特別企画

ヘタ仙人の「プラモデルを楽しもう!」、ハイクオリティなガンプラを気軽に作りたい! 今こそオススメ「RGシリーズ」

リアリスティックデカールでさらに完成度を上げよう!

 さて、次はリアリスティックデカールを貼っていきます。少しご紹介しましたが、このリアリスティックデカールは「デカール」と言いつつ水転写ではなく、一般的に言う「シール」です。シールなのですが、とても薄い素材で作られているほか、写真を見ていただければ分かる通り、たいへん細かい!

 さらにメタリックなものも入っているので、塗装しなくてもキラリと光るわけです。RGのディテールが細かいという話はさんざんしてきました。そのRGに、このリアリスティックデカールを貼ることで、さらに細密なガンプラが完成するというわけです。なお、めんどくさければもちろん貼らなくてもいいし、一部貼るだけでもいいと思います。そのあたりがお好みなのも、マーキングシールのいいところですね。

【リアリスティックデカールの貼り付け】
ここからは、よりRGがカッコよくなる行程。リアリスティックデカールを貼っていきます。ピンセットがあると便利です
説明書の貼り指示に従って貼っていきます。大量にあると思われるかもしれませんが、デカールのご紹介をした回でも言ったとおり、デカールの番号を、たとえば時計回りに順番に潰していくと楽です
リアリスティックデカールは、水転写ではなくてシールなので、そのままペタッと貼ることができます
いったん貼ったら、綿棒でこすると密着しますが、指でもよいでしょう。硬いものでこすると、傷がついてしまう可能性があります。
ボディ周りをそこそこ貼り終わりました。密度感がこれまた急激に上昇しました。「今日はここまで」と、キリのいいところで作業を終わらせて、眺めて楽しむのもよろしいかと
リアリスティックデカールも貼り終えて、今度こそ完成です! いや、本当にカッコいいし、細かいですね! 作ってよかった!
【アクションベースで飾り付け】
さて、完成したら、飾りましょう。取り出したるは、別売りの「アクションベース5」(税込 550円)です
この製品は、ガンプラを思い通りに飾るための台座です。ブラックもラインナップされていますが、今回はクリアーを購入
実は、RG 1/144 νガンダムには、アクションベース接続用のパーツが同梱されています。νガンダムはフィン・ファンネルを背負っているという形状のため、素で立たせようとするとどうしても重心が後ろにかかりますから、安定して飾りたい場合は、アクションベースの使用がおすすめです

RGは限られた時間で高い満足感が得られるガンプラだ!

 ここからは、完成したRG 1/144 νガンダムを見ていきましょう。

 RGの特徴として、「よく動く」という点があります。つまりはポージングの幅が広いのです。実は最近のガンプラはどれも可動範囲が広く、それだけではRGの特徴だと言えなくなってきている状況ではありますが、RGは可動範囲にプラスして、機構の細密さがこれまた、楽しいところでして、上述した関節の内部メカ露出といったギミックがありますから、その細部を丁寧に見ていくことで、より魅力が上乗せされると思います。

 なにせ自分で作ったものですから仕組み自体も把握しているはず。ここが、RGに限らずプラモデルの特徴でしょう。もちろんガチャガチャと動かして遊ぶのもよいのですが、じっくりとその機構を見つめるなど、精密感からくる魅力を楽しんでいただきたいと思います。

【完成】
前面。フィン・ファンネルを入れなければ、約16cm、入れて23cmのボディにぎっしりと詰め込まれたディテールやマーキングは圧巻です。なおアクションベースをご紹介しましたが、単体でも立ちました
ちょっと上から。実際に作り終えて、いろいろな角度から眺めてみるのも、ガンプラの楽しみのひとつですね
背面。実は、アクションベースはしっかり接続せずに、支えるだけにしています。そのあたりの使い方はお好みで

 そして、細部も見ていきましょう。

【ディテール】
頭部。アンテナを入れなければ約1.5cmほどのサイズなのにこの密度感。恐ろしい細かさです。なお、目はシールも用意されているのですが、今後黒い縁取りを塗装することも考えて、そこだけ貼っていません。
肩に突き出たグレーのメカメカしいパーツ。RGの細かさを引き立てていますね。
肩アーマー。グレーのパーツが白いパーツの隙間から突き出ています。組んでいる最中に感動する部分です。
ボディです。こちらも細かいモールドとリアリスティックデカールの相乗効果で楽しい部分。腹部の、白いパーツが複雑な形状を描いているのも見どころですね。
長さ2.5cmに満たない前腕も、よく見れば複雑な形状で構成されています。
脚部もまた、リアリスティックデカールを貼ることで一層緻密になりました。
フクラハギ近辺。紺にグレーが顔を覗かせるシブい配色です
リアスカート。この1箇所だけで、どれだけの形状と色が盛り込まれているか、御覧ください
フィン・ファンネル。こちらも細かいモールドに微細なリアリスティックデカールが映えますが……
裏面を見ればこれまたスゴい。ひとつひとつのモールドをじっくり楽しみたいところです
【ポーズ集】

 これにて、大人な皆さんにRGの魅力をお伝えする記事を終わりたいと思います。

 正直、ちょっと心苦しいところもあります。やっぱりガンプラ(に限らずですが)は、好きな機体を作るのがいちばん楽しいと思うので、RG以外のシリーズもそれぞれ良さがありますし。

 ただ、雑誌の作例や上級者のように、ディテールアップや細かい塗りわけなどをせずに、密度感の高いものを限られた可処分時間と環境の中で作りたい! という方も増えているのではと考えてのご提案でした。RGはとにかく、私のような素人から見てもそのディテールやギミックが工業製品として素晴らしく、「ガンプラと過ごす時間を少し持ってみようかな」という大人な人々に、ぜひ組んでいただきたいシリーズなのです。