インタビュー

超合金「ガンダムシリーズ」企画者インタビュー。マイティーストライクフリーダムガンダム、サザビー、ガンダム・キャリバーンが超合金で立体化

発光ギミックでシェルユニットの輝きを追求。光による新たな挑戦を「ガンダム・キャリバーン」で表現

――最後に「超合金 ガンダム・キャリバーン」について詳しくお聞きしたいと思います。「超合金 ガンダム・エアリアル」から続く「機動戦士ガンダム 水星の魔女」からの機体ですが、注目ポイントはなんでしょうか?

藤木氏:「超合金 ガンダム・キャリバーン」における一番のポイントは発光ギミックです。作中でも胸部、額、脚部、肩、股間ブロックと複数のシェルユニットが発光しているのが印象的でした。これまでの「超合金」シリーズ商品でも胸部の発光は取り入れられていましたが、太腿部分についてはあまり例が無かったため、長い期間をかけて検証いたしました。

――外装の質感も艶のある色合いになっていますね。

藤木氏:「ガンダム・キャリバーン」は白を基調とした機体なので、今回の商品化では艶を強くすることで高級感を持たせつつ、光が当たった時に様々な表情を見せられるようにしています。また、ディテールの追加や要所のパール彩色によってその質感にもメリハリを持たせています。

――脚部の発光ギミックは独立した発光ユニットが備わっているのでしょうか?

藤木氏:「超合金 ガンダム・キャリバーン」では、胸部と右脚部、左脚部の3箇所それぞれに発光ユニットを搭載しています。そのため、ボタン電池も胸部に3個、各脚部に2個ずつ使用する形になります。

――脚部にもボタン電池が入るのですね。シルエットからは想像つかないですね。

藤木氏:「ガンダム・キャリバーン」のプロポーションが大きめの太腿をしていることもあって、上手く仕様に落とし込むことができました。また、肩の発光は天面部分の蓋パーツを外してライトを当てる集光ギミックを用いて表現しています。

胸部に3つのボタン電池が入る
脚部もデザインを再現しつつ、ボタン電池が入るようになっている

藤木氏:また「超合金」の玩具的なギミックとして、バリアブルロッドライフルの推進ユニット「クアドラ・スラスター」が展開すると、カチッと伸展するギミックが備わっています。

――「ガンダム・キャリバーン」は光の表現に注力されているかと思いますが、シェルユニットのクリアパーツの表現はいかがでしょうか?

藤木氏:シェルユニットに関しても「ROBOT魂」シリーズの経験を踏まえて、造形しているところがあります。「ROBOT魂」では特徴的なラインをタンポ印刷で再現したシェルユニット交換用クリアパーツと交換することで劇中の発光を表現しました。

「ROBOT魂 <SIDE MS> X-EX01 ガンダム・キャリバーン ver. A.N.I.M.E.」(魂ウェブ商店限定) 2024年1月25日発送

藤木氏:「超合金」ではその仕組みをアップデートする形で、シェルユニットの上側からライン以外の部分を黒のタンポ印刷をしています。中から光を通すとライン部分のレッドメタリックが際立ってラインが浮き出る形になっています。この部分は先に商品化されていた良い部分を引き継ぎつつ、「超合金」の発光ギミックに落とし込むことができたと思います。

――なるほど。

藤木氏:また、虹色発光はIRISメッキで表現する予定でして、「見る角度によって多彩な色を見せる」質感を楽しんでいただけるかと思います。

発光なしの状態でもうっすらとラインも確認できる

――バリアブルロッドライフルも背部のアームパーツで保持できるようになっているのですね

藤木氏:アームパーツにもダイキャストが使われています。バリアブルロッドライフルは長く、後ろ側に重心がある武器なのでアームで保持することで位置を固定しやすくなっています。また、肩口部分にもダイキャストが使われているので保持力はもちろん、引き出し機構によって両手持ちが出来たりと様々なポージングや表情がお楽しみいただけるように調整いたしました。

――ありがとうございました。少し踏み込んだ部分になりますが、今後「超合金ガンダム」シリーズの展望をお聞かせください

藤木氏:今後の展望としましては、今回の3機やこれまで発売された「超合金×GUNDAM FACTORY YOKOHAMA RX-78F00 GUNDAM」、「超合金 RX-93ff νガンダム」、「超合金 ZGMF-X10A フリーダムガンダム Ver.GCP」も「ガンダム」というコンテンツの中でも‟その時の顔になる機体”がアイテムとして展開されてきました。「超合金」は、メッキ塗装や巨大な武装、発光ギミックなど劇中の要素を様々な角度で再現し、お客様にも納得して楽しんでいただけるブランドです。今後新しい作品が展開される際には、それに合わせて商品も展開したいと思います。

――「ガンダム」コンテンツのその時々の最先端を「超合金」で立体化していく感じなのですね。

藤木氏:そうですね。「超合金」でも引き続き商品を企画していきたいと考えています。

――最後にユーザーへのメッセージをお願いいたします。

藤木氏:「超合金 マイティーストライクフリーダムガンダム」はご購入いただいた皆様、ユーザー様が持っているイメージのものが届けられるように開発を続けてまいります。「超合金 MSN-04FF サザビー」に関しては「GUNDAM SIDE-F」にて販売を予定しており、商品の実物展示も控えております。そこで特に質感部分の「赤をどのように使っているのか?」、「彩色、成型色含めてどのように落とし込まれているのか?」を見ていただきたいです。「超合金 ガンダム・キャリバーン」は、発光ギミックによる赤い発光演出に加え、IRISメッキによる変化のある輝きにご期待いただければと思います。

――ありがとうございました。


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