特別企画

サバゲーにショットガンを持って行こう! ポンプアクション、散弾の表現……ショットガンならではの面白さ!

大量のBB弾をショットガンそのままにばらまけるKTW「イサカM37ソウドオフ」

【KTW イサカM37 ソウドオフ】
1997年発売※現行の可変ホップアップタイプは2009年発売
価格:14,080円(税込)
種類:エアーコッキングショットガン
全長:620㎜
重量:950g
装弾数:46+6発

 最初に紹介するのは、KTW社の「イサカM37ソウドオフ」である。前記の「ターミネーター」では、「イサカM37ライアット」がパトカーに搭載されていた。

 「イサカM37ソウドオフ」のソウドオフ(ソードオフ)とは、「sawed off:のこぎりで切り落とすこと」を指し、その名の通り通常の長い銃身やストックを短く切り詰め、持ち運び易くした状態を表す。銃身が短いため散弾がより広範囲に飛び散るようになる一方で、遠距離の攻撃力は低下する。「ターミネーター」ではストックを切断して脇の下に吊し、上からコートを羽織って隠し持つ描写がある。

【筆者のカスタマイズ】
筆者の「イサカM37ソウドオフ」も「ターミネーター」をイメージして社外品の木製ストックを似た形に切断し、スリングではなく「紐」を付けた
木製のストックを短くカットした

 KTW「イサカM37ソウドオフ」の外観を見ると、昨今のリアル志向の製品とは異なり、メインフレームや銃身など主要部分は樹脂で構成されている。一方でポンプアクションで激しく擦れる銃身下のチューブなど、強度が必要な部分だけを金属にする事でコストパフォーマンスの高い製品に仕上げている。また、KTW「イサカM37」シリーズは、マガジンを独特の細長い形状にして収納することで、装弾数を稼ぎながら外観のリアルさを追求している点も特徴だ。

【イサカM37ソウドオフ】
開口部が下部だけの特徴的なレシーバーを再現している
ポンプアクションを行うチューブは金属製
マガジンは先端から押し込む
リアルだが、サバイバルゲーム中に交換するのは若干の慣れが必要だ

 続いて実射性能を見ていこう。「ショットガン」で最も気になるのは、一度に撃てる発射弾数だが、KTW「イサカM37」シリーズは、銃身下のレバーよる、1発→2発同時発射の切り替え機構を有している(新型のライアットは1発発射のみ)。1発発射ではパワーと飛距離による狙撃性を、2発ではショットガンらしい同時発射を楽しめる。

【レバーで切り替え】
切り替えレバーが前で1発発射
切り替えレバーが後ろで、2発同時発射

 そして最大の特徴が、トリガーガードの横のデコッキングレバーの操作による、BB弾の多数装填機能だ。エアコッキング式では、一度スプリングを縮めたら、コッキング機構を固定し、トリガーを引かなければ動かない様にする。

 そうしないと、チャンバーに次の弾が送り込まれダブルチャージとなり、バレルの中に押し出されてしまう。引き金を引けば同時発射するが威力は弱くなるし、下へ向ければ最初のBB弾はポロッとこぼれる。だがKTWではあえて何発もチャージすることを可能にし、低威力でも沢山のBB弾を一度に発射出来る様にしている。

【KTW「イサカM37 ソウドオフ」で"散弾"を撃ってみる】

 ムービーを撮ってみたが、まさに「散弾」を再現している。当然、下に向けるとBB弾はボロボロこぼれてしまうので注意が必要だが、1発or2発での実用性と、多数の「散弾」の楽しさを兼ね備えたのが「イサカM37ソウドオフ」なのだ。KTWの「ショットガンは散弾銃である」という思想が垣間見えるユニークな機構だ。

 サバイバルゲームでは2発発射で征圧しつつ、遠距離にいる相手に対峙した場合は単発に切り替えて狙撃し、近距離で遮蔽物の陰にいる相手には多弾装填で牽制するといった戦術が楽しめる。サバイバルゲームでの実用性を考えると、リアルさを追求したマガジンのため、予備を携行する難しさ、交換のしにくさというデメリットはある。しかしそれをカバーする装弾数を備え、マイナス要素を補って余り在る「散弾」発射にはロマンがあるのは間違いない。

 「イサカM37」という他に例のない機種を求めるならば当然だが、BB弾の「散弾」を楽しみたい場合に打って付けの製品と言えるだろう。

 次ページではマルゼン「CA870ソードオフ」、東京マルイ「スパス12」を紹介していこう。どちらもユニークなアプローチの製品である。