レビュー

「1/1000 地球防衛軍アスカ級補給母艦/強襲揚陸艦 DX」レビュー

ディテールの細かさは圧巻。アスカ級補給母艦を細かく再現!

 キットの第一印象は、ディテールの細かさがすごい! 船体パーツのモールドによる情報量の多さもあるが、艦橋部分のレーダーの細かさ、小さい武装にも細かくラインが入っていて、作る前からワクワクさせてくれるキットだと感じた。今回1~8番艦まである中でも1番艦のアスカを組み立てていこうと思う。

 組み立ては船体前方部分からスタート。パーツが大きいのでどんどん進めていける。撮影しながらの組み立てでも約3時間ほどだったので、比較的早く完成させることができるキットになっていると感じた。

【船体前方】
船体前方パーツ。ここを見ただけでもディテールの細かさが伝わってくる。
ダクト部分のパーツを嵌めた様子。モールドが多いおかげではめ込みパーツの線も自然に見える。
前方完成。簡単に進められるので飽きずに制作できる!
船体底面。あまり見えない部分も妥協なくモールドがあり下から見てもかっこいい作りになっている。
先端部分のパーツ。細かく色分けされていている。オレンジ部分を変えると他の艦になる。
先端パーツ完成。ビビットなオレンジと濃いグレーによって先端が目立ってかっこいい!
船体前方パーツ全景。
船体前方部分完成。繋ぎ目も自然で完成度の高さを感じる。

 ここまで普通に組めば30分もかからずに組めてしまう内容となっている。さくさくと大きな船体が組み上がっていくので、非常に気持ちが良い。思わずニヤけてしまうような完成度である。細部に目を向けると、ダクト内部の見えづらいファンの形状も細かく表現されている。先端部分の波動共鳴導波装置も蓋で隠れてしまうが内部再現もしっかりしている。こういうところまで細かく作り込まれているとキットへの信頼度も増して愛着が湧いてくる。

【船体後方】
船体底面パーツ。蓋のようになっている部分は台座を差す箇所となっていて、ジョイントを隠すこともできる。
底面パーツを取り付けて大体のサイズ感を見てみると、大体ニッパー2つ分の長さがある。
船底パーツに後方側面のパーツを挟み込むような形で簡単に取り付けできる。中も空洞なので軽い。
船底につけるパーツ。小さく折れやすいため取り扱いに気をつけたい。
取り付けるだけで底面にも立体感が出てくる。
側面と甲板のパーツ。側面のパーツは本当に小さいため無くさないように注意してほしい。筆者は作成途中一度紛失してしばらく探して時間ロスをした。
後方部分完成。実際組んだ際のスケール感に驚くサイズとなっている。甲板や後方主機の造形も素晴らしい。
台座部分。正面溝の部分にシールを貼るようになっている。

 船体後方まで組んでしまえばほとんど完成系に近くなってきて作業を止めずに進めたくなってしまう。

【艦橋部分】
艦橋パーツの一部。レーダーの細かさ、モールドの線の細さを見て感動した。
組むとこのような感じになり、先端の細さにも驚いた。
艦橋上部を下部で挟み込む形となる。
細かい武装と羽はとても小さいので、ここも取り扱いに注意してほしいポイントだ。
取り付け後はこのようになる。前方の砲台は可動部となる。
艦橋部分の完成。細かいパーツや繊細な部分が多い箇所
30.5センチ三連装収束圧縮型衝撃波砲塔。
砲身ごとに可動できるようになっている。
艦橋部分は本体部分と比べて細かいパーツが多い箇所になるので取り扱いには注意したい。それを乗り越えた先にある情報量の多さと完成度をぜひ味わっていただきたい。
完成!補給母艦アスカ!

補給母艦アスカ、発進!

 以上で「1/1000 地球防衛軍アスカ級補給母艦/強襲揚陸艦 DX」から、「1番艦 アスカ」が完成した。まずは前後左右を見てみよう。

この重厚感と落ち着き、胸が高鳴るような雰囲気を感じてしまう。
30.5センチ三連装収束圧縮型衝撃波砲塔の向きを変えて動きをつけられる。
側面アップ。細かい凹凸とディテール感。塗装、スミ入れでより完成度をあげるのもいいだろう。
ここから艦長が全体を見渡し、乗組員への指示や号令を出すのか。そんな妄想が広がる。

 まずはこのディテールの細かさを再確認させられる素晴らしい完成度。船なのでロボットのプラモデルのように可動する部分はさほど多くはないが、主砲や艦橋横の砲台を動かすことで動きをつけることができる。

ここから付属の水転写式デカールを貼って1番艦のアスカを再現する。
水転写式デカールのきりとりにはハサミを使い、文字部分を切らないように注意する。
サイズを確認するために一度当てて確認することをお勧めする。
エンブレムが付くと目を向けるポイントが落ち着くのでグッと引き締まって見える。ワンポイントだけだが存在感と、アスカ感を非常に高めてくれる。
宇宙空間を飛んでいるイメージがあるので、背景を黒にして撮影してみた。頭上を超えていくイメージで下からの撮影だ。現代の戦艦ならこのようなアングルにはならないが、宇宙を旅するアスカならこのアングルでも絵になってしまう。台座の穴を塞げるようにもなっているのでこのような撮影をするときでも自然に見せることができる。
アップで撮影してもディテールが細かいおかげで臨場感が出る。今にも波動防壁弾を撃ちそうな雰囲気が出ている。

組みやすさと完成後の満足度の高さを実感できる逸品!

 「1/1000 地球防衛軍アスカ級補給母艦/強襲揚陸艦 DX」は組んでいて本当に楽しいプラモデルだった。まずはベースとなる船体部分がすぐに組み終わってしまうところがいい。艦橋部分も細かいパーツが多く注意が必要な箇所はあるが、そこまで複雑ではないのですぐに完成する。艦船モデルというと身構えてしまう人も多いかもしれないが、このキットは初心者でも簡単にできてしまうのだ。それでいて、ディテールが非常によくて繋ぎ目も自然な仕上がりになる。台座も付属しているので完成後は良い角度で飾れるようにもなっている。

 組み立て難易度と仕上がりのバランスに優れた本キットだが、更にこだわる上級者は内部に別売りのLEDユニットを装備して艦橋部分を光らせることもできる。中のスペースも広いので、改造もしやすくなっているキットだと感じた。筆者はこのキットを組むまで「宇宙戦艦ヤマト」をあまり知らなかったが、このキットのおかげで出会えたのも運命だ。アスカが活躍している勇姿を見てみたいと思ったので劇場にも足を運んでみようと思う。ヤマトファンはもちろん、作品を知らなくても、箱を開けた瞬間から飾った後まで楽しめるキットとなっているのでぜひ挑戦してほしい。