レビュー

「HGUC 1/144 ゼータガンダム」レビュー

GUNPLA EVOLUTION PROJECTのHG Zガンダムを組み立てる。

 それでは早速Zガンダムを作っていきましょう。このキットは発売時期である2017年当時に2020年のガンプラ40周年に向けた新プロジェクト“GUNPLA EVOLUTION PROJECT”第一弾として企画されたシリーズで、各キットそれぞれに“EVOLUTION POINT”という特徴を持っています。

 第一弾となった「HGUC 1/144 ゼータガンダム」では差し替え変形機構を採用してさらに可動を追求。劇中イメージに近いポージングができる可動性能を実現しています。

 それでは胴体部から組んでいきましょう。今組んで見ると2017年時点で現在のHGフォーマットを形作っていたことがよくわかります。パーツの分割方法や可動性能に対するアプローチなど、ガンプラの進化の過程を刻を遡って追体験できると思います。

【組立:胴体部】
カラーごとに、なるべくパーツ数を少なく組みやすさを大事にするパーツ割が感じられます
腹部は上下2層構造でそれぞれのディテールを大事に設計されています。そこに腹部関節を組み込みます
背面フレームに装甲パーツを組み付けます
肩関節は多軸関節を形成します
完成するとここまで動きませんが、上にも前にも向けられる可動範囲がすごいですね
胸部フレームと腹部をドッキング
胸部フレームと背面フレームをドッキング。腹部には球形のコックピットブロックがモールドされています
加飾部を組み付けていきます
大胆な部位設計で差し替え式変形に対応します
バランスのいい形状の胴体部ができました。完成後のアクションが楽しみです

 頭部は完成するととてもいいバランスの表情をしています。パーツ割りも最小限で行われていて左右の耳にあたる部分などは色分けされてはいませんがバルカン砲の部分と共に別パーツ化されていますのでマーカーなどで仮に少々乱雑に塗ってもヘルメットなどで隠れる部分がありますからキレイに仕上がると思います。

【組立:頭部】
パーツ数が少なく設計された頭部パーツ群
マスク部を組みます。左右のダクトとバルカン砲も一緒に成形されていますがツインアイ部は別パーツになっています
ツインアイにはシールを貼りこみました
ダクトとバルカン砲を塗り分けられたら一気に雰囲気がよくなりそうです。同じメカグレー色でも十分ですね
胴体部とドッキング。とてもバランスがいいですね
胸部の張り出しと襟の重なり方、その上に位置する頭部。立体的ですばらしいです

 腕部を組んでいきましょう。肘の二重関節部がメカフレームで構成されていて、装甲パーツだけで腕部全体を構築しています。細かいディテール再現をシールで行う部分がありますが、基本的な色分けはパーツだけで実現されています。

 肩アーマーのノズルの引き込み、前腕部のランチャーのカバーが開閉できるなどギミックも多彩です。用意されたハンドパーツは穴あきの握りこぶしのみとなっています。

【組立:腕部】
右腕は既に組んであります。左は左腕のパーツ群で、メカフレームは必要な部分だけに用いられています
肘関節は二重関節となっており、外側にシールドを接続するためのメカフレームが追加されます
二重関節はグイっと180度曲がる設計です!
各部をドッキングさせて腕部完成です
本体とドッキングさせます
腕部本体と、胴体部が持つ肩部の可動性能を合わせると腕本体が胴体部の上面に乗るほどのすばらしい可動機構を実感できます

 脚部はゼータガンダムの変形で大きく形が変わる部分です。膝の関節は通常の折れ曲がり方とは違い、変形後は横から見るとそれこそ“Z”の字のような形状となり、大型の推進エンジンのような様相となります。

 腕部同様、必要な部分のみにメカフレームが用いられており装甲のパーツの接続軸をメインに組みあがっていきます。シールでのディテール再現はありつつもほぼパーツだけで設定のカラーリングを実現しています。

【組立:脚部】
右脚を組んであります。左は左脚のパーツ群です
ソールは中央のメカフレームにボールジョイントの受け穴を持ち、前部が折り畳まれる構造になります
シュッとしたゼータガンダムのソールをシャープに表現しています
折り畳むと前部に後部がめり込むような状態になります
変形の要になる膝関節は上下に長い独特な形状をしています
膝アーマーと股関節を大腿部上部に組み付けていきます
脛下には裏からカラーパーツを組み付けていきます。ソールの伸縮機構を実現するメカフレームパーツが面白い形状をしています
それぞれのパーツを組み込んでいきます
脚部完成!
変形できる脚部でも大きく可動させることができます

 腰部を組んでいきます。組み替えて変形を実現するために、腰部はそれを踏まえた構造となっています。中央のメカフレームを残したまま前以外の後/左右のフロートアーマーは脱着することができます。それぞれのフロートアーマーも可動範囲が広く、MS形態時の大きなアクションに貢献します。

【組立:腰部】
中央にメカフレーム、左下にリアアーマー、右下にフロントアーマーとなるパーツが並びます
リアセクション内にはノズルが組み込まれます
前後左右のフロートアーマーを組み立てました
それらをメカフレームに組みつけました。全て広い可動域を持っています
脚部をドッキング、それを上半身とドッキングさせてZガンダム本体が完成します

 Zガンダムの特徴的な装備である背面のフライングアーマーを組んでいきます。ウェイブライダー形態時には機体下面に展開して航空機の翼ともなる巨大なバックパックシステムです。中央にロングテールスタビライザー、その左右にウイングユニットを持っています。ウイングユニットは本体とその内部に展開する二重のウイングを備え、変形時に翼面積を広げられる構造になっています。

【組立:フライングアーマー】
右に右側ウイングユニットを組んだもの、中央にロングテールスタビライザー、左に左ウイングユニットのパーツ群です
カラー設定ごとにパーツ割りされているロングテールスタビライザー
ウイングユニットの赤い部分はシールでの再現となります。面積が大きいので慎重に作業したいところです
ウイングユニット本体に展張用ウイングを組み込んでいきます
左右のウイングユニットが完成しました
Zガンダム本体にドッキングさせました

 装備はビーム・ライフル、ハイパー・メガ・ランチャー、シールド、グレネード・ランチャー増加カートリッジ、ビーム・サーベルとなります。ほぼ張り合わせでの組み立てですのでそれほど難しくはありません。Zガンダムといえばハイパー・メガ・ランチャー装備がとてもカッコよく人気がありますが、付属していてうれしい限りです!

【組立:装備(ビーム・ライフル/シールド)】
上にハイパー・メガ・ランチャー、右にシールド、左下にビーム・ライフル、右下にグレネード・ランチャー増加カートリッジ、ビーム・サーベルのパーツ群です
ビーム・ライフルには折り畳めるグリップとロングテールスタビライザー基部へマウントするコネクターを組み込みます
ハイパー・メガ・ランチャーにも折り畳みグリップを組み込んで延長できる砲身部で覆います
さらに銃口と左右のサブグリップとカバー類を組み付ければ完成です
シールド下部の黒いパーツの赤い部分はシールでの再現となります
グレネード・ランチャー増加カートリッジはそのまま、ビーム・サーベルはエフェクトパーツを付ければ完成です
豊富な装備が楽しいキット
変形用メカフレーム他を並べて「HGUC 1/144 ゼータガンダム」完成です!