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タミヤのRCカーに挑戦! ベテランのアドバイスを受けて、パーツと走りを再検討し、新北総サーキットをさらに走り込む

ベテランのアドバイスでさらなる新パーツを導入、セッティングを見直し!

 今回は、TT-02シャーシ「NSX」のセッティングとサーキット走行のテクニックについて、2名の方にアドバイスを頂いた。まず1人目は新北総サーキット常連で、RC歴30年以上の大ベテラン石川氏だ。

新北総サーキット常連の石川氏。管理人の小暮氏とは10年以上親交があるとのこと

 そして2人目は、この日新北総サーキットを初めて訪れた平山氏だ。1980年代末のRCカーブーム世代の平山氏は、半年ほど前に再びRCカーを始めたリターン組とのこと。RCカーに取り組み始めた時期は筆者と同じぐらいだが、毎週関東近郊のサーキットに通っており、新北総サーキットのメインコースで常連に混じって走れるレベルに達している。初心者の筆者に近い視点でのアドバイスをもらえた。

平山氏のマシンTT-02シャーシ「NSX」。再デビューして半年ほどとは思えない綺麗な塗装が施されていた
【タミヤのRCカーに挑戦! 平山氏の初心者コースでの走行】
平山氏の初心者コースでの練習走行。様々なコースで慣れているとのことで、初めてとは思えない走りをしていた

 今回は経歴の異なる2人の方に、筆者のマシンTT-02シャーシ「NSX」と、実際の走りをチェックしてもらった。そこで「直線での走行をもっと安定させられる余地があるのではないか?」とのアドバイスを受けた。

 「新北総サーキット」はショップも併設されており、すぐに様々なパーツを購入できる。直進安定性を増すために新パーツを導入し、セッティングの変更を行った。どんなものを導入したかを語っていこう。

 今回手を入れたのは前輪を支える「フロントアップライト」。実はこの日、走りはじめて早々にクラッシュし、フロントアップライトのピローボールを折ってしまったのだ。ここもまっすぐ走れるようにパーツを交換していたために、ノーマルに較べ強度が落ちていた。今回、ノーマルのものに交換した。

【アップライトの交換】
右は予備のピローボール。左のシャフトに付いているピローボールが折れてしまっている
ピローボールは予備があったが、アップライトの矢印部分1に折れた先端が残っているので再使用が困難
アップライトを交換した。また折れるようなら対策を考えたい

 幸い新北総サーキット常連のキワメン氏から、予備のアップライトを譲っていただいたので交換することができた。そしてその時に常連の石川氏から、フロントサスペンション部分の組み立てアドバイスとして、ノギスを使って左右を正確に同じ長さにすると良いと教えてもらった。

 これまでフロントタイヤのトーイン(車両の進行方向に対しタイヤのトー(つま先)が、イン(内側)方向に向いている状態)の角度を目分量で決めていた。しかしアドバイス通りノギスでしっかり計った方が正確になると気付いた。次回からはノギスを持参するようにしたい。

石山氏にノギスでステアリングアームの長さを計ってもらって、左右を正確に同じ長さにできた

 また、石川氏からは「タイヤのパーティングライン」についてのアドバイスももらった。筆者がこの日から使い始めたスリックタイヤは新品だったので、成型した時のパーティングライン(繋ぎ目)が残っていた。それを見た石川氏は、「走り込んでこのラインが消えてから、本当のグリップが発揮されます。ベテランだとマシンに付ける前に削る人もいます」と教えてくれた。また、屋外サーキットで走る場合、タイヤを回転させるシャフトや軸受けの部分にグリスを付けると砂が付いて逆に削れてしまう場合があるという。

 そして、今回平山氏に教えてもらったのが「リアタイヤにもトーインを付ける」ということだ。RCカーの前輪は、角度を微調整することで自分に合ったセッティングを行える。筆者もフロントをやや内向き(トーイン)にすることで直進安定性を増すことはこれまでもやっていた。そしてさらにリア側もトーインをつけると、スピードを若干落として直進安定性を増せるとのことで、こちらのパーツを平山氏が貸してくれた。

【リヤのトーイン】
ホップアップオプションズ No.1733 OP.1733 TT-02 アルミリヤアップライト (3.0度)価格:3740円
平山氏はピットに予備パーツやオプションパーツを持ち込んでいたので、そこからお借りすることができた
ノーマル(左)とアルミ(右)のアップライト比較。右は3度内側に向いている

 アルミリヤアップライトを組んで実際に走ってみると、リアにもトーインを付けたことで直進安定性がより増したことが実感できた。

 以上2点を変えて外周を回ってみると、ハッキリと違いが出た。ストレートで今まで以上に真っ直ぐ、安定して走行することが出来たのだ。今まではストレートで真ん中を走ることを意識しても、左右のちょっとした角度がついてしまうと、それを変えようとステアリングを小刻みに切ってふらつくということが多かった。

 しかしより真っ直ぐ走りやすくなったことで、ストレートでは真ん中を真っ直ぐに全開で走り、コーナー手前で減速して周り、出口では車体を真っ直ぐにしたら全開走行に移る、という一連の流れがよりスムーズにできるようになった。
 さらには外周を回るのに慣れたので、最終的にはコースの内側にも入って周回を重ねることが出来た。

【タミヤのRCカーに挑戦! 安定を増したマシンで初心者コースを走る】
初心者コース全体を全開走行でなんとか走れるようになった

 オーバル走行で周回を重ねた前回に続いての今回は、明確にサーキットをレースのスピードで走れるようになってきた実感を持って終えられた。

ボディはぶつかって傷が増えてきたが、走りやすいマシンになっていく

 今回はストレートでの全開走行のために直進安定性をもっと高めた方が良いということで、新パーツを導入し、セッティングをさらに煮詰めた。結果としてオーバルコースをよりスムースに回れる様になったし、最終的には、全体を走ってそれなりに周回を重ねられるようになった。自分のマシンに対するのと同じぐらい、筆者に熱心にアドバイスをしていただけた石川氏と平山氏にはとても感謝している。

平山氏のTT-02シャーシ。マシンを直接見るだけでも参考になる

 前回小暮氏とのマンツーマン指導の時にも感じたが、RCカーを本やネットの知識を元に自己流でやっていると時間がかかったり、間違ってやってしまうことがある。サーキットで他の人のマシンが実際に走っているのを目で見たり、経験を元にしたコミュニュケーションによる体験や知識は、独学では中々得られないものだ。

 コロナ禍もようやく落ち着いてレースも各地で開催されるようになってきた。サーキットへ出かけたら、積極的に交流するとよりRCカーが楽しいものになる筈だ。次回は、さらに走行を安定させるためにダンパーの交換を行うことになり、既に購入済みだ。また、プロポで未だ使っていない機能も教えてもらったので、合わせて試していく。レースへの挑戦も具体的になってきた。再挑戦に向け、もう少し走りを詰めていきたい。

アドバイスを得て、経験を積むことで愛車はどんどん内部に手が加わっていく