特別企画

【エアガン施設探訪】元工場跡に広がるフィールド! 「IBF9」は扉の開閉で戦況が変わる

IBF9

※貸切のみ

場所:東京都八王子市下恩方町2938

営業時間:
平日 12時30分~18時(貸切がある場合は貸切時間に合わせます)
土日祝 10時~18時(貸切がある場合は貸切時間に合わせます)
アクセス:
JR中央線「高尾駅」北口からバスで約15分、徒歩10分
京王線「高尾駅」北口からバスで約15分、徒歩10分
料金:
アウトドアフィールド 4,000円~
インドアフィールド 4,000円~

 東京都内の八王子にオープンし、「I.B.F.8」「九龍 迷宮街区」と名を変えて運営し続ける人気インドアフィールド「IBF9」。元工場の跡地を利用しており、インドアにもかかわらずフィールドが2面もある。さらに建物横にはアウトドアフィールドさえも設置されている。様々なニーズに応えるフィールドと言えるだろう。

 現在は貸切専門として運営していて、仲間内でワイワイと盛り上がるサバイバルゲームを楽しんでもらうことに注力している。本記事では、そんな「IBF9」についてレポートしていく。


JR新宿駅から1時間と少し! アクセス良し

 「IBF9」は、八王子市の山間に位置するフィールド。2000年に開業し15年続いた「IBF8」、その後3年に渡って営業した「九龍 迷宮街区」、そして2019年4月より「IBF9」と名を変え現在に至る。そんな3代にわたり、随時改装しながら利用者に愛され続けている。

フィールド外観
施設全体図

 最寄り駅はJR中央線・京王線「高尾駅」で、JR中央線中央特快を利用すれば、JR新宿駅から約45分で到着。そこから1時間に約1本出ている「霊園31 大久保行」または「霊園32 陣馬高原下行」のバスで20分揺られ、バス停から現地まで10分ほど歩けばフィールドに着く。

 同じルート上にある「聖パウロ学園高校」の案内看板を目印にすると迷わず到着できるのでオススメだ。車でカーナビを利用する場合も「聖パウロ学園高校」を設定しておくと良いだろう。

 営業時間は平日が12時30分~18時、土日祝は10時~18時。現在は貸切専門となっており、シューティングレンジの利用を含めて公式HPより予約を受け付けている。なお、レギュレーションに関してはフィールド以外の場所では安全装置をかける、銃口を人に向けない、0.98Jを超える威力のエアガンは使用できないなど、基本的なもののみ。貸切専門のため、ゲーム内容やゲームに関する細かなルールなどは利用者側が決めて良い。

 次項からはさっそくフィールドの様子を見ていく。


扉を開閉する独自の緊張感! 一歩前に進む勇気が試されるインドアフィールド

 「IBF9」のインドアフィールドは、広々とした廃工場を利用したA・Bフィールドの2つに分かれている。どちらも足場が組まれた2階建て構造となっており、インドアと思えないほど広く感じる。

インドアフィールドマップ(2022年11月3日更新)

 Aフィールドには、ラーメン屋風、ガンショップ風などの市街地を意識した少し開けた空間が多いのが特徴。そのため、Bフィールドに比べると交戦距離が長めとなっている。また、2階から撃ち下ろせる場所もあり、高低差を利用した立ち回りが楽しめる。

【Aフィールド】

 対してBフィールドは、路地感が強く、交戦距離がやや短めだ。壁1枚を隔てた先に敵がいるかもしれないという緊張感を楽しめる作りとなっている。こちらも2階から撃ち下ろせる場所があるが、撃てる角度がAよりも限られているイメージだった。

【Bフィールド】

 A・Bどちらもフィールドにも共通する特徴が、開閉可能な扉の存在だ。いたるところに木製の扉が設置されており、ゲーム中は展開に応じて自由に開閉して良い。“ギィィ”とある程度の音が鳴るため、敵に場所を察知される危険性を孕んでいる。その緊張感がたまらない。加えて、「さっき通ったときは開いてなかったのに……!?」という、ゲーム中に変化する楽しみもある。

引き戸の場合写真のような開き方は、敵に指を察知されるのでNG。撃たれないように指だけで手前の出っ張りを掴むと良いらしい
ロッカーかと思いきや、通り抜けができる
なかにはカーテンのような布を手で避けて進む場所も

 ちなみにスタッフに「『バイオハザード』シリーズの扉っぽいですね」と冗談で聞いたところ、まさに以前経営していた方が、「バイオハザード」シリーズの扉演出を意識して作ったとのお話を伺えた。ファンには嬉しいポイントかもしれない。

 さらに、扉のほかにも音に関してはかなり考えられていることが伺えた。例えば2階を占拠できれば位置的には強いが、移動する際に木製のバリケードや足場の金属から音が立ちやすい。2階を取れれば強いが、ゲーム時はこれらの音が命取りになりやすいので、リスクもあるわけだ。これらを含めた作戦を立てるのが良いだろう。

 次はアウトドアフィールド「OBF」について見ていく。

A・Bの間にある扉を開閉すればインドアの全面利用もできる。2階同士も繋がり、かなり広々とした戦闘を楽しめる。想像以上に広いので、ある程度の人数が集まった際はぜひ利用してみよう
A・Bの間にある扉を開けた様子


アウトドアフィールドも完備! 専用セーフティには冷房完備のプレハブも

 OBFは、インドアフィールドに併設されたアウトドアフィールドとなっている。元々はコロナ禍によってインドアが遊びにくくなった際に作られたもので、現在も利用可能だ。手軽に遊びやすい作りとなっているので、経験者だけでなく初心者にもオススメしたい。

【アウトドアフィールド「OBF」】

 アウトドアのため「夏は暑いのでは……?」と思うかもしれないが、ちょうど建物が日を遮り、その逆側には森が広がっているため思った以上に快適に遊べる。また、専用のセーフティーエリアとして冷房完備のプレハブがあるのも嬉しい。

 次項ではシューティングレンジを紹介する。

冷房完備のプレハブ
駐車場の左側に広がる森が良い日除けになってくれる


エアーコンプレッサー導入の最大50mシューティングレンジ! 的を任意の距離に設定できる

 「IBF9」では、フィールドの面白さはもちろんのこと、シューティングレンジにもかなりこだわりが詰まっている。なかでも最大50mのシューティングレンジは、2024年2月よりエアーコンプレッサーを導入している。東京マルイ製のいくつかの種類であれば、ガス代や冷えを気にせず撃てる。これはガスガン愛用者にとってはかなり嬉しいサービスではないだろうか。

【シューティングレンジ】
かなり奥行きのあるシューティングレンジ。調整にうってつけだ
対応するマガジンであればコンプレッサーでガスを注入できる

 5m間隔に設置されている的は、任意の距離まで紙の的を移動させられる。設置されているスコープには、対象までの距離をデジタル表示する装置があるので、微調整も思いのままだ。なお、シューティングレンジはアウトドアにあるのだが、周りはガッチリと仕切られているため、強風でもない限りはほぼ無風状態で利用できるのも嬉しい。

 次は最後にセーフティやサービスについて見ていく。

距離を測る装置
シューティングレンジのみ利用しにくる方もいるほどしっかりと作られている。なお、こちらも完全予約制で利用は10時~17時まで


上部からの観戦も可能! 各種サービス面をチェック!!

 ゲーム外のサービスについて見ていこう。まず観戦についてだが、インドア、アウトドアどちらのフィールドも観戦用の高台が設置されており、高所からゲームを見れる。上部から見下ろすため、フィールド全体を把握しやすく、観戦するだけでも楽しめる。ちなみにインドアの高台は足場が狭めなので、移動する際は要注意だ。

【Bフィールド観覧用の高台】
Bフィールドを一望できる

 インドアのセーフティーエリアには、椅子やテーブルのほか、夏にはありがたい大型扇風機やスポットクーラーが完備。加えて山にあること、森が近いこと、建物が元々換気が良い作りになっているなどの理由により、真夏でも問題なく遊べる。なお、冬はシャッターを締め切り、暖房全開にするそうだ。

 ほかにもマガジンウォーマー、冷蔵庫、電子レンジ、ロッカーなども用意されており、“サバイバルゲームフィールドにあってほしい”ものは揃っている。

【インドアのセーフティ】
夏場はシャッターを全開にして風通しをよくしている
フィールド奥にもセーフティーエリアが設置。スポットクーラーもある

 また、事務所兼ショップでは飲料やBB弾やガスなどの消耗品が販売されているので、当日忘れ物をしても安心だ。そのほかマガジンや思わぬ掘り出し物もあるかもしれない。

【事務所兼ショップ】
事務所兼ショップ。空調が効いていて快適
食事の販売も。熱湯も利用できるのでお腹が空いたときのお供に

 トイレについてはもちろん男女別。加えて女性用の更衣室も用意されている。

【更衣室】

 レンタルに関しては、「初心者お手軽レンタルパック」として、18歳以上用電動ガン、ゴーグル、BB弾(1000発)、BBボトル、ウェア、グローブ、帽子、タオルを一式3,800円で提供している。もちろん銃単体でのレンタルも可能だ。

 また、ユニークなのが人気アクショントイ「ナーフ」のレンタルも実施中。こちらのみの戦闘であれば8歳以上から利用できるため、子どもと一緒に遊ぶのにうってつけだ。意外と大人も遊んでみると楽しいので、気分転換に利用するのもオススメ。

【レンタル品】


歴史と確かな実績を持ちながらアップデートし続ける施設

 2000年開業の「IBF8」から数えると、20年以上の歴史を持つ「IBF9」。現在のフィールドはアップデートを重ね続けた末に至ったもので、その歴史と実績は嘘をつかない。室内とは思えないほど広々とした空間に作られた、CQBをメインに緊張感のある戦闘が楽しめる施設となっている。

 実際にフィールド内を歩いているだけでも、この扉を開けたらどうなるのか、こういうルートで行けば攻めやすいかもなど、様々な妄想が膨らんだ。初心者から玄人まで楽しめる作りになっているので、ぜひ利用してみてほしい。

 また、レンタルで10歳以上の用の電動ガン・エアコッキングガンのレンタルも行なっており、当たってもそこまで痛くないパワーの銃で気軽に遊べる。そのほか、会社のレクリエーションの一環としての利用も人気とのことだ。

子どもならではの小柄さを活かし、こういった狭い場所に潜んでヒットを狙う子もいるとか

 余談だが、取材の帰りに財布と携帯を忘れてしまった。しかし、スタッフの方がわざわざ車で追いかけ届けてくださり、事なきを得た。取材時の対応もかなり丁寧で優しく、とても好感が持てた。こういった方がフィールドを運営していることは、借りる側としては大きな判断材料となるだろう。この場を借りて御礼申し上げたい。