特別企画
タミヤのRCカーに挑戦! 「コミカル アバンテ」を組み立てる
自分の手で愛車を組み立て、走らせる楽しさ。RC体験レポートスタート!
2020年12月17日 11:00
- 【1/10RC コミカル アバンテ (GF-01CBシャーシ)】
- 2020年8月1日発売
- 価格:18,700円(税込)
- サイズ:345×240×189mm(W×H×D)
- 車重量:約1510g(RCメカ・バッテリー含まず)
- 駆動方式:ギヤ駆動4WD
筆者はタミヤのRCカーに憧れがある。オイルダンパー、複雑なギヤ、剛性とメンテナンス性を考えたシャーシ、強力なモーターが生む加速力……実車にも搭載されている様々な機構をぎゅっと濃縮し、RCカーならではの“理論”で組み上げたメカニズムは、取材していて感心させられる。
そしてレースだ。レース用の電動RCカーのスピードは時速100kmを超えることもあるという。できるだけ速いスピードを維持しながら、いくつものカーブがある複雑なコースをキビキビと曲がり、一瞬の気の緩みも許さないようなバトルを繰り広げる。あんな風にRCカーを操縦ができるようになれれば、それはどんなに気持ちが良いことだろう。
RCカーレースでは愛車を手足のように操り驚くべきタイムをたたき出す選手達がいる。筆者はこれまでそのカッコ良さに憧れを感じながらも結局挑戦してこなかった。50歳になり、反射神経も衰えを感じるようになったが、この機会にRCカーに、レースに挑戦したいと思った。
RCカーはドライバーとメカニックという2つの分野を突き詰める楽しさがある。タミヤのRCカーは本格的なメカニズム、幅広い拡張性を持っている。そしてアクセルワークやコーナリングなど走りを工夫することでより早い走り、そしてカスタマイズの可能性が見えてくる。
この奥深い世界にちゃんと向き合い、全力で体験したい。最初はまっすぐに走らせることもできないかも知れないが、練習し、車を調整してレースにも参加していきたい。どっぷりとRCカーにハマってみたい。本稿はそのスタートとなる。まだまだ未熟だが1つずつステップを踏んでいくことで、RCカーの面白さ、楽しさを皆さんにも共有していければと思う。
コミカルだけど本格バギー! 「コミカルアバンテ」
まず最初に筆者の相棒となる「コミカルアバンテ」を紹介したい。「コミカルアバンテ」はタミヤの人気RCバギー「4WDレーシングバギー アバンテ」をデフォルメしたデザインとなっており、オリジナルの「アバンテ」同様に4WDで走行する。
オリジナルの「アバンテ」は1988年にRCカーとしてデビューして大人気を博し、現在に到るまでレーサーミニ四駆など様々な製品展開がされている。写真は「電動RCカーシリーズ No.489 1/10RC 4WDレーシングバギー アバンテ (2011)」。
タミヤRCカーの4WDにはいくつかの方式がある。金属のシャフトで前後を駆動させる「シャフトドライブ」、ベルトで駆動させる「ベルトドライブ」……「コミカルアバンテ」で使用している「GF-01CBシャーシ」は、モノコックシャーシ中央のモーターから、ギヤを介して前後の車輪に動力を伝える「ギヤドライブ4WD」を採用している。シャーシ'(車体)によってギヤを配置する位置が決まっているので、組み立てやすく、比較的初心者にも扱いやすい方式といえる。
「コミカルアバンテ」は車体全体が短く、車高の高いその名の通りコミカルな外見をしている。しかしデフォルメされた外観の一方で、4輪独立のダブルウィッシュボーンサスペンションなどオフロードにもしっかり対応した走行性能を備えている。さらに後部に備えたウィリー走行用の「ウィリーバー」により、急発進することでウィリー走行も楽しめるという幅広い面白さを持っているのだ。
送受信機、バッテリー、工具……キットの他に必要な物を揃える
組み立ての前に必要な部品や工具をチェックしていこう。組み立てキットのRCカーを走行させる為には車体の他に、送信機、サーボ、スピードコントローラー、バッテリーが必要となる。
組み立てキット「コミカル アバンテ」にはモーター、バッテリー、送信機、さらに送信機からの信号を受けてステアリングを操作する「サーボモーター」、スピードを調整する「スピードコントローラ」といったものが入っていない。これらをセットにしているのが、「タミヤRCシステム No.53 ファインスペック2.4G 電動RCドライブセット」である。さらに送信機用の電池を購入すれば、走らせるための基本的な要素は揃うこととなる。
そして工具だ。ランナーからパーツを切り取るためのニッパーやカッター、ネジを回すためのドライバー、パーツをはめ込むためのラジオペンチ。RCカーを作るためにはこういった工具が必要となる。
ランナーからパーツを切り離すとランナーとパーツを繋いでいたゲートの跡が残る。可動部位の多いRCカーの場合このゲートはできるだけキレイにしておくことで部品がスムーズに動くようになる。カッターなどでしっかりゲート跡は取り除いておきたい。
この2本のドライバーはタミヤのRCカーに使われているプラスビスに合わせて開発されている。コンピュータ制御による精密加工を施し、ビットの寸法精度を追求、ビスの溝にぴったりと合うので、ネジ山を傷めにくい。
今回の組み立てに関しては「タミヤRCカーグランプリ コミカルバギークラス(コミカルアバンテが出場可能)」のレギュレーションへの対応も行なっている。レギュレーションに従い別売りの「ダートチューンモーター」も用意した。