レビュー

東京マルイ「MS・Li-Po バッテリー」レビュー

電動ガンの潜在能力を解放する安心安全リポシステム! リポ初心者にもオススメ

【MS Li-Po バッテリー 7.4V 1500mAh[スタンダードタイプ]】

5月17日 発売

価格:8,580円(税込)

【MS・Li-Po セーフティチャージャー】

5月17日 発売

価格:14,080(税込)

【MS・Li-Po セーフティバッグ】

5月17日 発売

価格:8,580(税込)

【MS・Li-Po バッテリーチェッカー】

5月17日 発売

価格:7,480(税込)

 東京マルイから「MS Li-Po バッテリー 7.4V 1500mAh[スタンダードタイプ]」とその関連アイテムが発売された。

 「リポバッテリー」は、従来のニカド、ニッケル水素バッテリーに比べ、短時間に大容量のエネルギーを放出可能なパワーソースである。電動ガンに使用すると、モーターに負担をかけずに作動のレスポンスを大幅に向上させられる点が最大の魅力だ。

 これまで様々なメーカーでバラバラに発売されてきた「リポバッテリー」関連製品に対し、東京マルイの「MS・Li-Po バッテリー」ではバッテリー、充電器、保護バッグ、バッテリーチェッカー、そして対応の電動ガン本体とを専用のコネクターを用いて一括管理する。

 これは単に新しいバッテリーが発売されたのではなく、安心安全にパワーソースを運用する新システムが構築された、と言って良いだろう。

今回発売された「MS・Li-Po バッテリー」アイテム

 東京マルイが1991年に電動ガンを発売した時には、ニカドバッテリーが採用されていた。その後ニッケル水素バッテリーに変化し、30年を超えた2023年がLi-Po バッテリー元年となる。

 今回は、そんな東京マルイの「MS・Li-Po バッテリー」について、実際の使用感や使い方のレビューをお届けする。

 なお弊誌では「MS・Li-Po バッテリー」に関して詳細なインタビュー、「次世代電動ガンMP5 SD6」での「MS・Li-Po バッテリー」を使用することでの比較をした特別企画を掲載している。併せて読んでいただきたい。

ニカドからニッケル水素で安定してきた電動ガンのパワーソース。何故今、「MS・Li-Po」なのか?

 アサルトライフル、SMG、ハンドガン、ショットガンと多岐に渡って発売されている電動ガン。東京マルイでは電動ガン発売当初、そのBB弾の発射用モーターのパワーソースにニカドバッテリーを採用しており、その後ニッケル水素バッテリーが用いられてきた。

東京マルイの歴代バッテリー。上からニカド、ニッケル水素、MS・Li-Po

 ニカドバッテリーはニッケルカドミウム蓄電池ともいい、電極にニッケルとカドミウム、電解液に水酸化カリウム水溶液を使用した二次電池(充電式)である。大容量の放電が可能で、瞬間的に大きなパワーを必要とする電動ガンのパワーソースに適した利点がある。一方で含有するカドミウムに毒性があり、自然放電しやすく、追充電によるメモリー効果(充電量の減少)などのデメリットもあった。

 そして現在主力のニッケル水素バッテリーは電極にニッケル酸化化合物と水素化合物を使用、電解液にアルカリ溶液を用いる二次電池だ。

 ニカドに比べて安全性が高く、メモリー効果があまりなく、電気容量がおよそ2.5倍という利点がある。過放電に弱い、外気温に影響されるなどのデメリットもあるが、ハイブリットカーにも多用される安全性の高い二次電池だ。ニカドからニッケルへの変更の際には充電器を変更する必要があったため、東京マルイではコネクター形状などニカドのまま、置き換える形で移行した。

 一方で、主に海外メーカーを中心に2010年代頃から発売されてきたのが「リチウムポリマーバッテリー」である。電極にリチウム遷移金属複合酸化物や炭素材料など、電解質に有機溶媒などを使用したリチウムイオン二次電池の一種だ。RCやエアソフトガンユーザーは、「リチウムイオンバッテリー」と「リポバッテリー」を別の性質の二次電池として認識している場合も多いが、一般的には同じ「リチウムイオン二次電池」に区分される。

 リチウムポリマーは、ニカド、ニッケル水素同様に液体だった電解質をゲル状にしている点が特徴だ。リチウムイオンバッテリーはエネルギー密度が高く、1.5V以上の高電圧を大量に放電でき、小型、軽量、高寿命、メモリー効果がなく、自己放電も少なく、適応温度が幅広い(高温下の満充電放置は非推奨)、かつ高速充電が可能といった、従来の二次電池にはない優れた特性がある。

 しかし、高密度で、発火・爆発の危険性があるため電子的安全装置が必要で、満充電、過放電で容易に劣化してしまうといった不安定な性質も合わせ持っている。比較的新しい技術で様々なメーカーが改良を重ね、発展途上のテクノロジーでもあるのだ。

 最近ではスマートフォンなどモバイル機器に欠かせない製品となっており、バッテリーパック内に安全装置を組み込むことで安全性を高めているが、それでも発火や破裂のニュースは多い。宅配便業界などでは航空機搭載は不可となっている場合が少なくない。

ゲーム機やモバイル端末など、家の中にリチウムイオン二次電池は溢れている

 そんな中、RCや電動ガン用に多く販売されている、いわゆる「リポバッテリー」は、ドローン用に小型軽量であることから重宝された経緯もあり、安全装置がないままに発売されてきた。重大な火災事故も起きている。

 リポバッテリーも改良を重ね安全性が高まってきたとも言われるが、「使用者が充分気を付けて取り扱えば危険ではない」という前提の元に流通している点は否めない。

従来のリポバッテリー運用イメージ

 人間、どうしてもミスはつきものだ。サバイバルゲームで疲れて帰ってきて、ついうっかりバッテリーを繋いだまま寝てしまった経験がある人もいるだろう。安全性をエンドユーザーに丸投げしている現状、使用をためらってきたエアソフトガンファンは少なくないと思われる。

 日常、うっかりミスが多い筆者も、ゲーマー仲間が使っているのを横目に見つつ、従来のニッケル水素バッテリーを使ってきた一方、ある程度安全性が担保された製品が発売されれば使ってみたいという興味はあった。

 安全性が担保され、安心して使える電動ガンのパワーソースとなれば、現状では東京マルイ以外はあり得ない。「リポは東京マルイよる発売待ち」というユーザーは特にここ数年多かったと思われる。東京マルイのデカ広報こと島村氏も、ユーザーからの期待に応えて発売を決断したと語っていた。

作動安定化に発射可能弾数増加! リポバッテリー導入のメリット

 取扱が難しいリポバッテリーだが、作動の安定化や発射可能弾数の増加など電動ガンに導入するメリットは非常に多い。この項目ではリポバッテリー導入のメリットについて紹介していく。

作動の安定化によるレスポンスの向上

 何と言っても最大のメリットは、瞬間的に大容量の電力をモーターに供給することで作動が安定することだ。

 電動ガンの作動に欠かせないモーターに、無理のない電圧で一気に大量の電気を流すことで、トリガーを引いてからモーターが動くまでのタイムラグがほとんど無くなる。特にセミオート、バースト射撃ではレスポンスが良くなり、キレが出る。また、フルオート射撃でもモーターの回転効率が良くなるので安定した連続射撃が可能になる。

 島村氏は「次世代電動ガン『MP5 A5』と『MP5 SD6』は、今回発売された『MS・Li-Po バッテリー』を前提に開発しているので、是非試してほしい」としている。

発射可能弾数の増加

 リポバッテリーは、ニカド、ニッケル水素に比べてエネルギー密度が高く、同じサイズであれば容量が増加する。発射可能なBB弾数が増えるので、1日バッテリー切れの心配無く遊べる様になる。

真冬でも安定した作動が望める

 ニッケル水素は真冬の著しい低温下では能力が若干低下するが、リポバッテリーでは安定した放電が可能となっている。

小型で省スペース

 乾電池との互換から始まったニカド、ニッケル水素は形と大きさが決まっていたが、リポバッテリーはより小型になっている。省スペースなので、外側の形が決まっているエアソフトガンへの収納に余裕が生まれる、取り付けの苦労も軽減される。

メモリー効果、自己放電が無い

 ニカドは追充電してしまうと容量が低下するメモリー効果があり、放電して充電する必要があった。ニッケル水素はメモリー効果が余り無いが、自己放電があり、完全に電力が無くなる状態、過放電になってしまうと劣化してしまう。リポバッテリーはメモリー効果・自己放電がほぼ無いので、安定化させてあれば超時間の保管が可能だ。

 こうした沢山のメリットの一方で、前述した様に取り扱いが難しいのがリポバッテリーの最大のデメリットだ。

 人間、どうしてもミスはつきものだ。サバイバルゲームで疲れて帰ってきて、ついうっかりバッテリーを繋いだまま寝てしまった経験がある人もいるだろう。安全性をエンドユーザーに丸投げしている現状、使用をためらってきたエアソフトガンファンは少なくないと思われる。

 次項では、実際に東京マルイの「MS・Li-Poバッテリー」の使い方について紹介する。