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【年始特集】冬休みにおすすめしたい東京マルイの2023年発売エアガン5選! ボーナスやお年玉“軍拡”のお供に

【東京マルイ2023年発売おすすめエアガン5選】

「MP5 A4」

「P-90プラス」

「VSR-ONE ステルスグレー/ファントムブルー」

「SAA.45 シビリアン 4 3/4インチ ブラック【エアーリボルバー プロ】」

「ガスブローバックショットガン サイガ-12K」

 師走に入り、年末年始の過ごし方やボーナスやお年玉での“軍拡”を考えるのが楽しみな時期になってきた。新しいエアソフトガンを購入する予定の方も多いことだろう。

 そこで今回は、東京マルイから2023年に発売された製品の中から、この冬休みに購入するのにおすすめの5アイテムを厳選してみた。参考にして頂ければ幸いだ。


エアソフトガンには辛い季節? 真冬は「MS・Li-Po バッテリー」がおすすめ

 今回は「冬休みにおすすめしたい」製品ということで、寒さに対応できるエアソフトガンを選んでみた。各製品を紹介する前に、真冬特有の注意点をおさらいしておこう。

 エアソフトガンは、BB弾を空気圧で発射するが、その圧力を造り出す仕組みで、電動ガン、ガスガン、エアコッキングの3種類に大別できる。いずれの仕組みも暑過ぎたり寒過ぎたりといった極端な外気温の条件下では柔らかなパーツの収縮などで多少なりとも影響を受ける。

 そして真冬に限らず、気温が低下すると最も影響があるのがガスガンだ。ガスガンは液状のガスが気化した圧力でBB弾を発射するのだが、寒いと気化効率が落ち、圧力も低下してしまう。特にBB弾の発射以外に機関部を作動させるガスブローバックは連射ができなくなったり、最悪の場合はBB弾が撃てなくなってしまう。

 続いて寒くなると影響があるのが電動ガンのバッテリーだ。現在主流のニッケル水素バッテリーは、真冬の朝など厳寒の屋外では一時的に電圧が低下することがあるので注意が必要だ。なお、2023年に発売された「MS・Li-Po バッテリー」は、冷えに強い特質を持っている。

真冬でも温度シールによってマガジンの冷えが分かりやすいガスブロ「サイガ-12K」
ニッケル水素バッテリーに比べ、「MS・Li-Po バッテリー」は冷えに強い

 そして寒さに最も影響を受け難いのが、エアコッキングだ。人力でスプリングを縮めて空気を圧縮するので、外気温に左右されず、安定してBB弾を発射できる。

 以上の特性を踏まえ、電動ガン2種類、エアコッキング2種類、ガスガン1種類をおすすめのエアソフトガンに選んだ。次項から、各製品を紹介し、おすすめポイントを述べていく。


次世代電動ガン「MP5 A4」


    2023年10月18日 発売
    価格:71,280円
    全長:680mm
    銃身長:229mm
    重量:2,790g(空マガジン、バッテリー含む)
    弾丸:6mm BB(0.2〜0.25g)
    動力源:8.4Vニッケル水素1300mAhミニSバッテリー/MS・Li-Poバッテリー[スタンダードタイプ]
    装弾数:72発

 最初におすすめするのが、次世代電動ガン「MP5」シリーズの最新版、「次世代電動ガン MP5 A4」だ。

 次世代電動ガン「MP5」シリーズは、東京マルイが万を持して世に送り出した電子トリガーユニット「M-SYSTEM」を搭載し、BB弾の発射をデジタル制御している点が最大の特徴だ。セミオート・3点バースト・フルオートと、3種類の発射ポジションを完全にコントロールできる。

 エアソフトガン2023年最大のトピックである、やはり東京マルイ初のリポバッテリー、「MS・Li-Po バッテリー」が発売も本製品を選んだ理由だ。

 2021年に東京マルイ初のリポバッテリー対応電動ガンである次世代電動ガン「MP5 A5」が発売。しかし、次世代電動ガンMP5のポテンシャルを最大限引き出せる専用「MS・Li-Po バッテリー」は世界的半導体不足などから発売延期となっていた。

次世代電動ガン「MP5 A5」2021年8月18日発売

 そして今年、「MP5 A5」登場から2年越しに「MS・Li-Po バッテリー」が発売されたことで、次世代電動ガン「MP5」シリーズに搭載されたマイコンによる電動ガン作動機構「M-SYSTEM」がいよいよ完成形となったのだ。

「MS・Li-Po バッテリー」
「M-SYSTEM」

 特に筆者が感動したのが、3発づつの連射する3点バースト射撃だ。元々3点射バーストは、実銃ではフルオート射撃を続けると極端に命中精度が低下することから導入された。しかし実銃において3点バースト射撃は、機構が複雑になって信頼性が低下する事例も多く、オミットされるようになっているのが現状だ。

 しかし「M-SYSTEM」による3点バースト射撃は、メカに負担をかけることなく信頼性が高い。実銃が持て余した理想の射撃ポジションを、より実用的に昇華させたのが東京マルイの次世代電動ガン「MP5」シリーズなのである。その次世代電動ガン「MP5」シリーズのバリエーションである「MP5 A4」は、当然ながらおすすめしたい製品といえる。

 先発の次世代電動ガン「MP5 SD6」は、「MP5 A5」同様に伸縮式のストックで、携行性が高い。そして「MP5 A5」ではオプションだったサウンドサプレッサーを標準装備して射撃時の秘匿性を増し、特殊部隊の装備らしいカッコ良さがある。

次世代電動ガン「MP5 SD6」2022年12月22日発売

 対する後発の「MP5 A4」は、実銃用のスリングも取り付けられるリアルな固定式のストックが大きな特徴だ。固定式故に携行性は「MP5 SD6」に譲るが、射撃姿勢のとり易さ、構えたままで移動する場合の安定感などは、特に初心者には固定ストックの方が使い易く感じられる。

 その固定ストックにバッテリーを収納する時の操作のしやすさも、「流石東京マルイ製品」という解りやすさがあるので、「MS・Li-Po バッテリー」と合わせて導入を検討したいおすすめの逸品だ。

初心者にもおすすめしたい実用性の高さ
次世代電動ガン「MP5 A4」カスタム例


電動ガンプラス「P-90プラス」


    2023年5月17日 発売
    価格:40,480円
    全長:505mm
    銃身長:247mm
    重量:2,200g
    弾丸:6mmBB(0.2~0.25g)
    動力源:8.4Vニッケル水素1300mAhミニSバッテリー/MS・Li-Poバッテリー[スタンダードタイプ]
    装弾数:68発

 電動ガンのおすすめもう1種類は、東京マルイ電動ガンの新機軸となる、電動ガンプラスの第1弾「Pー90プラス」だ。

 元々完成度が高いロングセラー製品だった電動ガンスンダードタイプ「Pー90」に「MS・Li-Poバッテリー」対応の専用に開発した「PLUSシステム(=FET回路)」を搭載している。これにより、東京マルイからリポバッテリーのリリースが発表された時点から期待されていた、電子トリガー化とリポバッテリー化が現実の物となったのだ。

「P-90プラス」は「MS・Li-Poバッテリー」対応

 「P-90プラス」のおすすめポイントはやはりこの電子トリガー「PLUSシステム」によるセミオート・フルオートの高い実射性能だ。

 筆者は電動ガンスタンダードタイプの第1弾である「FA-MAS 5.56-F1」発売後30年以上、数え切れない電動ガンスタンダードタイプを撃ってきた。次世代電動ガンにはリアルなリコイルの楽しさもあるが、サバイバルゲームにおけるフルオートの実射性能に関しては“シンプルイズザベスト”だ。原点にして頂点が電動ガンスタンダードタイプだと確信してきた。

 しかし「Pー90プラス」を撃ってみて、撃ち始めと撃ち終わりのレスポンス、連射中のキレには驚かされた。既に安定しきった技術だと考えていた電動ガンスタンダードタイプのポテンシャルが全解放され、真の姿を垣間見た思いに感動を覚えたのである。そして、セミオート射撃も当然ながら、従来の電動ガンスタンダードタイプとは似て非なるキレを持っている。

PLUSシステムの実射性能は極めて高い

 現在、多くのサバイバルゲームでセミオート戦が行なわれるようになっている。しかし、物理的に電流をカットしてセミオート射撃をする電動ガンは、セミオートを多用すると接点が焼けるなどのトラブルが起こることがある。そのため、フルオート戦は電動ガン、セミオート戦ではガスガンやエアコッキングと使い分けるサバイバルゲーマーが多かった。

 そうなると真冬のセミオート戦に頭を悩ませることになるのだが、電気的に発射サイクルを制御する「Pー90プラス」の「PLUSシステム」であれば、セミオート戦でもセレクターを切り替えるだけでトラブルを恐れずに参加できる。

 1日中、同じメインウェポンでサバイバルゲームができるのだ。電動ガンスタンダートタイプのメカボックスの真髄を味わうと同時に、極めて実用的なのが「Pー90プラス」なのである。

 この一挺でセミオート戦にもフルオート戦にも対応できるので、初心者の最初の1挺にも最適だし、これまで電動ガンスタンダードタイプを使い込んできたベテランゲーマーにも是非おすすめしたい製品だ。

 なお、「Pー90プラス」の「PLUSシステム」は、「MS・Li-Poバッテリー」と合わせて導入してこそ性能をフルに発揮できる。真冬でも快調な作動が行なえるので、是非検討してほしい。

「P-90プラス」は携行性も高い


ボルトアクションエアーコッキングガン「VSR-ONE ステルスグレー/ファントムブルー」


    2023年11月29日発売
    価格:32,780円
    全長:614mm/800mm(ストック伸長時)
    銃身長:200mm
    重量:2,100g(空マガジン含む)
    弾丸:6mm BB(0.2〜0.28g)
    動力源:無し(手動)
    装弾数:30発
    種類:スナイパーライフル

 真冬の寒さに影響を受け難いエアーコッキングタイプ、最初におすすめしたいのが11月29日に発売されたばかりの新製品、「VSR-ONE」のカラーバリエーション「ステルスグレー/ファントムブルー」だ。

 「VSR-ONE」は、2022年春に発売されたボルトアクションエアーコッキングガンで、今回カラーバリエーションの「ステルスグレー/ファントムブルー」が一気に2種類追加された。

「VSR-ONE」2022年4月15日発売

 「VSR-ONE」はエアコッキングボルトアクションの「VSR-10」がベースになっている。東京マルイ広報の島村氏のアイディアを元に、トラディショナルなデザインの「VSR-10」を大胆にショート化し、全体をモダナイズドしているオリジナルのエアコッキングガンが「VSR-ONE」だ。

ストックを折り畳んでコンパクトになる

 筆者は「VSR-ONE」をレポートして、アクティブに活動するオフェンシブなスバイパーライフルという新しい戦術的製品だと感じた。「VSR-10」譲りの実射性能は無論のこと、取り回し易さ、機動性、拡張性の高さが特徴の新しい製品だった。「ステルスグレー/ファントムブルー」も共にそのカラーバリエーションということで、実射性能自体は折り紙付きだ。

 黒を中心にスナイパーライフルらしい外観だった「VSR-ONE」に対し、渋みを感じるグレーと、明るいブルーという、銃らしさを遺しつつもこれまでに無かった大胆な色使いが、今回の2製品の特徴となっている。

 エアソフトガンは元になった実銃がある場合は、極力そのカラーリングを再現することが多い。どうしても黒や目立ちにくいミリタリーカラーが多くなる傾向になる。一方で、オリンピックなど射撃競技では逆に目立ちやすい色使いの専用銃も多い。また、ここ最近、サバイバルゲームから非対称性や、いわゆる「戦争ごっこ」的な部分を排した、スポーツライクな競技の一環でエアソフトガンをカラフルに仕上げるユーザーも目立ってきた。

 元になった実銃の無い、モダンなオリジナルデザインの「VSR-ONE」に、そうした潮流に沿ったカラーバリエーションが展開された、東京マルイらしい製品だといえるだろう。

 真冬でも影響を受けないエアコッキングタイプボルトアクションスナイパーライフルの2機種、折り紙付きの性能に大胆で先進的な色使いが相まって、おすすめしたい新製品だ。

拡張性の高さもおすすめポイント


BBエアーリボルバー「SAA.45 シビリアン 4 3/4インチ ブラック【エアーリボルバー プロ】」


    2023年9月14日 発売
    価格:15,180円
    全長:266mm
    銃身長:70mm
    重量:434g(空のカートリッジをセットした場合)
    弾丸:6mm BB(0.12〜0.2g)
    動力源:無し(手動)
    装弾数:6発
    種類:ハンドガン(リボルバー)

 エアコッキングガンの2つ目は「SAA.45 シビリアン 4 3/4インチ ブラック【エアーリボルバー プロ】」だ。こちらは2022年4月に発売された「SAA.45 アーティラリー 5-1/2インチ」のバレル長の短いバリエーション展開となる。

 東京マルイでは同型で何種類かのバリエーションの中から、1番ポピュラーなタイプをあえて2番目に出す場合があるが、「SAA.45」はまさにそのパターンに当てはまる。砲兵向けに「5-1/2インチ」という銃身を採用した「アーティラリー」も知名度がある「SAA(シングルアクション・アーミー)」だが、短銃身で西部劇お馴染みの抜き撃ちがし易く、生産数の多い「シビリアン」こそが、やはり「SAA」で最もポピュラーなモデルであろう。「SAA」ファンには待望のバリエーションだといえる。

 また、東京マルイによるエアーリボルバーの新基軸「SAA.45」は、新開発のカートリッジ、コッキングエアー式ながら片手で無理なくハンマーを起こしてスプリングを縮める操作性、可変ホップアップを採用し、10歳以上用のパワーながら驚異的な射程距離を誇る。実射性能をスポイルしないリアルな外観と操作性を兼ね備えてた魅力があるのだ。

リアルな動作と実射性能が魅力

 今回新しくラインナップに加わった「シビリアン」は、「アーティラリー」の実射性能、操作性を受け継ぎながら、メジャーな「4 3/4インチ」のバレルと、成型された樹脂にリアルウッドと見紛う塗装が施されたグリップという、まさに「ピースメーカー」な外観が最大の特徴だ。

 「抜き撃ちを楽しみたい」、「シビリアンをコレクションに加えたい」といった「SAA」ファンは無論のこと、パワーソース不要で室内で手軽に楽しめるのでお座敷シューターにもおすすめしたい。携帯性が高くなったので、サバイバルゲームで電動ガンのサイドアームにしても楽しめそうだ。

カートリッジも非常にリアル


ガスブローバックショットガン「サイガ-12K」


    2023年6月2日 発売
    価格:60,280円
    全長:666mm/908mm(ストック展開時)
    銃身長:300mm
    重量:3,140g(空マガジン含む)
    弾丸:6mm BB(0.2~0.25g)
    動力源:専用ガス
    装弾数:45発

 最後におすすめするのは本稿唯一のガスガンである、ガスブローバックショットガン「サイガ-12K」だ。

 前述のしたように真冬には、ガスガンというカテゴリー自体がおすすめできない事情がある。しかし、ガスブローバックショットガン「サイガ-12K」は、寒さ対策を視覚化した初の製品でもあり、つい先日も寒さに負けず再販がなされた。

 ガスブローバックショットガン「サイガ-12K」は何と言っても東京マルイ初となる、旧・東側陣営のショットガンのエアソフトガン化という点が特徴だ。カラシニコフ自動小銃の意匠を受け継いだ、コンバットショットガン然とした旧ソ連製品ならではのデザインは、ポピュラーな「レミントン870」や「ベネリM3」にはない味わいが感じられる。

これまでに無かったデザインが大きな魅力

 また、その意欲的な選択に相応しい、東京マルイ初のガスブローバック方式を採用したショットガンとなっている。東京マルイショットガン伝統の、実用的な3発同時発射を可能にした上で、大きなボルトを作動させる仕組みは流石だと唸らされる。

 そして、今回の特集でのおすすめポイントが、永年エアソフトガンユーザーを悩ませてきた、冬のガスの冷えと圧力の低下対策だ。これまで冬場にガスガンが作動しなくなった場合は、マガジンやガスタンクを触って初めて、「冷たいからガス圧が低下して動かないのだな」と解る状態だった。

 しかし、「サイガ-12K」ではマガジンとガスタンクを分離式にし、さらに視認できる温度シールが取り付けられた。ガスタンクだけを効率よく暖められるのみならず、それによって何度まで上昇したか、作動可能な状態かが解る様になった。ゲーム中でも目視で、「冷えているから別の銃を使う」といった対応も可能になったのだ。

マガジンの温度が視覚的に判別できる

 旧東側の銃、カラシニコフファン、ショットガンファンは絶対に購入すべき新基軸の製品であることはいうまでも無いが、冬でも作動するオートショットガンが欲しい、あるいはガスガンを撃ちまくりたいユーザーにもおすすめしたい逸作だ。

こだわりの3発同時発射で実射性能も高い


新たな扉を開いた電動ガン、色で魅せるコッキングエアー、新基軸のガスショットガン......全部おすすめ!

 今回、2023年のラインナップを振り返ってみて、常に革新的な新基軸を打ち出し、バリエーション展開にも新しい工夫やこだわりを見せるのが東京マルイらしさだと改めて感じた。

 今回厳選した5製品、いずれもその「東京マルイらしさ」が溢れている。いずれも、何とか予算に折り合いをつけて購入したいエアソフトガンだ。新しいエアソフトガンを手に、年末年始のお休みを充実して過ごす為の参考にして頂ければ幸いだ。

 また、ガスガン「G17 Gen5 MOS」や「AKX」など本稿では紹介しきれなかったエアガンも魅力的だ。2024年も楽しみである。