兵器の一つとして開発されたのが、外骨格スーツ「エグゾスケルトン」だ。「ゲイルハウンド」は男性用のスーツで、組み立てると1/12スケールのアクションフィギュアとして完成する。模型映えするデザインとともに、スーツをまとった人間の自然なポージングが可能な関節構造が売りで、そのアクションにも注目。また携行武器の「スマッシャー」は各所のハードポイントに装備できるほか、パーツの差し替えにより「ライフルモード」と「キャノンモード」に変形する。さらに同社の「M.S.G」との互換性があるなど、プレイバリューの高いアイテムとなっている。
この「ゲイルハウンド」に続き、女性用エグゾスケルトン「ストラトハウンド」が2024年4月に発売予定だ。またグッドスマイルカンパニーの「MODEROID」やスタジオソータのカプセルトイなど、各社より関連商品の企画が進められているので、そちらもお楽しみに。
大河原邦男氏のコミカル変形メカが令和に復活。デザインはそのままに、現代のプラモデルとしてリファイン
- 発売日:2023年4月
- 価格:3,300円
- メーカー:リープロ
メカデザインを大河原邦男氏、キャラクターデザインをときた洸一氏が手がけ、オリジナルの世界観を持つ変形プラモデルとして1980年代に人気を博した「オモロイド」が、リープロによって現代の模型フォーマットで蘇った。
デフォルメ星の防衛隊ポンタゴンと、惑星ビースターのアクレムリンの戦いを描くストーリーのもと、両軍の変形メカがラインナップ。この「A.O-03 ブラック・ビートル」はその最新アイテムの可変偵察機で、発売済みの可変艦上戦闘機「A.O-01 ピ・ボット」のバリエーションで、ブラックを基調としたステルスカラーで、頭部の形状やバイザーなどが異なる。ロボットから航空機への変形ももちろん可能で、新旧の模型ファンが作って触って楽しめる仕様だ。
この「ブラック・ビートル」を含め、現在までに4種類が発売中で、新たな機種も企画中とのこと。最新情報はリープロのXアカウント(@LeapfrogMokei)をチェックしておきたい。
#オモロイド開発担当です
— leapro-mokei (@LeapfrogMokei)October 25, 2023
この子が形になって来ています
まだまだアウトラインや構造は練り練り練りねです#オモロイド#大河原邦男#ときた洸一https://t.co/wqyllL1t15pic.twitter.com/MnWJzm2MgJ
シリーズ最新作「境界戦機 極鋼ノ装鬼」の主役機は、各所にハードポイントを備え、カスタマイズを楽しめる機体に
- 発売日:2023年8月11日
- 価格:2,640円
- メーカー:BANDAI SPIRITS
2021年より放映されたアニメ「境界戦機」のその後を描く「境界戦機 極鋼ノ装鬼」が、今年8月よりBANDAI SPIRITS 公式YouTubeチャンネル他で配信中だ。監督に大張正己氏を迎え、アニメ第2部の北陸戦線終結後の南海の孤島を舞台に、レジスタンス組織「ヒヌカン」と北米同盟軍との戦いをハードに描いた全6話の物語である。
ヒヌカン救援のために現れた傭兵の三澤ジンが搭乗するメイレス「プロトゴウヨウ」を1/72スケールで立体化。「ビャクチ」の基本構造を受け継いだ最新の試作機で、局地戦での幅の広い運用を目的に、武装の付け替えが容易なアタッチメントシステムを採用。キットもその設定を忠実に再現し、全身に3mm径のハードポイントを無数に備え、付属の武器や「境界戦機ウェポンセット」などによる機体のカスタマイズが可能だ。
このプロトゴウヨウに続き、2024年2月には北米同盟軍の「HG 1/72 アーロンライノ(グレイディ専用機)」の発売も控えている。「境界戦機」シリーズのプラモデルは、もうしばらく楽しめそうだ。
タイトーの名作シューティング「レイフォース」の主役機が待望のキット化! 2Pカラーも発売決定
- 発売日:2023年11月
- 価格:5,500円
- メーカー:ピーエムオフィスエー
2024年にリリースから30年を迎える、タイトーのシューティングゲーム「レイフォース」。敵をロックして撃ち落とす「ロックオンレーザー」を導入したゲームシステムと、完成度の高いサウンドが印象的な縦スクロールスタイルのシューティングゲームで、1994年にアーケードゲームとしてリリースされ、後に家庭用ゲーム機にも移植されて人気を博した。
その主役機である「X-LAY」が待望のプラモデル化。タイトー監修のもと、パッケージなどで使われた公式ビジュアルの機体をベースに、模型映えするアレンジを加えて立体化している。パーツ分割により、組み立てるだけでもイメージに近い仕上がりを実現し、初心者でも簡単に組み立てられる設計だ。
2024年2月には同機の2Pカラー「RVA-818 X-LAY 2P COLOR」が発売予定で、現在公式ショップなどで予約を受付中。2機が並んだ姿を再現してみたい。
メルトランディ軍の機動兵器「クァドラン・ロー」がVFシリーズなどと同じ1/72スケールでキット化
- 発売日:2023年12月2日
- 価格:5,800円
- メーカー:ハセガワ
近年、キャラクタープラモデルにも力を入れているハセガワが、9月の全日本模型ホビーショーで初披露したのが、この「クァドラン・ロー “ミリア” (劇場版)」だ。
劇場版「超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか」にて、メルトランディ軍のミリア639が駆る機動兵器で、巨人であるメルトランディのパイロットが着るように搭乗するパワードスーツのような存在でもある。曲線で構成された優雅な体型には、腰部が存在しないという特徴がある。
発表から比較的早い、この12月に発売となったこのキットは、同社が長くリリースしている「マクロス」シリーズの1/72スケールに合わせていて、完成後のサイズは全高259mmとかなりのボリューミーな内容となっている。関節各所の可動の他、コクピットの開閉や武装の砲身の可動、パーツ差し替えによるミサイルランチャーの開閉といった、劇中のシーンを再現できるギミックを搭載。またコクピットに乗せられる同スケールのミリアの上半身フィギュアも付属している。
同社の「ザブングル」などと同様、ハセガワならではのディテールの精密再現も見どころの一つで、それをこのボリュームとこの価格で味わえるのは、今のご時世にかなり嬉しいところ。この後のラインナップにも期待がかかる。
イマドキのキャラクターモデルは、各メーカーの個性が輝く!?
近年のキャラクタープラモデルは、人気IPのキャラクターを立体化するだけでなく、ガレージキットのようなごく一部のコアなファンが喜ぶようなアイテムも登場していて、その着眼点が見どころの一つになっている。
また「装甲騎兵ボトムズ」や「戦闘メカ ザブングル」、「マクロス」シリーズなどは、各社がプラモデルを発売することで、それぞれのデザインや設計部分の個性が光り、ユーザーの選択肢が増える結果となっているのが嬉しいところだ。来年も引き続き、各社の動向に注目していきたい。
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