レビュー

「PG UNLEASHED 1/60 RX-78-2 ガンダム」レビュー【前編】

ランドセルを組み立てます。金属パーツでできたバーニアノズルがリアル!

 ランドセルは割と薄い感じでデザインされているようです。パーツ数を抑えながら、中にLED光を導光するためのなんだか”アルパカ”みたいな形状のクリアーの導光パーツは互い違いに重ねることで均一の面白い構造で内装されます。

 そして金属パーツによるバーニアノズルが目を引きますね。塗装もされており、確実に他のパーツとの質感の違いがわかりますし触るとちょっとひんやりしていて触感でもその異素材感を感じることができます。さらに組み合わせるプラスチックのクリアーパーツで導光させることでノズルを光らせることもできます。

【ランドセル部:本体】
おしりのRがかわいすぎて”もふもふアルパカエンジン”と名付けてしまいました。そもそも”機械”を模していますし、導光素材ですから直線で設計してもいいと思うんですがなぜにこういう形状にしたのか……隠れた部分の遊び心かも?

PG UNLEASHED ガンダム、頭部を作り上げて上頭式を行います!

 ランドセル同様、頭部バルカン砲にも金属パーツが使われています。こういうパーツはアフターマーケットが担っていたものですのでBANDAI SPIRITSオフィシャルで採用されたのはとても素晴らしいことですね。金属ゆえそのディテールの鋭さと組付け精度はさすがの逸品だと思いました。

 頭部自体の構造も特別難しいこともありませんが、透明パーツによってLEDからの光がどう導かれていくかを確認できます。首元にあるLEDがどうすればデュアルアイとさらに頭頂部のメインカメラまで光らせることができるのか? 1/60スケールとはいえ小さい部品で実現しているのですからその設計の大変さがわかるというものです。

【頭部:本体】
首元からの光を内部でどう導き、透明パーツがによってデュアルアイ、頭頂部のカメラを光らせるのか組み立てることで見えてきます
デュアルアイは黄色のクリアーパーツ、耳の中(ラジエーター?)もメッキパーツで異素材感ばっちりです。そして本体と接続して上頭式完了、これにてガンダム本体フェイズ1~2終了!

PG UNLEASHED ガンダム、フェイズ1~2を作り終えて

 MSF(モビルスーツ・フレーム)がここまで効果的に作用するとは思いませんでした。これまでフレーム同士や装甲の連動可動を実現させるためにその構造は複雑になってきていたわけですが、そこの組み立てがバッサリなくなっていてランナーから切り出すだけでなかなか複雑で面倒な工程から解放された感覚というのはとてもスッキリした後味でもあります。

 そこを圧縮したデメリットとしては”構造のブラックボックス化”という面もあるにはあります。フレームから自分で組み立てればその構造や強度、可動範囲もわかり破損も防げる場面はあるわけですがMSFだとそれがわかりにくい部分があるということです。実際細い部分を曲げたりする必要が今回もあったのですが、そこは気を付けてゆっくりやれば問題はないでしょう。

【フェイズ1~2まで完了したガンダム本体】
この状態ですでにかっこいいですね。さらに外装が付けば78ガンダムが完成します!
【光るとこんな感じ】
後編の完成写真ですが、実際にどのように光るかがわかります

 冒頭に書かせていただいたように、ガンプラは”組み立てる商品”なのですからパーフェクトグレードクラスになるとすべてを組み上げるとこれまたとんでもないことになりそうですよね。開発陣はそこをなんとかしたかったのではないでしょうか。そしてガンプラの技術革新が”MSF”という史上最大のインサート成形のインナーフレームを完成させたということですね。ユーザーからすると複雑さから解放されるとともに技術革新を垣間見られてとても感心させられるとともに、幸せな気分になると思います。

 【後編】では組み上がったガンダム本体にトラスフレームや外装、コアファイターを含めたオプションを組み立てることになります。フェイズが進むごとにどんどん表情を変える「PG UNLEASHED 1/60 RX-78-2 ガンダム」を楽しみにしていてください。