特別企画

【エアガン施設探訪】九龍城塞をイメージした究極の屋内戦ができる! 三階層の立体構造フィールド「九龍 戦闘市街区」に行ってみた

【九龍 戦闘市街区】

場所:神奈川県相模原市緑区西橋本4-14-13

営業日時:9時~21時

定休日:不定休

アクセス:
車 相模原ICから約15分
電車 京王線・JR横浜線・JR相模線「橋本駅」→バス停「峡の原車庫」から徒歩約3分

 今回紹介する「九龍 戦闘市街区」は、かつて香港に存在した伝説のスラム街「九龍城砦」旧市街区をイメージした屋内サバイバルゲームフィールドだ。「九龍」というコンセプトに忠実で、入り組んだ回廊や“何か”が起こりそうな雰囲気など、“九龍”らしい非日常感が味わえるフィールドとなっている。

 オープンは2013年8月。その作り込まれた雰囲気はもちろん、屋内フィールドながら3層構造という立体的な戦闘ができることで、当時から大きな話題を呼んでいる。

 本記事では立体的なフィールドはもちろん、撮影にも使えるほどの雰囲気に溢れた様子、ライティングの変更やスモークを使用した場合など、知れば知るほど遊びたくなる「九龍 戦闘市街区」についてレポートしていく。

【フィールドの様子】


都心から約1時間。倉庫内に広がる九龍旧市街区!

 サバゲー仲間から「あの独特の雰囲気がたまらん」という話を聞かされ、いつか行ってみたいと思っていた「九龍 戦闘市街区」。公式HPを見るだけで、そのフィールドの妖しい雰囲気に心を掴まれた。

 今回の「エアガン施設探訪」では、平日のオープン前に撮影取材を実施。そこで感じたフィールドの空気感をメインにお届けする。なお、現在は定例会、イベント、貸切はすべて予約制となっており、公式HPのフォームから申請が可能。そのほか夜9時までの短時間利用ができ、予約不要のフリーゲームなども実施されているので、利用の際はぜひチェックを。

 ここからは実際に訪れるまでの流れに沿って紹介していく。東京23区からもアクセスしやすいということで、今回は電車を利用。新宿駅から京王線特急に乗ると約40分で最寄りの橋本駅に到着する。南口にある神奈中バスの3番乗り場から乗車し、10分程度ゆられて「峡の原車庫」で降車。そこから徒歩で3分ほどで到着する。

 そこに現れたのは鉄の扉で閉ざされたTHE・倉庫。屋内型サバイバルゲームフィールド特有の雰囲気がすでに漂っていて、期待感が増す。

 ちなみに隣はワークマン相模原西橋本店。フィールドには更衣室もあるので、ここでゲームで使用する簡易的な服装を調達するのもいいかもしれない。

□「九龍 戦闘市街区」へのアクセス

オープン時は右下の扉が開く


唯一無二の雰囲気が味わえる立体戦!

 「九龍 戦闘市街区」に入ってまず驚いたのがセーフティエリア。屋内フィールドのセーフティエリアといえば簡易的な椅子というイメージだが、「九龍 戦闘市街区」ではソファが設置されている。このあたりからすでに特別な雰囲気を感じた。

 その他設備の詳細は後ほど紹介するとして、さっそくフィールド内に入ってみる。

ソファが何台も置かれたセーフティエリア
フィールドとセーフティを結ぶ出入口。怪しさ溢れる……!

 フィールドイン直後から、その内装に圧倒されてしまった。やや薄暗く入り組んだ回廊、中央に三層構造の建物があり、壁面には鉄パイプで作られた通路が続く。さらに、漢字の看板や張り巡らされた配線が、海外のスラム街を彷彿とさせる。眼前に広がる非日常に、ワクワクが止まらない。

【「九龍 戦闘市街区」フィールドの様子】

 1階部分は、中央の建物の周りをぐるりと回れる形になっており、バリケードなどの障害物が置かれた分かりやすい構造となっている。ポイントとなるのが中央の建物。通路や扉の先にある場所にはショップをイメージさせる施設があり、少し開けている。

 敵がいるかもしれない状況で曲がり角から顔を出すにはやや勇気がいるが、ここを進めば敵陣の裏を取れる可能性がグッとあがる。

こちらは2階に上がる階段

 ここからが本フィールドの真骨頂だ。中央の建物は全3階層となっており、フィールド内には2階へ上がる階段が4箇所、3階へ上がる階段が2箇所用意されている。

 2階の通路は各所が撃ち下ろししやすくなっており、場所としてかなり強力だ。もちろん、その分敵から発見されやすく、狙われるリスクもある。メリットとデメリットのバランスが絶妙に感じた。

 実際に2階を探索してみると、足場が板のため足音が良く響く。扉も各所に設置されており、耳を澄ませば“誰かがいる”気配をすぐに察知できる。これがかなりスリリングで、真上や曲がり角に敵や味方がいるというシチュエーションが楽しめそうだ。

 実際、敵がいない状況での撮影・探索だったが、角を曲がるのは妙に緊張してしまった。これが「実際のゲーム中なら」と考えると足がすくむ。

 そして、3階部分は2階に比べて狭いものの、1階、2階へ撃ち下ろせる場所もあるうえに、動線が限られているので比較的防御向けともいえる。占領できれば強いが、敵に発見されやすいのでたどり着くまでには相応のリスクを伴うので攻防バランスも良いと。なお、「3階を占拠する」というルールのゲームもあるそうだ。非常に白熱しそうだ。

 ざっくり紹介してきたが、中央付近の施設内を歩けば歩くほど、なぜか「あれ、ここ行ったっけ?」と迷いそうになった。ここが本フィールドのポイントで、物が雑多に置かれているというよりも、一部のバリケードの構造自体が迷わせるように配置されているのが面白い。

 そして2階、3階を利用することで、安全地帯がほぼなくなるのも特記すべきだろう。前後左右、そして上下を含めて射線が通っており、その場に留まり続けるのはかなり危険。屋内戦で発生しやすい膠着状態の緩和に繋がる構造となっている。

フィールド全体マップ


特殊照明で雰囲気を一転! 視界約1mのスモーク戦も可能

 フィールドに漂う怪しい雰囲気。その要因のひとつが照明だ。じつは特殊照明を利用しており、点灯・消灯はもちろん、色の変更や点滅などもできる。

 筆者個人としては、点滅演出が危険地帯にいる雰囲気を味わえ、通常よりも緊張感が増すのでオススメだ。照明ひとつで違った雰囲気が楽しめるのはかなり面白い要素だと思う。貸切の際はぜひゲームの“味変”として利用しよう。

【「九龍 戦闘市街区」照明演出変更の様子】

 そして「九龍 戦闘市街区」で絶対に体験したかったのがスモーク演出だ。スモークを発生させる装置は貸切時に1時間1台3,000円で利用できるもので、フィールド内を煙で充満させられる。まさに室内ならではの演出で、ガンガン使用すれば視界は約1m程度にもなる。

【「九龍 戦闘市街区」レンタルスモークを焚いた様子】
スモークを実際に使用した様子

 周りにいるのが味方なのか敵なのかもわからず、どこからともなく飛んでくるBB弾。緊張感は普段の比ではないだろう。今回は一部の通路でスモークを焚いてもらったのだが、数秒で煙が立ち込めた。視界が制限されると、こんなにも見え方が違うのかと思わず興奮してしまった。この感動は絶対に体験してもらいたい。

 ちなみに蓄光BB弾を利用すれば、軌跡が線のように見えて面白い。利用者も多いとのことなので、ぜひお試しあれ。

 次のページでは、セーフティの様子やシューティングレンジにショップなどフィールド以外の設備について紹介していく。