特別企画
サバゲーにショットガンを持って行こう! ポンプアクション、散弾の表現……ショットガンならではの面白さ!
2022年3月10日 00:00
ショットガンの皮を被ったアクティブスナイパー! マルゼンCA870ソードオフ
【マルゼン CA870ソードオフ】
1998年発売
価格:10,780円(税込)
種類:エアーコッキングショットガン
全長:555㎜
重量:1300g
装弾数:40発
続くマルゼンの「CA870ソードオフ」は、やはり前後が短いショットガンだが、同社オリジナルデザインだ。元になったのは、マルゼンがライブカート式ガスガンでもリリースしている「レミントンM870」で、マルゼンローカライズ版870と言えるだろう。
マルゼンは、カート式エアコッキングガンの時代から、ショットガンのエアソフトガンを製造している老舗メーカーだ。ガス式によるセミオート、フルオート連射が登場する以前は、ポンプアクションで素早くBB弾を発射することがサバイバルゲームにおけるカスタマイズの定番だった。当時のマルゼンのショットガンはノーマルの状態でそれを可能にしていたのだ。その後、ガス式など時代に合わせたショットガンを発売してきたマルゼンが1998年に市場に投入したのが「CA870ソードオフ」なのだ。
「CA870ソードオフ」の外観を見ると、レシーバーや銃身はマルゼン独自のグラスファイバーを混入した樹脂製で、通常のABSよりも硬質で、独特の近代的風味を醸しだしている。ポンプアクションのチューブも樹脂製だが、金属製インナーフレームと巧みに組み合わせてあり剛性は非常に高い。
また、マルゼン「CA870ソードオフ」の外観の大きな特徴が、通常の装弾口に脱着するボックスマガジンだ。実銃でも見受けられるロープロファイルマガジンをアレンジした物で、実用性とデザイン性を兼ね備えている。
実射性能に目を移すと、ポンプアクションのエアコッキングによる単発式なので、複数のBB弾を同時に発射する「散弾」による「ショットガンらしさ」はオミットされている(実銃の稿で説明したように、1発を射ち出すショットシェルもあるのでリアルでないということはない)。
マルゼンが「CA870ソードオフ」に付与したショットガンらしさは、同社伝統のポンプアクションによるエアコッキング式の連射性だ。それも単に連射できるというだけではなく、マルゼンの競技専用銃「APS」シリーズのトリガーメカを踏襲した、トリガープルの軽さ(引き金の引きやすさ)を合わせ持っている。
それにより、素早く、かつ精密な射撃を連続で行うことに成功しているのが、マルゼン「CA870ソードオフ」最大の魅力である。何しろ「CA870ソードオフ」はサイトやスコープを載せることで、日本エアースポーツガン協会(JASG)主催による射撃大会「APSカップ」に出場し、競技専用銃に混じって10m先の直径5cmの的を狙えるポテンシャルを持っているのだ。なお、残念ながら現在はレギュレーションが変わってこの銃での出場出来なくなったとのことだ。
9,800円というエントリーモデルの価格で精密連射を行い、固定ホップによる長射程も実現していることで、大人気製品となり、各種バリエーション展開がされたのも当然のことと言えるだろう。さらに2010年代に入って可変ホップにリニューアルされたことで、飛距離も驚異的にアップし、長射程精密狙撃の40連射を可能にしている。
セミオート限定戦ではハンドガンの射程外からアウトレンジ戦法を採れるし、電動ガンに対しても静音性と射撃の精度で勝る。フルオート戦でも、身軽さでアクティブに動き回り、サイレンサーを付けて狙撃を行えば非常に脅威となるのだ。
「CA870」はポンプアクションの連射性、取り回しやすい長さで軽量、精密射撃も行えるエアコッキングショットガンだ。メインウェポンに良し、心強い予備ウェポンでも良し、状況を選ばない、コストパフォーマンスの高い実用的な製品だと言えるだろう。