特別企画
「ガンダム 水星の魔女」からガンプラ「HG 1/144 ダリルバルデ」を全塗装
グエルの失意と復活をイメージした黒と赤のツートンカラー
2023年6月1日 00:00
- 【HG 1/144 ダリルバルデ】
- 発売元:BANDAI SPIRITS
- 発売日:2022年12月3日
- 価格:2,090円(税込)
今回は「機動戦士ガンダム 水星の魔女」より「HG 1/144 ダリルバルデ」の作例を紹介します。ジェターク・ヘビー・マシーナリーの開発した第5世代実証機に各所ディテールアップを行ないつつ、グエルの心境の変化をカラーリングで表現していきます。
ジェターク・ヘビー・マシーナリーの開発した第5世代実証機
今回作成するダリルバルデはTVアニメ「機動戦士ガンダム 水星の魔女」にてベネリットグループ御三家の一つであるジェターク・ヘビー・マシーナリーが開発した第5世代実証機です。本機は次世代のドローン兵器技術をモビルスーツで運用することを優先課題として建造されました。本機には革新的技術とされるGUNDフォーマットは採用されておらず、モビルスーツとしての正統的進化系となっています。
パイロットはジェターク社の御曹司であるグエル・ジェターク。ダリルバルデはスレッタが駆るガンダムエアリアルとの決闘で使用され、一度目は敗北し機体は大破しました。その後グエルはアスティカシア高等専門学園を離れ、テロ事件の渦中で実父を誤ってその手にかけてしまうなど、激動の人生を歩むこととなります。
少ないパーツ数でプロポーションがしっかりと再現されたキット
プラモデルとしてのダリルバルデはこれまでの作例にて紹介したキットたちと同様にポリキャップ、ABS不使用のキットとなっており、塗装派のユーザーにも優しい仕様となっています。また、外装パーツが赤一色ということもありランナー数はエフェクトパーツ、台座パーツを除くと3ランナーとなっており、すっきりした印象です。また、各外装パーツが大きく成形されているので組み立てもしやすい印象です。
「HG 1/144 ダリルバルデ」をツートンカラーに全塗装
ダリルバルデを制作していきましょう。今回は劇中にて廃人同然となっていたグエル・ジェタークが復活していく様子をカラーリングにて表現してみます。
まずはキットの仮組を行ないます。
肉抜き穴を埋めて重量感をアップ
今回制作するダリルバルデにはつま先パーツやフロントアーマーに肉抜き穴が発生しています。このままでは各種ポー人をした際に肉抜き部分が見えてしまい、プラモデル感が際立ってしまいます。これらの肉抜き穴の加工に、今回はプラ版を使用した方法と、パテを使用した方法の2種類を使います。穴を塞ぐことでパーツに重量感を持たせ、どの角度から見た際にも完成度を高めることができます。
フロントアーマー等、肉埋め箇所が曲面の場合はポリパテを使用して肉抜き穴を塞ぎます。
エッジのシャープ化とモールドの彫り直しでパーツにメリハリを与える
本キットは曲面を多用した形状となっていますが、各部に装甲同士の接合部や平面となっている個所があります。よく見るとパーツのエッジが丸みを帯びているほか、分割されている装甲板が1パーツにまとめられてるのが気になる部分です。今回はエッジのシャープ化とモールドの彫り直しでメリハリを出しましょう。
合わせ目を段落ちモールド化して簡単に処理する
水星の魔女キットの多くは合わせ目がほとんど目立たないように設計されていますが、ダリルバルデには数か所の合わせ目があります。流し込み接着剤で処理をしてもいいのですが、今回は段落ちモールド化して、合わせ目を一つのディテールへ加工します。
以上でディテールアップは完了です。パーツを洗浄したら塗装に入っていきましょう。
ブラックとレッドのツートンカラーに全塗装
今回の塗装は全体をブラックに、外装の一部パーツをレッドに仕上げていきます。まずは下地をガイアノーツの「サーフェイサーエヴォ」で整えました。
サーフェイサーが十分に乾いたら、ブラックに仕上げる箇所を塗装していきます。ブラックにはガイアノーツの「Ex-ブラック」を使用しました。
ブラックに塗装したパーツは乾燥後につや消しのコーティングをしておき、続いてレッド部分を塗装していきます。レッド部分の塗装にはサフの上から直接レッドを塗装してもいいのですが、グレーの下地ではレッドの発色が悪くなってしまいます。そのため、一度下地色としてピンクを塗布した後に、レッドを塗装していきます。下地のピンクにはガイアノーツの「サイバーフォーミュラカラー ピンク」を、仕上げ色にはガイアノーツの「ブライトレッド」を使用していきます。
レッド部分には光沢コーティングをして塗装完了です。
グエルの復活をイメージしたダリルバルデ
早速完成したダリルバルデを見てみましょう。
成型色と比較して大きく印象が変わりました。
いかがでしょうか。ツートンカラーで塗装を行なう際はつい左右対称にて塗装してしまいがちです。今回のようにランダムパターンで配色を変えるとまた、違った雰囲気にすることが可能です。さらには同じ外装パーツでもツヤ消しと、光沢によって雰囲気に差をつけるのも面白いと思います。この記事をきっかけに、自由な発想でプラモデルを塗装してみてはいかがでしょうか。
使用工具 | 品名 |
ニッパー | GSIクレオス Mr.シャープネスニッパー両刃タイプ |
ニッパー | ゴッドハンド アルティメットニッパー5.0 |
ナイフ | タミヤ モデラーズナイフ |
やすり | ピットロード PY07「フィルムスティックやすり 400番」 |
やすり | ゴッドハンド エッジ出しヤスリ |
カンナ | HEMIxIPD ぷら用カンナ |
スジ彫り | ファンテック スジ彫りカーバイト0.15 |
スジ彫り | ファンテック 超硬けがきニードル10° |
接着剤 | ウェーブ ×3G高強度 |
工程 | 使用塗料 |
下塗 | ガイアノーツ サーフェイサーエヴォ |
下地色 | ガイアノーツ サイバーフォーミュラカラー ピンク |
上塗り(ブラック) | ガイアノーツ Ex-ブラック |
上塗り(レッド) | ガイアノーツ ブライトレッド |
トップコート(つや消し) | クレオス Mr.スーパークリアーつや消し |
トップコート(光沢) | ガイアノーツ Ex-クリアー |
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