レビュー
ガンプラ「RG 1/144 ジオング」レビュー
2021年2月9日 12:08
胸部と腹部を組み立てる。可動性能と連動機構に驚く
発表されていたポージングからとんでもない可動ができることは伝わっていたので、その構造がどういったものになるのかとても興味深く思っていました。その可動性能は胸部・腹部と腰部を合わせて実現されています。まずは胸部・腹部を見ていきましょう。パーツ数的には少ないのですが、胸部と腹部の大きいパーツ同士で噛み合わせるのと、大きい支柱のようなパーツ(写真下・中央)でつなぐことで高い剛性を獲得しています。大型モビルスーツならではの構造ですね。
腰部との接続には2軸の関節をもつこれまた大き目なパーツを組み込みます。大きい前屈ができるようになるパーツですので後方へ折りたたむことになります。そして外装を貼り付けていきますが、RGならではの細かい色分けがされたパーツ分割になっていて組み付けもカッチリ決まって気持ちいいです。
胸部最大の目玉である両脇のバーニアを組み立てていきます。このセクション冒頭での支柱パーツが可動することで前屈するとボディ後部、のけぞるとボディ前部のそれぞれ2つずつのバーニアが外側に開き、ノズルが展開するように動きます。支柱パーツだけではどういう機能を持っているのかわからなかったので、この胸部バーニアを組み付けていくことでその構造が理解できました。構造がわかると楽しくなってきてしばらくカシャカシャ動かしてしまいます。背筋をまっすぐ伸ばした状態では全てのバーニアは手で自由に展開させることもできます。
腰部を組み立てる。装甲面の抑揚と中に収まるバーニア郡とのコントラストに魅了される
ジオングの腰部は巨大なフレアーで構成されていてその中には2基の巨大なメイン・バーニアと5基のサブ・バーニアが収まっています。基本的に宇宙用として開発されたとされる機体ですから納得の構造で相当な推力があるように見えます。地球上、重力下での運用のために脚部も設計されていたようですが実現することはなく、そのままの姿で投入されることになりました。
まずは基礎となる部わから組み立てていきます。重力下仕様のことも考慮された腰部は通常のモビルスーツと同様の構造となっていて基部から左右に股関節がありそこへ接続する形となります。股関節は左右独立で上下へのスイング機構を備えています。大型の機体ですので各パーツが大きく、剛性もたっぷりありますし可動も太い軸が使えるため範囲も強度も問題なさそうです。
メイン・バーニアを組み立てていきます。ここで赤いリード線が登場しました。2基の大きなメイン・バーニアの内周に這わせることで異素材感をまとうことができます。組み上げるとほとんど見えなくなってしまうのが残念ですが、異素材感が素晴らしい効果をもたらします。こういったこだわりは組み立てた者にしかわからない部分でもあり、プラモデルを組み立ててよかったと思える瞬間ですね。
サブ・バーニアを組み立てていきます。2基のメイン・バーニアに対して小さなサブ・バーニアではありますが、5基も集まれば大迫力です。内部の赤いパーツがあることでノズルとしての説得力が増している感じです。サブ・バーニアと本体との接続部はボールジョイントではありませんので可動する方向をしっかり確認しておく方がよいです。
トラスフレームに外装を取り付けていきます。各アーマーは大きく可動してバーニアの可動域を拡大しています。腰部は前後に分割される形で設計されていますがこれはなにかの発展性を考えてのことなのでしょうか。それはパーフェクト・ジオングなのか、ケンタウロス的な4脚のユニットもありえるのか……この構造にはいろいろと妄想が膨らんでしまいますね。
(C)創通・サンライズ