特別企画
タミヤのRCカーに挑戦! ついにレース参戦! 新北総RCサーキット「タミヤチャレンジカップ北総杯2021最終戦」で最新のRCレースシーンを見る
2022年1月7日 00:00
ライバル2人が大激突! 「GTクラス」決勝戦
一方、観戦していて特に印象に残ったレースはやはり「GTクラス」の決勝戦である。予選で唯一15秒台がでたクラスであり、「北総杯最速」を決めるレースと言っていいだろう。
この「タミチャレ北総杯 GTクラス」はかなりのドラマがある。9月はキワメンさんが優勝、続く10月はキワメンさんを抑えてミツミゾさんが優勝し、11月はキワメンさんがトップを奪還、ミツミゾさんが2位だった。そしてこの日行なわれた最終戦、ミツミゾさんが予選で15秒55のベストラップを叩きだしてPP(ポールポジション)を獲得、2位はベストラップ15秒65のキワメンさんだった。
レーススタート。両車はスタート直後から激しいデッドヒートを展開し、集団を抜け出していく。
そして5周目、トップ2台の前で、バックストレート手前のシケインにバックマーカー(周回遅れになる車両)が接触し、タイヤバリアが跳ねるアクシデントが発生。両車はこれをクリアしたが、後続だったキワメンさんは回避に余裕があり一気に差が詰まる。トップ2台はテールtoノーズとなり、コーナーでキワメンさんが前を伺うがミツミゾンさんが辛くもトップを守り、周回を重ねる。
7周目にはヘアピンで2台が再びバックマーカーに迫り、スッと抜いたミツミゾさんに対し、一瞬タイミングが遅れるキワメンさん、しかし巧くリカバリーして再度射程圏内に捉える。その後はテールtoノーズで周回を重ね、キワメンさんはコーナーの侵入や立ち上がりで果敢に前を伺うが、ミツミゾさんも粘ってトップをキープしたまま13周目に突入。
ここで、難所の第1ヘアピンで複数台がクラッシュし、コース両脇に停まる。ミツミゾさんは間を巧く抜けるが、コースに復帰した1台にキワメンさんが痛恨の接触。キワメンさんは横転せず、即座に復帰したがコーナー1つ分の差が開いてしまう。何とか追いすがるキワメンさんだが、ノーミス同士でミツミゾさんとの差は中々縮まらず。そのままトップを守ったミツミゾさんが20周を走りきってトップ、キワメンさんが2位でフィニッシュとなった。
1位2位を分けあう実力者同士が、ほんのちょっとしたタイミングの差で勝負が決する、RCレースの面白さを堪能できた好勝負だった。
どうすれば早く走れるか? オーナーからのアドバイス
レース終了後、新北総サーキットの小暮オーナーから筆者の走りを見ての感想とアドバイスを頂いた。
まず小暮オーナーが教えてくれたのが、車のポテンシャルを充分に出すための“バッテリーの充電時間”の重要性だ。「バッテリーは充電してから時間が経つと、次第に性能が落ちていきます。充電したてが1番良いので、放電した物を持ってきて、朝早めに充電しています。走れるのは9時からですが、7時30分にゲートオープンするのはそういう意味もあります。パーツを変えたりする前に、まずそうした特性を知って、最大限の能力を発揮できるようにした方が良いです。充電機と放電機と工具は必須です」。
そして走りに関しては、「初心者がやりがちなのが、抜かせて、あとを追っかけようとすること。慣れた人と同じスピードでコーナーに入ったら、絶対コースアウトするからいつまでも巧くなれないのですが、そこに気付いてほしいです。初心者はコーナーを攻めないで、真ん中を走るようにすることから始めるのが上達の近道です。そうなってから、慣れた人に追いかけられることで巧く、速く走れるようになっていきます」とアドバイスをいただいた。
また、小暮オーナーは新北総サーキットに来た初心者で、巧くなりたいという気持ちがあって、キチンとコミュニュケーションが取れると感じたら、マンツーマンで指導を行なっているとのこと。そして小暮オーナーから、「速く走りたいと思われたら、是非また来て下さい」と声をかけてもらった。ちなみに、小暮オーナーの指導はコースの基本使用料(1日:2,500円)を支払えば追加料金なしで受けられる。RC技術を伝えたいという気持ちが強いとのことだ。
GTクラスの決勝レースは熾烈で、とてもその場へ自分のマシンを乗り出す勇気は無いが、一方でレースに参加するだけならば可能なのが「タミチャレ北総杯」でもある。実際、「ZEROクラス」の決勝レースへ出場は出来たので、「出場を重ねて決勝へ行く」という目標はアッサリ達成出来た事にはなる。しかしトップの車両の周回数に対してリタイア扱いの周回しか出来ていない、いわばオマケでの出場で、それは本意ではない。
今回ZEROクラス優勝のワカヤマさんのお話と、小暮オーナーからのアドバイスで、何とか攻められなくとも周回して完走するまではいけそうな気持ちになれた。小暮オーナーから指導を受けてよりうまくなるために、また新北総RCコースに来たいと思うし、レースにも参加していきたいと思った。
結論としては、とにかく楽しい、「タミチャレ北総杯」
最後に感想と、“参加費用”にも触れておこう。まずレース参加の受付は、メールで行ない、当日「新北総サーキット」へ向かう。7:30にゲートオープンだが、近隣への配慮のため、練習走行は9:00から可能だ。各カテゴリー予選は3分2回の予定で、決勝は5分となっている。参加費は2,500円(税込)で、この日は別途BBQの参加費500円も支払った。新北総サーキットのその他の施設なども写真で紹介したい。
「タミヤチャレンジカップ 北総杯」は、常連参加者の皆さんが小暮オーナーと共に造り上げている楽しいRCファン交友の場でもあり、初対面の筆者にも気を遣って頂いて、和気あいあいと楽しく過ごせた。
決勝も走らせていただき、結果は残念だったがまた次頑張ろうという気持ちになれて、感謝しかない。是非初心者のみなさんも、臆すること無く「新北総サーキット」を利用したり、レースへ参加して頂ければと思う。