特別企画

【年末特別企画】冬休みに遊びたい「エアソフトガン」5選

東京マルイ、怒濤の新基軸ラッシュだった2021年

 昨年からお世話になりました、こもとめいこ♂(52)です。おたく・サブカル全般が得意分野です。カート式コッキングエアー時代の黎明期から始めたサバイバルゲーム歴は35年ほどになります。問屋、小売店、メーカーを渡り歩いたおじさんです。

 HOBBY Watchでは主に東京マルイ製品に関するインタビューやレポートを担当しました。2021年の締めくくりとしまして、今回は「冬休みに遊ぶという観点」でエアソフトガンを5種類選んでみました。

「ガスブローバックマシンガン AKM」

  • 発売日:2021年7月15日
  • 価格:65,780円(税込)
  • メーカー:東京マルイ
  • 仕様
    全長:890 mm
    銃身長:200mm
    重量:3,550g(空マガジン含む)
    弾丸:6mmBB(0.2~0.25g)
    動力源:専用ガス(専用の「ガンパワーHFC134aガス」または「ノンフロン・ガンパワー」をご使用ください。)
    装弾数:35+1発(1発は本体に装填した場合)
    型名:AKM
    種類:アサルトライフル

 東京マルイとしては初となるガスブローバックマシンガンのAKシリーズにして、初のAKMのモデル化となった製品です。

 旧ソ連製の「AKM」の無可動実銃と大量の資料を元に、本物に限りなく忠実なリアルサイズを実現。量産の制約上から樹脂成形となったストックとハンドガードは、特殊な表面仕上げによる木目をほどこし、本物のプレス合板と見分けのつかない再現度になっています。さらに国内の規制によって素材に制約がある中、1970年代ソ連製の美麗なスチールプレスを甦らせたレシーバーなど、細部に至るまで完璧な仕上がりを見せています。

 また、耐久性を兼ね備えたハンマーダウン機構によるリアルな操作方法、ホップアップを搭載し、サバイバルゲームでの実用性もある実射性能、オートストップも搭載して迫力ある反動も再現。外観も内部も抜かりがない製品です。

 個人的にAKシリーズに思い入れもあり、2021年を代表するエアソフトガンと思っているので真っ先に選びました。AKに思い入れがあるという事はそれだけ見る目も厳しくなるわけですが、外観から実射性能まで完璧な仕上がりで、ガスブローバックに限らずエアソフトガンの「AKM」の決定版となりました。うるさ型が多い「AK警察」も沈黙させる完成度で、東京マルイの技術力を世界に知らしめた逸作と言えます。

 私はスタンダード電動ガンの「AK47」では社外品の木製ストックに換えたのですが、「AKM」はこのままが正解、と唸らされました。

 見て良し、触って良し、撃って良しで、AKファンならずともオススメできるガスブローバックマシンガンです。

「次世代電動ガンMP5A5」

  • 発売日:2021年8月18日
  • 価格:65,780円(税込)
  • メーカー:東京マルイ
  • 仕様
    種類:次世代電動ガン
    全長:500mm / 660mm(ストック伸長時)
    銃身長:229mm(インナーバレル長)
    重量:3,100g(空マガジン、バッテリー含む)
    弾丸:6mm BB(0.2~0.28g)
    動力源:8.4Vニッケル水素1300mAhミニSバッテリー / 東京マルイ 純正LiPoバッテリー(2022年春ごろ発売予定)
    装弾数:72発

 電動ガンの発売30周年となる節目に、新基軸となる新しい機構を搭載して発売された製品です。

 外見的にはリトラクタブル・ストック仕様のMP5A5ですが、旧スタンダードタイプ電動ガンとは互換パーツのない完全新規製作となっています。1990年代のドイツクラフトマンシップによるMP5A5を再現するという意気込みが溢れていて、ヌメッとした粉体塗装の再現など、「MP5」の決定版と言える再現度。

 また、FET(電子トリガー方式)を採用し、3バーストを物理的に完全再現。さらにトリガーレスポンスの向上、今後発売予定の純正リポバッテリーへも対応と、次世代のその先を見据えた内部機構を備えています。

 さらにコッキングハンドルを叩いて発射可能にする「MPスラップ」にも耐えられる造りで操作性にも徹底的にリアルを追求。30周年を飾るにふさわしい製品となっています。

 エアコッキングにはじまって、何挺も「MP5」シリーズを所有してきたにも関わらず「欲しい!」と思わず唸った完成度で選びました。

 かつて拳銃弾を発射するサブマシンガンが最先端と思えた時代が1980年代末~1990年代初頭だったのですが、その頃の郷愁が甦る造り込まれた外観がまず素晴らしいです。30年前に解らなかった「MP5の正解」が提示された想いです。

 そして実射レポートでも触れましたが、電子制御で物理的に切り替わる3点射バーストは感涙物。実銃ではコスト面や耐久性で省かれる様になってきた、3発づつの点射はサバイバルゲームなどでの実用性も満点です。

 MP5が好きな人は言うまでもないですが、コンパクトで持ち運びに便利で、初めて電動ガンを買ったり、サバイバルゲームを始めようと思っている人にも断然オススメできる逸品です。

「コンパクトキャリーガスガン LCP」

  • 発売日:2021年4月14日
  • 価格:8,778円(税込)
  • メーカー:東京マルイ
  • 仕様
    全長:131 mm
    銃身長:66 mm
    重量:255 g(空のマガジンを装着した場合)
    弾丸:6mm BB(0.2g)
    動力源:専用ガス(専用の「ガンパワーHFC134aガス」または「ノンフロン・ガンパワー」をご使用ください。)
    装弾数:10 発
    型名:LCP
    種類:ハンドガン(オートマチック)

 実銃のハンドガン市場で流行しているコンパクト・キャリー・ピストル(小型拳銃)の東京マルイによるモデル化第1弾です。9mm口径の「LCP」は、「ライトウェイト(L)・コンパクト(C)・ピストル(P)」という名の通り、カテゴリーでも小型な銃ですが、そのイメージ通りに再現されて掌にすっぽり収まります。固定スライドガスガンとすることで構造や機能をシンプルにし、手軽に遊べるガスガンです。

 東京マルイとしては2002年発売のロングセラー「ソーコム Mk23」以来となる規定スライドガスガンです。個人的にサバイバルゲームでの予備のサイドアームハンドガンは固定スライドガスガンを愛用しているので、このシリーズは大歓迎なところが選んだ理由です。

 東京マルイの電動ガンを使っているとまず壊れないのですが、充電のし忘れや弾切れなど、不足の事態に備えてサイドアームは持ちたいのが人情。しかしほとんど使わないのに普通のハンドガンを毎回持ち歩くのも大変ですし、このコンパクトさ、シンプルさはサイドアームに最適と言えます。固定ホップで実用性も充分、集める楽しさもあって手軽に買える製品です。

「AM .45」

  • 発売日:2021年3月25日
  • 価格:25,080円(税込)
  • メーカー:東京マルイ
  • 仕様
    全長:188 mm
    銃身長:74 mm
    重量:735 g(空のマガジンを装着した場合)
    弾丸:6mm BB(0.2〜0.25g)
    動力源:専用ガス(専用の「ガンパワーHFC134aガス」または「ノンフロン・ガンパワー」をご使用ください。)
    装弾数:18 + 1 発(1発は本体に装填した場合)
    型名:AM .45
    種類:ハンドガン(オートマチック)

 電撃文庫「ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン」にて、主人公レンが使用するピンク色の愛銃「AM .45 バージョン・レン“ヴォーパル・バニー”」の元となるブラックのハンドガン「AM .45」をモデル化した製品です。

 カスタムベースとなったガスブローバック「デトニクス.45 コンバットマスター」の性能をそのままに、形状、カラーリングとも、原作者の時雨沢恵一先生とメカデザイナー・秋本こうじ氏の監修を経て再現されています。

 銃に造詣の深いクリエイターが考えた架空のモデルが具現化した製品です。今後もこういったケースが増えていくと思われますが、版権物、キャラクター製品が期間生産品として供給され続けるのはファンとしては有り難いところと言えます。東京マルイさんは様々な作品に協力されていて、日本のコンテンツにおける銃の描写を影で支えている功績はもっと知られてほしいと思っています。

 実用的でリアリティがあって、かつカッコ良いオリジナルのデザインというところで選びました。

「M1100シリーズ」

  • 価格:BV(ブラックバージョン)38,280円(税込)
    WS(ウッドストックバージョン)49,280円(税込)
    世田谷ベース・モデルクアッドロードカスタム 価格49,500円(税込)
  • メーカー:マルゼン
  • 仕様
    全長:1,045mm
    重量:2,700g
    弾丸:6mm BB
    装弾数:(1~3)×7発
    動力源:専用ガス
    種類:ライブシェルショットガン(セミオートマチック)

 「M1100」シリーズは発売から20年以上経つマルゼンのロングセラーガスブローバックショットガンです。ライブシェルと呼ばれるショットシェル(薬莢)に1~3発のBB弾を込め、ガスブローバック方式でセミオート射撃と排莢、装填が楽しめます。ここ最近独特のアクションが楽しめるところから、Webを中心に静かな盛り上がりを見せていて、コラボモデルが発売されたり、少数ずつ再販されています。今年の再販分では細部の型をパーツの互換性を失わない範囲で調整、シェルキャリアが微妙に形状変更され折れにくくなるなど熟成を重ねています。

 静かなブームながら、極少数ずつしか製造されないため、再販即完売となる人気で選びました。マルゼンはてるてる坊主型のツヅミ弾によるカート式エアコッキングのころからショットガンを発売していて、ライブシェルの装填、排莢アクションには一日の長があります。また、本体のマイナーチェンジに加え、今年はライブシェルに新色のグリーンが加わったのも見逃せないポイントです。本体も見つけたら即ゲットしないといつ手に入るか解りませんが、シェルも一時期品切れが続いてプレミアが付いていたので、確保しておきたいところです。

2021年は新基軸続々投入の東京マルイが独走。2022年各社の奮起に期待!

 2021年の新製品を振り返ると東京マルイ製品ばかり思い浮かぶので、サバイバルゲーム仲間の業界人に「マルイ以外でオススメの新製品はないですか?」と訊いてみました。すると「ちょっと考えさせて」という返信からしばらく悩んだ結果、「東京マルイのしかない」という解答が得られた、というのが2021年の年の瀬となります。

 個人的には今年アルゴ舎の水鉄砲「アーマーマグナム」を色違いで2挺買ったのですが、エアソフトガンメーカー各社にも頑張ってほしいというところです。

 今年エアソフトガン関係で特に印象深いレポートはやはり東京マルイ「ガスブローバックマシンガンAKM」ということになります。年末の再販分をなんとか購入できるように祈りつつ、締めくくりたいと思います。