インタビュー
コンパクトキャリーにSSA、そしてサイガ12K……2022年の前半も新製品ラッシュは続く！ 「2022年の東京マルイ」、デカ広報・島村氏インタビュー
2021年12月27日 10:14
ロングマガジン発売で遊び方も広がる！ 固定スライドコンパクトキャリーガスガン2種同時登場
「固定スライドコンパクトキャリーガスガンLCPII」、「固定スライドコンパクトキャリーガスガン CURVE」も要注目の新商品だ。2022年4月～発売予定。固定スライドコンパクトキャリーガスガンシリーズは本来は半年スパンでの新商品投入を予定していたが、およそ1年かかってしまった。
開発の遅れもあったが、第1弾の「LCP」と「BODYGUARD 380」が予想を超える好評だったことも発売時期の変更につながった。まず品切れの第1弾の再販を最優先で進めたと島村氏は語った。4月は気温も上がり、ガスガンの能力を最大限に発揮できる。
「LCPII」はその名の通り「LCP」の次のバージョンとなる。「固定スライドコンパクトキャリーガスガンLCP」が発売された2021年4月の時点で実銃のLCPIIは登場していたが、デザインや雰囲気でLCPも受けるだろうという東京マルイの予想は見事に的中したというわけだ。LCPIIはLCPを近代化改修し、トリガーセフティが付いたり、より実用性を向上させた現代風のデザインが特徴。LCPとLCPIIは、島村氏によれば「あえてガンダムで例えますが(笑)。初代ガンダムとZガンダムぐらいデザインの違いがある」とのことだ。
「CURVE」はトリガーガードとグリップフレームが一体化したようなデザインがユニークだ。前方の大きな膨らみにはレーザーサイトが搭載されている(製品ではダミーとなっている)。曲線が多い従来のハンドガンと雰囲気が異なる銃となっている。最大の特徴はグリップ部分がCURVEの名前の通り、湾曲していること。この曲線により体にぴったりフィットし、より隠密性が高まっている。「できれば第1弾の2丁と2弾の2丁を両方並べて手にして頂いて、その違いとか、それのデザインや機能が何故生じたのかを比べて楽しんでもらえればと思います」と島村氏は語った。
さらに島村氏は“第5弾”も進行中であると話してくれた。具体的な名称は聞けなかったが、今後に期待したい。
4月には「ロングマガジン」が発売予定だ。「LCP」はIとIIで共通、「BODYGUARD 380」は専用のマガジンとなる。秘匿性がウリのコンパクトキャリーシリーズで銃が大きくなるロングマガジンは矛盾とも言えるオプションだが、「コンパクトキャリーでしっかりサバイバルゲームがしたい」というユーザーの声に応えてのものだという。ラインナップを充実させながら、様々な方向性も提示していきたいと島村氏は語った。
発売延期により発射機構のさらなる改良も、「ガスブローバックショットガン SAIGA-12K」
今年秋の発売から、2022年の春まで発売が延びてしまった「ガスブローバックショットガン SAIGA-12K」。価格は54,780円(税込)。ロシアのAKシリーズなどを民間向けに販売するサイガの狩猟用オートショットガンという味のあるモチーフにこだわりのユーザーが大いに期待している製品だ。
「SAIGA-12K」は元はロシアの民生品で軍用にはほとんど使用されていないので知る人ぞ知る機種ではあったんですが、ゲームなどのフィクションで登場して、認知度が上がってきていると判断して開発に踏み切りました。これまでの東京マルイにはなかった選定で驚かれた方も多いと思います。『ガスブローバックマシンガン AKM』に続く、いわゆる旧東側の銃ですので、そのコアなファンの方は勿論ですが、ゲームで知ったライトユーザーの皆さんの期待にも応えられる製品だと思います」と島村氏は語った。
発売を春にしたのはコンパクトキャリーと同じく、「ガスガンのポテンシャルを最大限に活かすため」というのが大きいとのこと。「ガスブローバックショットガン SAIGA-12K」は3発のBB弾を同時発射しショットガンの散弾の雰囲気を再現する。このためガスのパワーが他の機種より必要となるのだという。
ガスは発射すると気化する際に熱を奪う。そうするとガスが液化しパフォーマンスが低くなってしまう。こういった問題に対処するため、「マガジン」に工夫を凝らしてある。マガジンは樹脂製のカバーを取り外しダイキャスト製のガスタンクを露出することができ温めることができる。またタンクには温度変化で色が変わるシールが取り付けられているため現在のタンクの温度を確認できる。暖め温度を確認することで、最大限のパフォーマンスを維持できるようになっているのだ。
もちろん発売時期が延びたことで、さらなる“設計の煮詰め”も進んでいるという。その部分は本製品の最大の売りである「3発同時発射」。BB弾の安定性をより確実なものにしている。「ちょっとした誤差を無くす為の実験の繰り返しになりますので、地道な、凄く地味な作業です。そもそも3発同時発射の機構は、極力複雑な構造にせず、3発ずつをマガジンからチャンバーに送って、綺麗に撃てるという難しさがあります。そこで実現した3発同時発射を楽しんでいただけると思います」と島村氏は語った。